2018年秋の事です。

 

急逝した義母のお通夜の日、旦那と次男のリクが揉めて、

リクは「東京へ帰る!」と、義実家を飛び出してしまいました。

 

義父に、「リクが帰ってきたら困るだろうから、家に居て。」と言われて、

義母の葬儀会場への出棺の準備にも立ち会わず、

なんとかリクと連絡を取り、居場所を聞き出し、

皆がお通夜へ出かけたのを見計らって、リクを迎えに出かけました。

 

地図を見て、リクが居るあたりの近くのコンビニを指定して待ち合わせをし、

私は慣れない道をカーナビを頼りに、そのコンビニへ向かいました。

 

コンビニの駐車場へ車を止め、コンビニの中にいるのかなと思い、

降りようとすると、すぐにリクが現れました。

「乗って。」と言うと、素直に助手席に乗ってくれたので一安心しました。

 

この時は、リクの姿を見てホッとして力が抜けていましたが、

今こうして思い返すと、リクも本気で東京の自宅まで帰るまでは考えておらず、

迎えに来てもらって、安心した面もあったのかなと思いました。

 

義実家へ戻る途中リクは、

「グーグル先生によると、3日歩けば(東京の)家に着くって出てた。」

と、いかにも、このまま歩いて帰ってもよかったんだという態度を見せていました。

 

だいたい、3日もスマホのバッテリーが持たないし、

3日連続で歩き続けられるわけでもないのにと、心の中では思いましたが、

私は黙って聞いていました。

 

「なんで、葬式やるの?やる必要感じない。」

などと、恐らくずっと実家に一人で籠っていたストレスを吐き出していました。

 

それでも無事に、実家へ戻り、葬儀会場に行っていた旦那に

リクが戻ったとメッセージを送って一息つきました。

 

(続きます)