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From With

子供達に、幸せの見つけ方、教えてあげたい・・大丈夫。隣りにいるから。あなたの周りは、ほら、幸せがいっぱい!!(自宅を色んなお子さんに開放して14年。問題のある子 無い子皆一緒に 同じ時代の同じ時間を生きていきたいな~!一歩一歩、 丁寧に・・)



日曜日の昼下がり、Fが嬉しそうに話しかけてきた。


「母さん、Fね気付いたの。何でこんなに旅行が好きなのか。


人って何でも思うようにいくわけじゃないし、叶わない事の方が多いでしょ。


もちろん努力して向かってく夢もあるし、仕事で自己実現を目指すのも素晴らしいと思う。


でもね、そんな中でね 普通の代表みたいな私が何でこんなに旅行が好きなのかな~、ただのお遊びなのかな~って思ってたんだけど、それがやっとわかったの!


旅行ってね 限られた予算を自分の努力次第でいくらでも豊かにすることが出来るでしょ、


情報を集めて、調べて、組み合わせて、考えて、そしてイメージして・・・・・


そして、一緒に行く友達がどれくらい喜んでくれるかな~って想いながら旅行に行って、


計画したものが一つ一つ成就していく瞬間があって、それに立ち会いながら過ごせる・・・


これは少なくとも私にとっては小さな夢の実現なんだ、って気付いたの!!」







Fはそう言って来年の家族旅行、12月の神戸・奈良ロマンチック友達旅行の計画ノートを見せてくれた。


多分 お友達はこの山積みの資料は知らないだろう。お天気に合わせたバージョンも知らないだろう。


それがFの夢の醍醐味なのだから。


「旅を豊かに・・・それが私の小さな夢の実現」

by F









ん、いい昼下がりになった。母には 子育ての小さな夢の実現かも・・・だわ・・・Fちゃん!!




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PS

朝から家事をし過ぎて横になってた私に代わってFがお昼ご飯を用意してくれた。


天汁をお煎茶の急須に入れて一人一人仕立ててあった。これも旅で見つけたおままごと!?






