【独偏ベストテン 43-3】 ピンク・レディーのシングル作品 (資料編) | 歌謡曲(J-POP)のススメ

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音楽といっても数々あれど、歌謡曲ほど誰もが楽しめるジャンルは恐らく他にありません。このブログでは主に、歌謡曲最盛期と言われる70~80年代の作品紹介を通じて、その楽しさ・素晴らしさを少しでも伝えられればと思っています。リアルタイムで知らない若い世代の方もぜひ!

 さて今回は予告通り、「ピンク・レディーによるシングル作品の独偏ベストテン」(8/19&8/24の記事)の「資料編」をお送りしま~す

(1)エントリーシングル作品一覧

 例によって、今回の独偏ベストテンを決めるベースとなった候補作品の一覧(発売順)を、オリコン最高位&売り上げ枚数と一緒に載せておきますね。順位の発表前にもちょっと触れたように、今回の独偏では、ピンク・レディーが再結成後にリリースした3枚のシングルも対象としましたが、上位にはランクしませんでした。 ちなみに彼女達は、1981年3月31日に解散してから現在までに5回、期間限定で再結成していて、1回目、3回目、4回目の再結成の際に、ピンク・レディーとしてシングルを1枚ずつリリースしています(この他に、2回目と4回目に発売寸前になって中止になってしまった作品が1枚ずつあるので、参考情報として一覧表に入れておきますね)。

 一覧表では、独偏ベストテンの上位3曲を太い赤字で、4~10位+次点にランキングされた作品を太い青字でそれぞれ示しました。売り上げ枚数は、千枚未満を四捨五入した数字です。関連情報が十分に把握し切れなかったものについては「?」で示してあります
。追加情報などありましたらご連絡戴けると有り難いですm(u_u)m。もしよろしければデータベース等としてご利用下さいね~

