
私の好きな本に
『にぐるま ひいて』
という絵本があります。
文 ドナルド・ホール
絵 バーバラ・クーニー
「人びとの生活と
自然のために」
という序文通りのお話で、
四季折々の生活と
家族の営みが淡々と語られています。
父さんは
刈り取った羊の毛を詰めた袋を
母さんは
それを紡いで織ったショールを
娘は
紡いだ糸で編んだ手袋を
息子は
料理ナイフで作った白樺の箒を
そして、
畑の野菜、果物、
樹液を煮詰めて作ったメープルシロップ、
ガチョウの羽を
荷車いっぱいに詰め込みます。
そして、父さんは
それらと
荷車、牛までも売り、
引き換えに
母さんには暖炉に下げる鉄鍋を、
娘には刺繍針を、
息子には箒を作るバーローナイフを、
最後に家族みんなのために薄緑色のはっかキャンディを買うのでした。
父さんが帰った一家は
暖炉を囲んでその収穫を喜び、
また、季節に従って
野菜を育て、手仕事をしながら暮らしていくのです・・・・・
私は
この絵本を読むたびに
「生きる」を教えてもらいます。
主人の入院まで1ヶ月になった我が家は、
主人が果たしてきてくれた家での仕事を急ピッチで分担しています。
特に「父親代行」を宣言した息子は、
庭木の管理・家電や家具、車の手入れetc etc
教えてもらうことがいっぱい!!!
早速 週末は 伸びすぎた枝の手入れ、裏庭の柿もぎ、サイクリング車の点検の伝授となりました。

朝から賑やかに庭木の枝打ちをし、お昼を過ぎた頃に柿もぎ・・・
(今年は 20個位だから 直ぐに終わっちゃうわね!)と、娘と一緒に急いでおうどんを茹で始めましたら、
主人が苦笑いしながら顔を覗かせ
「N(息子)ったら、僕より酷い高所恐怖症みたいだよ!!
屋根に登っただけで 真っ青になって
もう こんなになって
腰が引けてさ~。」
と 軍手をはめた手で
息子がへっぴり腰で高枝鋏を扱う真似をして見せました。
私も
「そうなのぉ?!
あらまぁ、
お姉ちゃんは 危ないから止めておきなさい、って言っても
高枝鋏持って よじ登ったのにねぇ~!!
ねっ、Fちゃん!」
と、ながいおうどんと格闘している娘に目配せしました。
それでも 何とか収穫を終えた息子は トレーナーを枯草まみれにして
今年の柿がいっぱい詰まった袋をかついで リビングに入ってきました。
お昼は 娘が余り物で作ってくれたお惣菜も (馬子にも衣装)ならぬ(料理にも器)でおうどんに添えられ、
互いの半日の営みを 賑やかに語らいました。

今日、主人と息子が すっかり綺麗にしてくれた庭に
娘と二人で いつものパンジーと葉牡丹を植え、我が家の庭の冬支度を終えました。


(娘の小さな寄せ植え)
忙しさに追われ、
流れるように過ぎていく時の中で
季節に従って
繰り返していくこと・・・
当たり前な暮らしに
柔らかく織り込んでいくもの・・
そんな
静かにまわる喜びを
家族一緒に綴っていけたら
それだけで十分・・・と、
息子がもいだ柿を
祖母がしていた様に
日だまりに並べながら
心嬉しく 温かく眺めた
今日の午後でした。

From With