『F 23歳 幸あれ』 | From With

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子供達に、幸せの見つけ方、教えてあげたい・・大丈夫。隣りにいるから。あなたの周りは、ほら、幸せがいっぱい!!(自宅を色んなお子さんに開放して14年。問題のある子 無い子皆一緒に 同じ時代の同じ時間を生きていきたいな~!一歩一歩、 丁寧に・・)

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2月5日

Fちゃん、
お誕生日おめでとうケーキ


誕生日前夜
辛い毎日が続いたFを
Aさんと私は
川の字の真ん中にして眠った。


朝、ぐっすり眠って目覚めたFは初めて抱いた時と変わらない真綿のような頬を少し赤くして


「母さん、
私を生んでくれてありがと。」


と言って ぷくっと毛布を被った。


私が
「お誕生日おめでとう。
今日まで元気に育ってくれてありがとぉぉぉぉぉ!
Fちゃ~~~~~~ん!!」


と言いながら
重ね布団みたいに両手にくるんで


「Fちゃん、母さんは自分の命に代えてもFちゃんを守っていくからね。


これから、どんな壁にぶつかっても それだけは忘れないで。約束、ね。」


と言ったら、Fは唇をタコみたいにしてふざけ、また布団に潜り込んだ。

















お祝いはFがずっと行きたがっていたホテルのレストランで。




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窓辺に置いたスパークリングワインの、グラスを上る泡を眺めながら


お気に入りのリボンを付けてアイスクリームを頬張っていたFを想った。


ふと、
「Fちゃん、どんな23歳にしようと思うの?」
と聴いてみた。


Fは
「ん~、そうねぇ、」
とほんの少し考えてから


ニコッと笑って
「ん!!がむしゃらに生きる!がむしゃらに生きてみる!


去年は入社前で夢いっぱいだったけど、


今は早起きして会社に行って、一生懸命仕事して、また帰ってきて、また早起きして・・・の連続。


だからね、あんまり悩まないで ともかく
がむしゃらに生きてみようと思うの。」と言った。






そして、
ホテルの庭に続く石段に出るとき、


「あっ、少しだけどね、
ほんの少しなんだけどね、
春がきた時の匂いがする~!」


そう言って とことこと
我が家のカメラマンNがいる赤い太鼓橋の庭に向かって歩いて行った。




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F23歳、



私達のFに幸あれ・・・










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