【独偏ベストテン 8-3】 川口真 作曲シングル作品 (資料編 その2) | 歌謡曲(J-POP)のススメ

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音楽といっても数々あれど、歌謡曲ほど誰もが楽しめるジャンルは恐らく他にありません。このブログでは主に、歌謡曲最盛期と言われる70~80年代の作品紹介を通じて、その楽しさ・素晴らしさを少しでも伝えられればと思っています。リアルタイムで知らない若い世代の方もぜひ!

 今回は、独偏ベストテン関連の追加企画として、川口真作曲シングルの資料編(その2)をお送りしたいと思います。例によって、2013年1月3日の記事「【独偏ベストテン 8-2】 川口真 作曲シングル作品(資料&補足編)」の続きの形式でいってみましょう


(3)オリコン売り上げ枚数との比較


 川口真センセと言えば、’70年代を中心に数多くのヒットシングルを生み出したコンポーザーとして有名ですが、もともとはザ・ベンチャーズ系作品のアレンジャーとして、「二人の銀座」(和泉雅子/山内賢)(1966.9.5発売、オリコンチャート開始前につき順位・売り上げ記録なし)、「京都の恋」(渚ゆう子)(1970.5.25発売、オリコン最高位1位、売上げ枚数85.1万枚)、「雨の御堂筋」(欧陽菲菲)(1971.9.5発売、オリコン最高位1位、売上げ枚数79.2万枚)などを大ヒットさせた点も印象深いですよね・・・。ま、今回はあくまで川口真センセの作曲に絞った記事なので、ちょこっと触れるだけにとどめておきますが、興味のある方は川口真センセのアレンジ仕事の方もぜひぜひお試しあれ

 ではさっそく、川口真センセの作曲シングル作品(A面)を、オリコン売り上げ枚数に基づいてランク付けした結果をご紹介したいと思います
。こんな感じになっていましたよ()。


【オリコン売り上げ枚数ベスト20 川口真作曲 シングル作品(A面)】
第1位 手紙 (由紀さおり)(1970.7.5発売、1位、67.6万枚)
第2位 積木の部屋 (布施明)(1974.3.10発売、4位、58.2万枚)
第3位 人形の家 (弘田三枝子)(1969.7.1発売、1位、57.1万枚)
第4位 さよならをもう一度 (尾崎紀世彦)(1971.7.25発売、2位、44.4万枚)
第5位 弟よ (内藤やす子)(1975.11.1発売、8位、35.4万枚)
第6位 他人の関係 (金井克子)(1973.3.21発売、7位、30.4万枚)
第7位 熱帯魚 (岩崎宏美)(1977.7.5発売、4位、26.8万枚)
第8位 私が死んだら (弘田三枝子)(1969.12.10発売、5位、24.9万枚)
第9位 お手やわらかに (夏木マリ)(1974.3.10発売、10位、23.4万枚)
第10位 別れてよかった (小川知子)(1972.6.5発売、18位、18.9万枚)
第11位 愛してます (河合奈保子)(1980.12.10発売、14位、18.0万枚)
第12位 片想い (中尾ミエ)(1977.6.10発売、28位、17.8万枚)
第13位 浮世絵の街 (内田あかり)(1973.8.1発売、16位、16.6万枚)
第14位 裸足の恋 (伊藤ゆかり)(1970.1.20発売、12位、16.2万枚)
第15位 真夏のあらし (西郷輝彦)(1970.7.7発売、12位、15.9万枚)
第16位 センチメンタル・シティー (草刈正雄)(1977.4.25発売、25位、15.5万枚)
第17位 絹の靴下 (夏木マリ)(1973.6.5発売、15位、15.4万枚)
第18位 嫁に来ないか (新沼謙治)(1976.6.1発売、31位、15.3万枚)
第19位 東京物語 (森進一)(1977.10.5発売、20位、14.6万枚)
第20位 旅愁 -斑鳩にて- (布施明)(1977.9.5発売、16位、13.5万枚)