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【ピンク・レディー シングルA面一覧】
アーティスト/タイトル/作詞/作曲/編曲/発売日/オリコン最高位/オリコン売り上げ枚数
ピンク・レディー/ペッパー警部/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1976.8.25/4位/60.5万枚 <独偏4位>
ピンク・レディー/S・O・S/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1976.11.25/1位/65.4万枚<独偏7位>
ピンク・レディー/カルメン '77/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1977.3.10/1位/66.3万枚
ピンク・レディー/渚のシンドバッド/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1977.6.10/1位/100.0万枚 <独偏3位>
ピンク・レディー/ウォンテッド(指名手配)/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1977.9.5/1位/120.1万枚 <独偏1位>
ピンク・レディー/UFO/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1977.12.5/1位/155.4万枚 <独偏5位>
ピンク・レディー/サウスポー/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1978.3.25/1位/146.0万枚 <独偏9位>
ピンク・レディー/モンスター/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1978.6.25/1位/110.2万枚 <独偏6位>
ピンク・レディー/透明人間/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1978.9.5/1位/88.6万枚
ピンク・レディー/カメレオン・アーミー/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1978.12.5/1位/70.8万枚 <独偏2位>
ピンク・レディー/ジパング/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1979.3.9/4位/26.9位
ピンク・レディー/ピンク・タイフーン-IN THE NAVY-/岡田冨美子、J. Morali、H. Belolo、V. Willis/J. Morali、H. Belolo、V. Willis/大浜和史/1979.5.1/6位/29.8万枚
ピンク・レディー/波乗りパイレーツ/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/1979.7.5/4位/24.2万枚
ピンク・レディー/KISS IN THE DARK/Michael Lloyd/Michael Lloyd/John D'Andrea/1979.9.5/19位/11.1万枚
ピンク・レディー/マンデー・モナリザ・クラブ/阿久悠/都倉俊一/C. Merriam/1979.9.9/14位/11.2万枚
ピンク・レディー/DO YOUR BEST/伊達歩/都倉俊一/井上鑑/1979.12.5/36位/5.1万枚 <独偏10位>
ピンク・レディー/愛・GIRI・GIRI/伊達歩/小田裕一郎/川上了/1980.3.5/58位/1.7万枚
ピンク・レディー/世界英雄史/伊藤アキラ/川口真/川口真/1980.5.21/45位/1.7万枚 <独偏8位>
ピンク・レディー/うたかた/三浦徳子/Michael Lloyd/川口真/1980.9.21/48位/4.0万枚
ピンク・レディー/リメンバー(フェーム)/なかにし礼、M. Gore、D.Pitchtord/M. Gore、D. Pitchtord/梅垣達志/1980.12.5/86位/1.0万枚
ピンク・レディー/Last Pretender/糸井重里/高橋ユキヒロ/高橋ユキヒロ/1981.1.21/85位/0.8万枚 <独偏次点>
ピンク・レディー/OH!/阿久悠/都倉俊一/井上鑑/1981.3.5/46位/2.8万枚
ピンク・レディー/不思議 LOVE/都志見隆/都志見隆/松下誠/1984.6.21/圏外/圏外
ピンク・レディー/二年目のジンクス(OH!STEP)/阿久悠/都倉俊一/?/1990.1.1/発売中止/発売中止
ピンク・レディー/PINK EYED SOUL/Mie&Kei、えびね遊子/OZ TAIRIKU/安藤高弘/1996.11.21/圏外/圏外
ピンク・レディー/テレビが来た日/阿久悠/都倉俊一/都倉俊一/2003.5.2/183位/0.1万枚
ピンク・レディー/ピンク・レディーのダンス天国/?/?/?/2003.10.?/発売中止/発売中止
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 表をざっと眺めると、やはり、「S・O・S」から「カメレオン・アーミー」までの9作連続オリコン第1位、さらにその中で「渚のシンドバッド」から「モンスター」までの5作連続ミリオンセラーというのが圧巻ですよね~。で、この売れに売れたラインナップのうち、今回の独偏ベストテンに漏れてしまった2作品に関しては、“作品の出来”自体は他の上位作品と比べて遜色ないと思うのですが、一応私の中でランク外とした明確な理由があるのでサラッと書いておきます

「カルメン ‘77」: 2人の歌い方が投げやりに聴こえてしまうのが残念(デビュー3作目ということで、おそらく彼女たちの意思というよりも、そういう歌唱指導を受けたためでしょう)。もう少し丁寧に歌ってもらいたかったなぁ・・・

「透明人間」: ♪ 透明人間 あらわる あらわる 嘘を言っては困ります 現れないのが透明人間です~ という歌詞が理屈っぽい
。いつもはインパクト重視で鋭い切れ味を見せる阿久悠センセにしては珍しい・・・気がします


(2)雑感あれこれ・・・

 ピンク・レディーというとどうしても「企画の勝利という印象を持たれがちです。確かにそういう面があったことは否定しませんが、阿久悠-都倉俊一コンビの才能・経験・創造力などに裏打ちされた秀逸な作品群が提供された点を見逃してはいけないと思います。そして、同じミリオンセラーと言っても、特に21世紀に入ってからミリオンを達成した作品群(具体例は挙げませんが)と比べると、“作品に対する作り手側の魂の込め方”の点において大きな違いを感じざるを得ませんこれから数十年後の我が国で、果たしてどちらの作品が人々の記憶に残っているか・・・あえて確認するまでもなく、その答えは自明なのではないでしょうか

 もはやアラフィフのオヤヂとなってしまった私
ですが、気持ちはまだまだ(音楽の消費者として)現役プレイヤーです。キャッチャーミットを構えて受け入れ態勢満々の私に、ど真ん中ストレートを投げてくれるアーティストが出てきてくれませんかねぇ・・・。歌謡曲(J-POP)を愛する者として、将来の我が国の音楽シーンに、パワーと魅力に満ち満ちた楽曲が現れることを心から願ってやみません

 それでは、今回はこんなところで
 またお逢いしましょう~