息子のマイワールド。アニメと現実の区別がつかない。 | .

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息子の困った行動の中に、多々現れるもの。それは、アニメのシーンの真似です。

我が家では、ポケモン、妖怪ウォッチ、ドラえもんの3つを録画して見せています。

この中で、息子が真似して問題になるのはドラえもんです。

妖怪ウォッチも小学生が主人公ですが、ドラえもんは妖怪ウォッチに比べて、よりリアルな学校生活、お友達関係が主題のため、息子の中で印象的なシーンが現実の学校生活で蘇ってきて、真似をしてしまうみたいで…。

例えば、出木杉くんがしずかちゃんを「しずかくん」と呼ぶように女子に「◯◯くん」と呼んでみたり、ジャイアンがのび太の物を取り上げて「いただき~」と言うのを真似して友達のけん玉を勝手に取ったり、しずかちゃんみたいにかわいくて優秀な女の子に対してしつこくからんだり。

息子にはアニメのシーンが明確に頭にあるため、相手にもアニメと同じような反応を期待しているんだと思われます。アニメごっこがしたい、そんな感覚です。

でも、相手はアニメではなく、現実のお友達です。当然嫌がられ、トラブルになります。
アニメと現実は別物。このことが息子にはまだ曖昧なんだと思います。

自閉症スペクトラムの特徴として、自他境界の曖昧さがあります。
いわゆる「自分の世界、マイワールド」があり、息子はそれに浸る段階は過ぎ(小さいときは、テレビでみたお気に入りのストーリーをずっと一人劇してました)、今は他者にもマイワールドの共有?を求めてしまいます。

息子はマイワールド(今回ならドラえもんのシーン)の中で、かなりいきいきと、反復的に、非常にリアルな体験をしているようです。そうした「リアルさ」自体が自閉症スペクトラムの特徴なんだと思います。私たちの空想が、現実的に生きる世界とはしっかりと距離がとれているのに対して、息子のまだ曖昧な「自分」は、適切な距離感をとることを難しくしているようです。

曖昧な自分。
曖昧な自分の感情。

だから他者との境界や他者の感情が曖昧なんでしょうね。自分があっての他者ですから…。

ただ、息子の場合は大好きなアニメのキャラクターを介して様々なものごとを学んでいるのも事実で、マイワールド自体を否定するのは良くないのだろうなとも思います。

息子は息子なりに、友達と関わりたい!と思い、友達とつながっているという感覚を得ようとしている時期なんでしょう。
友達へのいたずらを頻繁に行い、他者と関わろうとしてトラブルになることなんて、周囲の人間に関心が全くなかった時期には起こりえませんでしたから。

このようなトラブルの中では、親や先生など大人たちが協力して、マイワールドと現実との切り分け作業を繰り返し行っていくしかないのかな…。

かなり気が遠くなるけど、この時期を越えれば、他者にも受け入れてもらえるような方法で、本当に他者と良好な関係性をもてるようになれるはず。

マイワールドと現実の切り分けは、大人になって社会生活に適応できるかどうかの、大切なポイントだと思います。
どうすればうまくいくんだろう。心理療法の先生や、療育の先生にも相談して一緒に考えてみます。

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