ウイズ11月レポート | ウイズ東淀川のブログ

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平成6年7月から、東淀川区において結成された、コミニケーション・ボランティア・グループです。
奇数月の第二日曜を定例会とし、【共生】を理念として、共に語り・共に学び・共に遊んでみませんか「をキャッチフレーズに、誰もが集える」場を提供しています。

11月15日、高次脳機能障害の比嘉 由隆 氏 「車いす使用」をお迎えし、事故の後、闘病生活からリハビリ→就職や日頃の生活についてまで語っていただきました。
 
 こんにちは、比嘉と申します。生まれは昭和52年生まれの38歳になります。
22歳の時北加賀屋の下に電車の線路がある高架道路から右折中にバイパスから5メートル下へオートバイで転落の自損事故でした。種総合記念病院へ緊急入院しました。昏睡状態から目覚めた時、全く身体は動かず、ベッドに寝た切りの状態でした。徐徐に回復を見て、ボバースのリハビリに病院へも入院。総合して1年半の入院生活でした。
頭におった衝撃では外科的手術の必要はなく、手術痕はありません。医師のはなしでは、脳細胞を繋ぐジクサクが断裂「参照1」したのでは?との診断。
事故後友人との会話で「あのバイパスに転落防止用柵が出来たのは比嘉のおかげだ」と冗談交じりに言われたものでした。
 

<<一人づ舞いを始めたのは28歳>>


 実家に帰ってからリハビリの毎日でした。受傷当時は身体は動かせず、寝たきり状態でしたが、いまは自室の移動は家具や壁を伝うと移動は自力でできるほど回復しました。
 

<<一人住まいは?>>


 28歳ぐらいから一人暮らしをしながら、気楽に音楽や余暇を楽しんでいます。
ホームヘルパーさんは週に1回来てもらっています。
 また、仕事はNPO法人特定非営利活動法人障がい者福祉総合支援センタ-いちいちまるでピアカウンセラーとして働いています。職場の通勤は電動車いすで家から15ふんです。
 
いちいちまるのホームページのスタッフ紹介の中で
比嘉 由隆さん(相談員・ピアカウンセラー)大阪KSG代表世話人はこのように評されています。
☆いちいちまるにとって不可欠なムードメーカ。彼の言動は笑いを誘い、周りを和ませ、明るくする。その自然さは有難い存在。目下、大阪高次脳機能障害セルフヘルプグループ(略称=大阪KSG)の結成に情熱を傾けている。現在ではサポートグループひなたぼっこの会をを作り奮闘している。
知的障害者のピアカウンセリングのサポートも行っている。高次脳機能障害による記憶障害を独自のメモ帳でカバーしながら、日々の業務をこなしている。そんな彼の最大の関心事は「結婚したい!」。
 
筆者から・・・もう4年余りになりますが、大阪市ボランティア市民活動センターと語りの回主催の障害者と小中学生の宿泊プログラムには二泊三日を子供達と楽しみながら参加いただきました。その後のアフターイベントでも必ず、参加いただき語りの会メンバーとして今でも学校での人権学習講師の依頼しています。
 
参照1 軸索損傷とはどんな病気か
 頭部外傷のうち、受傷直後から6時間を超えた意識消失がある場合を、臨床的にびまん性軸索損傷と定義しています。
 通常は、明らかな脳組織の挫滅(ざめつ)(脳挫傷(のうざしょう))や血腫がない場合に付けられる病名で、意識のない原因を、脳の細胞レベルの損傷が広範囲に生じたためと考えたものです。
 
原因は何か
 頭部に回転性の外力が加わることにより、脳の神経細胞の線維(軸索)が広範囲に断裂し、機能を失うと考えられています。ヘルメットを着用したオートバイ事故のように、頭部に直接の打撲がない場合でも、強く脳が揺れることにより起こります。
 
症状の現れ方
 受傷直後から意識がありません。重症例では脳の深部にある生命維持中枢(脳幹(のうかん))が直接侵され、呼吸が損なわれたり急死することがあります。
 
検査と診断
 頭部MRIで、神経細胞の軸索の断裂に伴う微小な出血やむくみ(浮腫(ふしゅ))が映し出されます。頭部CTの精度では異常が認められないことも多く、意識がないなどの重い症状があるのに頭部CTで大きな異常がみられず、頭部外傷以外には原因が考えられない時はびまん性軸索損傷が疑われ、MRIで典型的な所見が認められれば診断が確定します。
 
治療の方法
 効果的な治療法はありません。脳挫傷や血腫を合併していれば、それに対する治療を行います。合併症を防いで全身状態を保ち、二次的な脳の障害を予防して(脳への十分な血液や酸素の供給など)、脳の回復を期待します。
 
 予後は一般的に昏睡(こんすい)の持続時間に比例します。受傷から24時間以内に意識の回復がなくて脳幹の障害が認められる場合は死亡率が約6割とされ、生命が助かっても意識障害などの後遺症が残ります。
 
 びまん性軸索損傷は高次脳機能障害を来しやすく、知能や記憶などの後遺症を残しやすいとされています。詳しくはコラム「頭部外傷と高次脳機能障害」を参照してください。
「ホームページより引用」