昨年秋以降の3か月で、所有群のうち50群ほどが原因不明の消滅をしています。
越冬期にアカリンダニによって10群ほど消滅することはありますが、今回はアカリンダニが原因ではなく、原因不明の越冬バチ急減による消滅です。
1月になってからも13群が完全消滅して、回収してきました。(写真)
重くて持てないほどハチミツは残っています。
(現在も、消滅予備群と思われる群れがさらに15群ほどいます)
この現象に対して、自分自身で仮説を立てました。
「稲カメムシ防除のネオニコチノイド散布による米花粉の影響」であろう。
「夏に蓄えたネオニコチノイドまみれのコメ花粉を、蜂たちが少しずつ冬季に食べて、その影響で消滅したのだろう」と推理していました。
その仮説を裏付ける研究論文が発表されていました。
山田敏郎(金沢大学名誉教授)の論文
「ネオニコチノイドとバロアダニは、越冬中に蜂のコロニーの寿命を長くすることを忘れさせる。」
動物個体の寿命は、動物の活動を評価するための重要な指標の一つである。
ミツバチのように集団を形成する真社会性昆虫では、集団をまるで一匹の動物であるかのような超個体として考えることができる。コロニーで最も長生きするミツバチの寿命は、コロニーの活動期間を代表していると言える。つまり、ミツバチのコロニーの活動期間は、個々のミツバチの寿命ではなく、コロニー全体の指標である寿命によって評価されると考えられている。
以前提案したミツバチコロニーの見かけ上の寿命を推定できる数理モデルは、寿命における正常な季節変化を明らかにした。寿命は4月下旬から9月下旬にかけて20~30日間でほぼ一定に保たれ、その後、越冬期が終わるまで徐々に寿命が延び続け、160~200日に達する。越冬直後には、寿命は6分の1から10分の1程度に急激に短縮される。このような正常な季節変化は、殺虫剤を含まない餌を与えた場合と、殺虫剤を含む砂糖シロップを与えた場合のいずれにおいても観察される。
しかし、ネオニコチノイド系殺虫剤を含む花粉を摂取したコロニーや、ミツバチヘギイタダニ(アカリンダニ)に寄生されたコロニーでは、冬が近づいても寿命が延びないといった異常な季節変化がみられる。花粉はミツバチの幼虫の主要な餌であり、ダニは幼虫と蛹に寄生し、ミツバチの生命機能や器官は幼虫期と蛹期に形成されることを考慮すると、ネイニコチノイド系殺虫剤を含む花粉ペーストや寄生ダニは、ミツバチが冬の到来を感知する能力に深刻なダメージを与えていると推測できる。幼虫期と蛹期におけるこのような機能障害は、冬が近づいても成虫の寿命が延びることを妨げていると考えられる。