 ふむ、さすがの川口真センセでも、ミリオンセラーはありませんでしたか・・・。でも一作一作眺めてみると、どの曲もスケールが大きくてきっちりと“キャラ”の立った味わい深い作品ばかりだと改めて思いますねぇ。ちなみに、川口真センセが作曲した作品で10万枚超えのヒットになったのは全部で25曲でした。これまでに取り上げたコンポーザーと比較してみると、ミリオンセラーだけで20曲もある小室哲哉は別格として、加藤和彦センセと井上ヨシマサ君が14曲、網倉一也センセが13曲ですから、川口真センセの25曲というのは結構いい数字だというのが分かります。それと、川口センセの場合、特定メンツに偏ることなく沢山のアーティストにヒット曲をもたらしていることも、特筆すべき点と言えましょう。

 それではここで比較のために、私が2013年1月3日付けの記事で発表したベストテンを、私の手帳に残っている11~20位のラインナップと併せて再披露してみますと・・・、こんな感じになっていました



【wishy-washyの独偏ベスト20 川口真作曲 シングル作品(A面)】
第1位 手紙 (由紀さおり)(1970.7.5発売、1位、67.6万枚)
第2位 めまい (石野真子)(1980.7.5発売、24位、9.9万枚)
第3位 積木の部屋 (布施明)(1974.3.10発売、4位、58.2万枚)
第4位 熱帯魚 (岩崎宏美)(1977.7.5発売、4位、26.8万枚)
第5位 土曜日のシンデレラ (北原佐和子)(1982.9.10発売、72位、1.1万枚)
第6位 とびだせ初恋 (浅野ゆう子)(1974.5.25発売、33位、6.4万枚)
第7位 弟よ (内藤やす子)(1975.11.1発売、8位、35.4万枚)
第8位 それからどうするの (夏木マリ)(1974.11.10発売、40位、4.4万枚)
第9位 白い週末 (アン・ルイス)(1971.2.25発売、77位、2.1万枚)
第10位 他人の関係 (金井克子)(1973.3.21発売、7位、30.4万枚)
第11位 薔薇とピストル (GAL)(1977.10.21発売、53位、4.0万枚)
第12位 忘れかけた愛を (尾崎紀世彦)(1975.4.25発売、-位、-万枚)
第13位 卑弥呼 (パッショナータ)(1979.10.25発売、34位、9.0万枚)
第14位 鳩時計は唄わない (岡崎友紀)(1970.12.1発売、92位、0.2万枚)
第15位 若草の頃 (小川知子)(1972.11.5発売、61位、2.3万枚)
第16位 愛してます (河合奈保子)(1980.12.10発売、14位、18.0万枚)
第17位 ジェット最終便 (朱里エイコ)(1973.7.10発売、61位、3.5万枚)
第18位 時の流れのように (ヴィッキー)(1970.4.20発売、49位、3.9万枚)
第19位 ラブ・ショック!! (マーガレット・ポー)(1978.11.5発売、-位、-万枚)
第20位 ねえ (麻丘めぐみ)(1977.10.5発売、-位、-万枚)


 今回、オリコン売り上げ枚数ベスト20と重複したのは、由紀さおりの「手紙」、布施明の「積木の部屋」、岩崎宏美の「熱帯魚」、内藤やす子の「弟よ」、金井克子の「他人の関係」、河合奈保子の「愛してます」と、全部で6曲もありました(これ、変態 マニアックな私にしては多い方だと思います)。

 最後に私の選んだ11~20位の中から、いかにも川口真センセらしいメロディアスな佳曲
を2つ、セルフアップしたYouTubeでお送りしておしまいとしましょう。1曲目はGAL「薔薇とピストル」、2曲目は尾崎紀世彦の「忘れかけた愛を」で、どちらの作品も私が上位10曲を選ぶときに涙を飲んで“選漏れ”とせざるを得なかった”知る人ぞ知る名曲ですので、遅ればせながら、どうぞお召し上がり下さいませそれでは、またお逢いしましょう~