ある時、Jリーグの国立競技場の試合に抽選で無料招待という広告を見つけました。
ダメ元で次男のリクに行くか聞いてみて、行くと言ったら応募しようと思いました。
と言うのも、このところリクを外食に誘ってもすべて断られていてコロナの感染が拡大して以来、リクは自分が見たい映画だけは行きますが、他は夕飯の買い物に付いてきてくれるくらいしか外に出ないのです。
さすがに、誘っても全く行く気がなさそうな態度が続くと、予想はしていても傷つきます。
誘ってもまた断られると思うと、誘うのが嫌になっていました。
それでもリクを外に連れ出したくて勇気を出して、リクがちょっと機嫌がよさそうな時に、
「今度、国立競技場のFC東京の試合に抽選で無料招待するっていうのがあるんだけど、当たったら行く?」と聞いてみました。
すると、
「うーん、行ってもいいよ」との答えが返ってきました![]()
「えっ、本当!?当たるといいな
」
期待していなかったのもあり、この答えは思いがけず嬉しいものでした。
リクは続けて、「ワクチンの接種証明書とか、陰性証明書とか要るの?」と、私が気にも留めていなかったことを聞いてきました。
まだコロナが5類になる前で、リクはワクチンは打っていなかったのです。
「えっ、要らないんじゃない?応募要項にそういう事は書いてないよ」
この頃は、コロナ感染が拡大してからもう2年が過ぎていたので、マスクはしていましたが、私は感染はほとんど気にしていませんでした。
後々考えると、リクはコロナの感染やワクチン打ってない事を気にして外出控えていたのかもしれないなと思いました。
一週間ほどして無事抽選にあたり、
「そう言えばFC東京の試合、当たったよ」と言うと、リクは一瞬、嫌な顔をしたように見えました。
実際当たったら、行くのが面倒になって、やっぱり行かないと言われるかな思いましたが、
そうは言わず「国立競技場だっけ?」と確認していました。
ちょっと行く気が低下気味なのは感じましたが、「行かなくてもどうせ、無料券だし」と、あまりくよくよ考えないことにしました。
(続きます)