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幸せな週末だった。


卒業生NちゃんとS君の大学祭で沢山涙を流した週末だった。


二人とも発達障害や登校拒否で普通の子が経験しない毎日を、苦しくて苦しくて仕方ない毎日を日常として成長してきた。


Nちゃんは18年かかってトンネルを潜り抜け、S君は高校受験も大学受験も二度ずつ越えてたどり着いた大学祭だ。



土曜日、Nちゃんの大学にはご両親と一緒に出向いた。Nちゃんはコーラス部に属し四曲披露してくれるという。


道中 お母さんと二人で「あの子がクラブ活動するなんて夢のよう・・・」「あの子が人前で歌うなんて信じられない・・・」と手を取り合って喜んだ。


『コーラス部 公演14時~14時30分』と看板のあがった部屋にNちゃんを見つけた。


小中高と一度も人と交わらず ついには在宅学習になっていったNちゃんがみんなとお揃いのシャツを着て譜面に合わせて身体を振っていた。


そして、♪空を飛べたら♪の前奏が流れると 打ち合わせしていたのだろう ステップを踏んで軽やかに歌い出した。


Nちゃんの笑顔が、初めて見るようなNちゃんの笑顔がご両親と私に届いた。


恥ずかしいでもなく、不安でもなく、窓の向こうに届けとばかりに顔いっぱいに希望が溢れ、私には こんな美しい笑顔は初めて見たとさえ思えるようだった。


最後の曲は朝ドラ『ちゅらさん』の主題歌♪Best Friend♪


Nちゃんの今日までをそのまま写しとったような歌詞に 私のそれまで堪えていた気持ちがほろほろと溢れ出した。


~まだまだまだ やれるよ
だって いつでも みんな側にいる


きっと今ここでやりとげられること どんなことも力に変わる


時には急ぎ過ぎて見失うこともあるよ 仕方ない


ずっと見守っているから笑顔で いつものように抱き締めた


あなたの笑顔に 何度助けられただろう


ありがとう ありがとう
Best Friend ~


~~~~~~~


日曜日、S君の大学祭には前夜から泊まりにいらしていた娘のお友達四人を見送り 急ぎ駆け付けた。


アカペラサークルにいるS君からは(五曲歌うけど、最後の二曲は是非聴いて欲しいんです)と言われていたので、最寄りのバス停から息を切らしてホールに向かった。


その短い道で 学校に行けなくて毎日夜も10時を過ぎてからWithルームに勉強しに来たこと、受験に失敗して口もきけなくなったS君に尾崎豊のCDをプレゼントしたのをきっかけにギターを始めたこと、


そして高校からコーラス、バンドと音楽に目覚め 「先生、お礼に歌、歌ってあげます」と秋の夕暮れ、我が家のリビングで弾き語りをしてくれたこと・・・そんなS君と越えてきた景色が想いだされた。









S君はゴスペラーズさながらの背広に身を包み 黒縁の眼鏡が それでなくともイケメンをますますかっこ良く見せていた。


歌の途中で私に気付き 鼻にシワを寄せて照れた。


S君が言っていた最後の二曲は福山雅治の♪家族になろうよ♪とモンゴル800の♪小さな恋のうた♪だった。



~明日のわたしは
それほど変われないとしても 一歩ずつ与えられる人から 与える人へ変わってゆけたなら~


(S君、今、あなたは私にこんな素晴らしい幸せを与えてくれる人になったよ)


♪家族になろうよ♪を聴きながらそう想って、S君を真っ直ぐ見れず俯いていた顔を上げたら S君が涙をこぼしながら一生懸命自分のパートをこなしていた。


ついに堪えきれなくなって後ろ向きになったS君がポケットから出したハンカチは大学合格のお祝いに私があげたバーバリーチェックだった。


朝、「勝負ハンカチにアイロンあてて行きます!」と連絡があった イニシャルを刺繍してやったあのハンカチだった。






笑顔に戻ったS君が洒落たポーズで最後の曲を仲間とハモル舞台、それを見守る客席・・・


そこには もう 過ぎた日々は映らず 明日の幸せだけがテンポのいい歌にのって弾けていた。


ステージが終わって 真っ直ぐ駆け付けてくれたS君。


「ありがとうございました」と言いかけて声をつまらせ、 やっと 「なんも言えねぇ・・・来年も」と言ったS君に私は「来るわよ。来年も。」と応えて すっかり大きくなった手を握った。



この手は 高校に合格したとき、「僕は先生から卒業しなければ。一人で歩いていかなければ。だから、今日は卒業式の握手をして下さい。」と言って握った手だ・・・と想った。


そして、私が「卒業、おめでとう。」と言って 力いっぱい握り返した手だ・・・と想った。










♪ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの


ただ あなただけに届いて欲しい 響け恋の歌


ほら ほら ほら
響け恋の歌 ♪









NちゃんとS君、
二人はもう私を遥かに越えて行った。



頑張った。


そう、頑張った。





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半世紀人間を過ぎて 一歩踏み出した。


家族のこと、Withルームのこと、体力、気力、展望・・・様々なことを考え 最後に自分に聞いてみた。


「人生後半、これから 何をやりたい?何が好き?何が出来る?」


三年掛けて得た答えは
「人を幸せにすること」
「人の暮らしを豊かにすること」だった。


そして私はテーブルコーディネートのもう一段上の資格を取ることにした。


自宅でフラワーアレンジとティーコーディネートのミニマムなサロンを続けてきた。その四年間も私の背中を押してくれた。


毎回 野辺花の小さなアレンジなのに、手持ちの器でのささやかなティーコーディネートなのに


それを楽しみ、創りあげ、いそいそと帰って行かれる生徒さん達の笑顔が答えをくれた。


私は「暮らす」が好きだ。
私は「愛でる」が好きだ。
私は「味わう」が好きだ。


与えられた人生の時間を、与えられた季節や実りで豊かにしつらえながら暮らす、そしてそれを愛で、みなで幸せを味わう。


その基本の一つが家族・友人と囲む食卓にあるんじゃないかと思った。


Withルームでは時々おやつが出る。私はおやつに合わせてお盆を変えたり、器を選んだりするのだが、それも何年もたってくると子供達は「わぁ、秋だ~!」「綺麗なお皿~!」と 楽しむようになったし、


何より 出されたお菓子を丁寧に味わって食べ、いつしか 適当だった挨拶も「おいしかった~!ご馳走様でした!」と手を合わせて言うようになった。


サロンの生徒さん達、ルームの生徒達を見ながら 幸せは手のひらの中にある・・と教えられた。









だから一歩。


この歳でテーブルコーディネートのアカデミーに入門することにした。


三年計画で卒業単位と改めてプロ資格を取得する。


その頃は五十も半ばを過ぎているから新しい資格を取ったからと言って何になるかはわからない。


今のサロンのレッスンを増やすもよし、更に充実させるもよし、万が一 社会でお役に立つならそれもよしだ。


思えば実家の父も私と同じ位の歳で定年後の楽しみにと木工細工を習い始め、定年と同時に小さな工房を開いた。


その工房教室には幼稚園のお子さん、お母さん、おじいちゃん達が賑やかに通ってくれている。


蛙の子は蛙。


父の後ろを歩いて行こう。



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PS

~第一レッスン~

・テーマ『ピクニック』
・アレンジ オールラウンド型
・ミニテーブル30分内


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