2023年 ✨大賞受賞しました✨
ライトショート小説収録↓
* このブログの紹介 *
書いている人:未苑真哉(みそのまや)
働きながら年間読書数約100冊
己でも小説書いています。2023年上記コンテスト受賞で、苦節◯◯年の小説家デビューに一歩近づく(T_T)
このブログ:読了のうちおすすめ作品に、私が勝手に挿絵を献上中♡♡♡
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大変ご無沙汰しております💦
未苑真哉(misonomaya)です。
こちらでの
読書記録とイメージ挿絵、
なかなか更新できなかったのですが
やはり
素敵な作品は世に広めたい!!
と改めて思い直しまして、更新することにしました♪
引き続き宜しくお願いいたしますm(_ _)m
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✽こちらのイラストにつきまして✽
・読了作品に、私が勝手に挿絵を献上
・イラストは無断転載不可です。小説投稿サイト・エブリスタ 掲載に加筆したものです。・素人です。
・中学校〜近年のものまでランダム。この10年はデジタルで、アイビスペイントさんにお世話になっています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240226/17/wishing-spring/e9/f9/j/o0773108015406303403.jpg?caw=800)
天使のコラージュ。
高2の時描いた絵を引っ張ってきました、古過ぎる(苦笑)
*一瞬の非日常のコラージュした短編小説集*
『トランペット』
ウォルター・デ・ラ・メア
白水Uブックス
📖上記の作品はこちら↓
年末、新幹線移動中に身内から借りたままになっていた1冊です。
何でも身内はトランペットが出てくる小説を読みたかったそうで、
「どうだった? 面白かった?」
「なかなかに《《あたおか》》で良かった」
……いや、どんな内容なんだよ!と(笑)
イギリスの児童文学家のウォルター、私はこれが初読。
表題作「トランペット」含む7作からなる短編集です。
肝試しに真夜中の教会に忍び込んだ少年・フィリップとディック。
フランス系ユグノーの牧師の息子・フィリップは、祭壇近くの柱上にある天使像の持っているトランペットが気になって仕方ありません。
今にも吹きそうな瞬間で止まったままの天使に吹かせるために、いたずらっ子のディックをけしかけるのですが……。
……トランペットって、そっちのトランペットかい!!(笑)
てっきりジャズをイメージしていた身内が突っ込んだ(?)のも納得です。
「ヨハネの黙示録」曰く死者を蘇らせるトランペットを巡り、2人が言い争いになる過程がリアル。
それもそのはず、1936年初出の作品でイギリス国教会が主流の社会でユグノーは珍しく、フィリップはディックのような地元の子から子供ながらに違和感を感じられてしまうのでしょう。
『少年の日の思い出』(ヘッセ)を彷彿とさせるというか、いや、淡々と主人公を諭すエーミール的なキャラはいませんが(笑)
少年から大人へ、少しずつ濃紺に変わる青さを楽しめます。
他作には、真夏のロンドンで相席の男に
「俺の妹がすげー大変なんだよ!」話をひたすら聞かされ、溶けていくアイスクリームを前に主人公がストレスを溜めるだけの話(?)「失踪」。
ドナドナドーナー♪ の如く屠殺場に連れて行かれる豚と目が合い、保護団体会長にまでなる
ブタ似の男の回想録「豚」。
かつての若さを「屋敷に訪れなくなったもの」だと婦人が幼女にベンチで語る「ミス・ミラー」などなど……。
これは本当に児童文学なのか、と突っ込みどころ満載ながら気付けば楽しく読んでいました♪
読者に媚びない登場人物は、確かに、電車で隣り合った誰かのポートレートのように生めかしい。
愚痴や嫌味をこぼしつつ、憎めない愛らしさを漂わせ、別れてしまえば、本当に存在していたのか仄かな恐怖を連れて来る。
人と人が触れ合った瞬間だけに訪れる、非日常。