【独偏ベストテン 9-1】 酒井法子のシングル作品 (1~10位) | 歌謡曲(J-POP)のススメ

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音楽といっても数々あれど、歌謡曲ほど誰もが楽しめるジャンルは恐らく他にありません。このブログでは主に、歌謡曲最盛期と言われる70~80年代の作品紹介を通じて、その楽しさ・素晴らしさを少しでも伝えられればと思っています。リアルタイムで知らない若い世代の方もぜひ!

 今回は、のりピーこと酒井法子シングル作品を対象として、私が独断と偏見によって決定したベスト10をご紹介したいと思います。

 1985年に「おニャン子クラブ」旋風が吹き荒れて以降、いわゆる「アイドル歌謡」は大波に呑まれるが如く長期凋落傾向を余儀なくされることになります。1987年にデビューした酒井法子は、そうした
苦しい時期にありながら、正統的なアイドル歌謡を歌って成功を収めた数少ないアイドルの一人です

 同期デビュー組の有名どころとしては、
工藤静香(うしろ髪ひかれ隊も)、ゆうゆ森高千里BaBe後藤久美子中村由真立花理佐石田ひかり仁藤優子伊藤美紀伊藤智恵理などがいました。他に目を引くメンバーとしては、渡瀬麻紀(のちにLINDBERGのヴォーカルとしてブレイク)、畠田理恵(正しくは恵の右上に「、」がつきます。将棋の羽生名人の奥さんですね)、 守谷香(こちらは、X JAPANのToshiの奥さん)など・・・。それなりのメンツが出て来てますが、明らかに「層は薄かった年」という印象が拭えません

 で、酒井法子といえば、誰もが2009年に起きた例の事件を思い浮かべると思いますが、事件についてここでこれ以上述べることはしません。彼女は、
私が大学の歌謡曲研究会で現役活動中に「デビュー前アイドル」として文化祭にゲストで来てもらったり、デビュー曲「男のコになりたい」を決定する際にちょっとだけ関与したりと、少なからずご縁があっただけにただただ残念で、「真摯な気持ちで罪を償って下さい」と書くだけにしておきましょう

 ・・・気を取り直して、ベスト10の発表に移りますねのりピーといえばやはり持ち前の明るいイメージがウリということで、そうしたイメージを前面に押し出した初期3部作(「GUANBARE」~「一億のスマイル」~「HAPPY AGAIN」)が、キャッチーで一般受けしやすい作品、ということになるんだろうと思います。ただ、私の場合欲張りですから(苦笑)、それだけでは飽きたらず、作品に「コク」とか「ワザ」とかの+αを求めてしまうんですよね。・・・そんなこんなで、すっかり前置きが長くなってしまいましたがー、気になるベスト10の結果はこんな風になりました。

1.あなたに天使が見える時 (1991.3.21発売)【オススメ度★★★★★】
2.ダイヤモンド☆ブルー (1990.5.21発売)【オススメ度★★★★】
3.一億のスマイル (1988.5.18発売)【オススメ度★★★★】
4.GUANBARE (1988.3.9発売)【オススメ度★★★★】
5.LOVE LETTER (1989.4.26発売 【オススメ度★★★】
6.HAPPY AGAIN (1988.9.21発売)【オススメ度★★★】
7.男のコになりたい (1987.2.5発売)【オススメ度★★】
8.ホンキをだして (1989.1.1発売)【オススメ度★★】
9.涙色 (1997.7.24発売【オススメ度★】
10.碧いうさぎ (1995.5.10発売)【オススメ度★★】

 1位の「あなたに天使が見える時」は、森雪之作詞、レベッカの土橋安騎夫作曲による、のりピー17枚目のシングル。何と言っても、先ほど述べた「コク」と「ワザ」の効いたミディアムテンポのメロディーが素晴らしいです。「あなたが傷ついても、私が天使になって見守るから」という、深い愛情を描いたテーマは結構ありがちとはいえ、土橋センセの見事なメロディーに支えられて、作品として上々の出来に仕上がっています。まさに歌謡史に残る名曲と言っていいでしょう。



 2位の「ダイヤモンド☆ブルー」は、シンガーソングライターの
遠藤京子(現在は遠藤響子に改名)の作詞・作曲によるのりピー14枚目のシングル。遠藤京子は「3年B組貫八先生のマドンナ先生役(なかなか表現しにくいんですが、かーなり個性的な女性でした)」と言った方が、一般的な通りは多少良さそうですかね・・・?

 この作品、
曲全体がサビ」ともいえる魅力的なメロディーが見事なのですが、他の多くのシングルと比べてこの作品が抜群に優れているなーと感じるのは、のりピーのお茶目で愛らしい魅力を最大限に引き出すことに成功している点です。




 3位、4位、6位には、やはり
キャッチーで親しみやすいメロディーの魅力ということで、前述した「期3部作」が並びました。9位の「涙色」は、河村隆一節が楽しめる佳曲です。

 もし、のりピーシングルベスト10を世間の人に聞いて決めたら、ドラマ「星の金貨」の主題歌で、彼女最大のヒット曲である「碧いうさぎ」や、選抜高校野球の入場行進曲になった「夢冒険」が、きっとかなり上位に来るという結果になるのでしょうね