もうすぐ母の日💮
こんなSF小説はいかがですか?
✨大賞受賞作✨『母の日には、黄色を』
* このブログの紹介 *
書いている人:未苑真哉(みそのまや)
・働きながら年間読書数約100冊
・己でも小説書いています。2023年上記コンテスト受賞で、苦節◯◯年の小説家デビューに一歩近づく(T_T)
このブログ:読了のうちおすすめ作品に、私が勝手に挿絵を献上中♡♡♡
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・読書記録作品に、私が勝手に挿絵を献上しております
・イラストは無断転載不可。
・アイビスペイントさんにお世話になっています
*音楽と、隠された想いが流れてくる小説*
歌を聴いた瞬間、あの頃の気持ちが甦る……。
音楽は不思議ですね。
それが、痛手を負った恋の記憶と重なるなら尚のこと……?!(←心当たりがあるらしい)
今回は、
「ピンポイントで心の傷を穿ってくるなぁ😅💦」と本屋の平積みで最近出くわして衝動買いした小説をご紹介です。
いつも恋愛が上手くいかないアラサー独身の|綾《あや》。
彼氏と喧嘩別れした帰り道、行きつけのバー「smile」で気さくなママ・みひろに失恋話をこぼします。
「なんで上手くいかなかったんだろう……」
当時のヒットソングを絡めつつ、過去の別れを振り返る綾に、
カウンター並びの初老の男性・《《センセイ》》が「ホーソン実験」など、心理学用語を呟きます。
別れた相手が隠していたそれぞれの事情とは……
♪収録曲♪
YUI「CHE.R.RY」、AKB48「フライングゲット」、BUMP OF CHICKEN「天体観測」、宇多田ヒカル「First Love」、My Little Lover 「Hello, Again ~昔からある場所~」、星野源「恋」
ちょっと予想外の面白さでした!
正直言うと、この作品で扱われる楽曲に個人的に想い入れはなかったのです💦
ところが、歌のタイトルを冠した章ごとに失恋の謎が解かれていくと、自然とその歌が頭に流れてきて……心地良かったです♪
ヒットソングとは、〈当時日本でメディアに触れていたならば耳に入れているもの〉。
これがカギになっていて、憎いです!!
実際、有名曲を題材にした小説は多く、歌詞からイメージした物語(※1)が多いと思うのですが、本作ではあくまでもストーリーの根底に流れる《《大事なBGM》》。(※2)
「First Love」の章では、綾が好きだった男の子との甘酸っぱいやりとりの中で、街のCDショップが閉店していく片鱗から不景気の煽りを感じさせます。
そうそう、宇多田ヒカルと浜崎あゆみのアルバム発売が重なり、売上枚数を競っていたエピソードとか懐かしかったのも◎(笑)
そして、
どの失恋も〈悲しい思い込み〉からのすれ違い。
それぞれの相手に、当時の社会事情が絡んでいることに胸が痛みました。
それが事件や事故の被害者なら、尚更に。
世は歌につれ、歌は世につれ。
胸をふるわせるトキメキを人は忘れていく。
けれど、
手放すことの出来ない想いは風化することなく、
あの頃のメロディとともに流れ続けるのでしょう。
次回こそは、進化した綾ちゃんの恋愛話を聴いてみたい♪ 2ndアルバムを期待できる新人のように、シリーズ続編を待ち望む作品でした。
追記
※1 ポップソング小説というと、私が読了したのは
『Yuming Tribute Stories』(アンソロジー・新潮文庫)
松任谷由実《ユーミン》楽曲インスパイア作品集を思い浮かべました♪
※2 その意味では、今作は
『ハイ・フィデリティ』(ニック・ホーンビー著・新潮文庫)日本版かも、と気付きました。
こちらも「過去の失恋トップ5」を振り返る中で音楽が流れるという。失恋オトコ、失恋オンナを主人公にした物語はドラマが広がりやすいのと、必死すぎて黒歴史にもだえる姿に愛着が持てます(←自分自身の場合は憤死ですが……💦)
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未苑 真哉 misonomaya✽
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