あの人が、夢に出てきた。
初めてかもしれない…
お別れしてから、もう
30年以上…
いつでも会える
いつか会える
…と
卒業を最後に
気楽な気持ちで
お別れしたけど
こっちの人じゃなかったし
大都会に就職して…
会えるはずないじゃん…と
感じだしたのは
はたちも、とうに過ぎたころ…
心も伝えられなかったけど
大好きだった。
あちらからの
やんわりとの
アプローチもあったのに
気のないふりで
ごまかした。
夕べの夢には
その人は、娘っ子ちゃんⅡを
デートに連れ出して
私は、なかなか
帰らない二人を待つ親…
でも、帰ってきたら
今度こそは、気持ちだけでも
伝えておこう…と
やっと、伝えるチャンスに
巡り会えた…と
ふたりが、帰って来たのは
覚えてる。
あの人が、私に
笑いかけてくれたのも覚えてる。
だけど、告白にいくまでに
夢が消えてた。
あの人は
何を伝えたかったのだろうか。
なぜ、出てきたのだろうか。
あの人は
あの頃のままだった…