魔女とレヴィ 第8話 暗闇を照らすもの 

登場人物


レヴィ



シンシア


百合夜

大樹


―1―


「レヴィ。ここは殲滅しかないわ。
 この子たちを“消してあげなさい”」


 シンシアの声は静かで、どこまでも冷静だった。


 レヴィの結界の中で、黒い残滓となった妖精たちがもがいている。
 本来なら光と共に生きるはずの者たちが、歪んだ果てにたどり着いた末路。


 レヴィは腕を広げ、深く息を吸う。


 その胸の奥へ――
 黒い残滓が、流れ込むように吸い込まれていく。


「レヴィ!!」


 シンシアが鋭く声を上げた。


「その行為はあなたを壊す!
 あなたの心はもう限界のはずよ!」


 レヴィの膝が、静かに地へ落ちた。


 結界がわずかに揺らぎ、光が明滅する。


「いつまで、そんなふうに自分を痛めつけるの?
 殲滅だってできる力があるのに……どうして取り込むの……」


 レヴィは息を整える。


 苦しみも、決意も、そしてどこかの諦めも混じった瞳で、シンシアを見た。


 何も言わず――


 風を断つ音とともに、その姿は消えた。


 残された静寂の中で、シンシアはそっと目を閉じる。


「レヴィ……どこまで自分を責めれば、救われるの……」



 涼しさの残る朝の気配。


 百合夜の庭に、レヴィはふらりと降り立った。


 胸の奥では、黒い残滓がうごめく。
 息をするたびに、沈んでいくような重さ。


 リビングへ向かい、ソファに体を倒す。


 目を閉ざし、押し寄せる黒い囁きを――ただ耐える。


『レヴィ、こっちへ……俺たちと……』
『楽に……なれる……』


「……かもな」


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第1話です❣️


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