先日京都で開催された研究会の発表の中で、グランパが個人的に参考になったり、気になったことだけを発表者ごとに抜粋して報告しようと思います。(発表者の中で、残念ながら参考になることがなかった方については報告しません)
今日は前半の講演者2名の発表の報告です。
先ず一人目の講演者は宮崎県の横山雅幸氏です。
前半は初歩的な話ばかりで、居眠りをされる参加者も見受けられました。
後半になってからは興味ある内容が数点ありましたので、3点ほど報告します。
①蜜蜂の女王の「クイーンパイピング」
巣箱内で女王蜂が自分の存在を周囲の働き蜂に知らせるために、羽を震わせて発する音のことです。新女王が羽化する直前にもよくこの音を出すようです。分封時、複数の女王蜂がバッティングした時も、この音で相手を牽制するそうです。
今回西洋ミツバチの動画映像を使って、その音を聞かせてもらいました。グランパもそのことは知っていましたが、実際に聞くのは初めてだったので感動しました。(家に帰ってPCで「クイーンパイピング」で検索したところ同じ映像がヒットしました。興味ある方は開いてみてください。日本ミツバチでは、未だその映像が撮れていないそうです。)
②春の巣房内
横山氏の巣枠式の巣箱の観察記録です。1枚の巣枠内の分布状況を、根気強く数えられたようです。
4月初旬時点での「女王蜂の1日の産卵数 約600個」 「雄蜂卵産卵数」 約100個」 「雄蜂の有蓋巣房 約1600個」 という数字は想定内でしたが、実際の計測なのでとても参考になる数字です。
③1枚の巣脾の表と裏
1枚の巣脾の表裏を比較した写真です。
貯蜜部分、花粉部分、育児部分が不思議なほど表裏一体で行われていることを表しています。私自身、長い間の養蜂経験でも見落としていた点でした。
重箱式の巣箱では採蜜時、貯蜜部分の巣脾ばかりを目にする関係で、育児部分の様子をこうして見れて、とても参考になりました。
二人目の講演者は東北福祉大学、藤原愛弓氏です。(藤原誠太氏の娘さん)
①奄美大島の日本ミツバチ
大学院在学中、奄美大島の日本ミツバチの調査研究をされた内容です。
体の構造上、奄美大島の蜜蜂は固有種の可能性があるそうです。固有種ならば、外部からのみつばち移入は厳重に禁止する必要を感じます。遺伝子研究などで、更に詳しく研究をしてほしいものです。
(奄美大島は森林に囲まれた島で、里山の畑での調査活動でも「ハブ」にかまれないように細心の注意が必要だそうです。)
②蜜蜂のポリネーション
ポリネーションを担うものの中に、場所によっては「こうもり」も加わるのは意外でした。
昆虫のポリネーションによる経済効果は1.7兆円だそうです。
経済効果はさらに多方面にも影響するので、実際にはこれ以上だと思うのですが・・・。
ポリネーションでは「ミツバチ」が象徴的に取り上げられますが、実際は他の多くの昆虫が関わっていることがこの表からも分かります。
農薬散布で昆虫を無作為に殺してしまうことを、人間は慎まなければなりません。
③花粉からわかる、蜂たちが好む植物
蜜蜂が運び込む沢山の種類の花粉だんごから、ミツバチたちが訪花する植物を探ります。
巣箱に帰ってきた蜂の足に付いた花粉だんごを、巣門の丸い穴で落下させ、それを分類して花別の訪花頻度を研究していきます。
(「蜂が可哀そうだからそんなことは絶対しないで」と妻が私に訴えていました。)(笑)
こうして集められた様々な花粉は、1個 約5mg。
1匹の幼虫が成虫になるまでに、約20個から25個の花粉が必要だそうです。
驚くほどの花粉だんごが運び込まれるのも納得です。
この研究結果では、初夏の人気植物は断トツで「ウメモドキ」でした。でもこれはあくまで藤原さんの蜂置き場でのことです。
(我が家では「ハゼ」や「カラス山椒」、意図的に栽培している「そば」の花粉が当然多くなると思います。)
こんな感じに詳しく時間別や季節ごとの傾向も発表されました。
グランパにはこんなに緻密で時間のかかる研究は絶対無理です。
自分の実践の裏付けの上で、こうした研究が発表してもらえるのはとてもありがたいことです。更なる研究を期待しています。













