切りながら
あの頃を思い出した。
まだ、父は健康で
母の方が、ヘルニアで入院していた。
親戚のとこから戻った父が
「チョコ！赤い
柔らかい、辛いものは何か？」
と、聞いてきた。
中学生の私は
さっぱりわからない。
すると
今から探しに行く！と
私を連れてスーパーを
はしごして回った。
見つからない。
わからない。
知り合いの勤めている
スーパーにも行って
尋ねたが、わからない。
終いには
その、親戚のとこに
電話して聞いてた
そして、それがやっと
生の明太子ということがわかった。
母は、明太子を
いつも、焼いて食卓に出していた。
だから父は
赤いものが、明太子だとは
わからなかったのだ。
父は、その味に
よほど感動したのであろう。
懐かしい
ほわっとなる
数少ない、父との想い出。
☆…★☆°°★☆ 今日も、ありがとう。