おはようございます。
Pです。



神楽坂という街。

知られてるようで全然知られてないこの街。

最寄駅は飯田橋、だってことすら知られていません。

東京歴数十年で一度も来たことない人はもちろん、飯田橋で働いてるのに来たことないなんて言う人もたくさんいます。

そんな愛すべきリトルタウンです。

この街の歴史とブランドについて、飯田橋と合わせてたかだか十年ちょい私などがあれこれ述べるのは忍びないところではありますが、地元の方々ではかえって当たり前というか、今更文字に起こすまでもないような事を、これから神楽坂でお店持ちたいとか、住みたいとか思ってる方々向けにちょっとだけご紹介させて頂こうかと思います。


◆坂!路地!坂!


とにかく坂です。そして路地です。


路地は大抵細く曲がっていて、迂回が困難なところも多いので、神楽坂のどこへ行くにも所謂大通り、正確には早稲田通りの坂を通らない事には始まりません。

大通りはどこにでもありますが、ほぼ全員がその道を通るメインストリートというのは、割と珍しいんですよ。

神楽坂通りの路面店の賃料がバカ高いのは、このせいかもしれません。


◆神楽坂は歓楽街に非ず

では何か。

神楽坂は飲食街です。


飲食店比率の異常な高さが最大の特徴。

こんなにも飲食店ばかりが集まってる街はたぶん日本でここだけです。
たぶんですけどね。

これだけ飯屋が多ければ、ふつうはもっとアミューズメントやナイトビジネスやホテルやなんかがあるもんです。

全然ない。

全然とは言わないけどほとんどない。

和食!バー!懐石!バー!イタリアン!フレンチ!バー!生ハム!焼肉!バー!バー!鉄板!和菓子!バー!カフェ!寿司!コンビニ!バー!バー!

ツラッと目の前さらってみてもこんな感じです。

しかも個人店や中小の専門店が多く、大手チェーンが少ない

なぜでしょう。


◆神楽坂に個人店が多い理由

主な理由は二つ。

・物件、特に大箱が少ない

人通りに対する賃料が高い

はい大変シンプルですね。

物件がないし、やっても儲からなそうだからやらないのです。

飲食大手のマーケティング部門が、綿密なシミュレーションの上でそう結論するから出店しないのです。

結果、リターンよりもブランド、安定よりチャレンジの小規模個人店が増えます。

ではなぜ物件が無いのか。


◆神楽坂に物件が無い理由

いやあるにはあるんですが、マーケットサイズを考えると他の街より少ない。気がする。
詳しくは↓とかで調べて下さい。

出店戦略情報局
http://storestrategy.jp/

※店舗物件探すときはこういうデータ活用しましょう!


商業地域が狭い上、住宅地と隣接していて、昔からの地元の地主さんと不動産が物件を守っている事が多いので、地上げや大規模な商業ビル開発が少ないせいでしょうか。

-最近の大型工事と言えば、元「オアシススロットクラブ」の跡地ですが、あれだって地元企業の熊谷興業さんの持ち物だし、熊谷興業さんといえばその隣のセガゲーセンも持ってる企業さんですし、そこには昔パラパラの聖地として有名なツインスターって名前のディスコがあって、そこで若い頃に回してたのがGMOの熊谷社長というのは、これもまた余り知られてないかもしれない神楽坂のお話。


◆神楽坂の飲食店

と言う訳で、大手の出店候補地から漏れ続けた結果、神楽坂でお店をやる人というのは大抵、神楽坂でやる理由のある人と、神楽坂でやりたい人の2種類に大別される事になります。



そしてこの2種類の人達による商売が、地域密着でも観光特化でもないこの街独特の客層と単価を共有し合う事によって半ば必然的に競争、あるいは緩やかに連帯し、神楽坂という日本有数の飲食街の質と量を生み出している訳です。

「神楽坂は街じゃなくて村だから!」なんて笑い話もあるくらいで(笑

あ、「伝統」ブランドの裏側として何となくイメージするかもしれない閉鎖性は特に無いですよ。

積極的にお付き合いされていないお店もいっぱいあるし、だからといって何かマイナスがあるわけでもないです。

そういう意味での湿度は、私の地元の大阪に比べれば全然ドライ。やっぱり東京ですね(笑

あと治安はめちゃくちゃ良いです。

性風俗も裏カジノもぼったくりバーも無い街でお酒を出す店をやれる、というのは、それだけで価値のある事だと思っています。

長くなったのでまた次回!

 

続きが気になる方は、コスモスまで直接聞きに来てください!(笑


 

 

■シマダカフェ神楽坂
■ライブハウス飯田橋スペースウィズ
■スナック&バー コスモス神楽坂