『SWEET LOVE, BITTER』

アルバム・タイトルの『SWEET LOVE, BITTER』はマル・ウォルドロンが手掛ける3作目の映画音楽で、このアルバムはそのサウンド・トラック盤になります。全曲M.ウォルドロンの作曲です。映画を見たくなりますね。どんな場面で使われていたのか。

MAL WALDRON(p)　DAVE BURNS(tp) ALFRED DREARES(ds) GEORGE COLEMAN(as) CHRLES DAVIS(ts) GEORGE DUVIVIER(b)　RICHARD DAVIS(b)

87点 side1-1 「LOSER’S LAMENT」 1967/3/23

85点 side1-2 「DELLA」 1967/3/23

85点 side1-3 「HILLARY」 1967/3/23

86点 side1-4 「ESPRESSO TIME」 1967/3/23

86点 side1-5 「KEEL」 1967/3/23

86点 side1-6 「SMOKIN’」 1967/3/23

89点 side2-1 「DELLA’S DREAM」 1967/3/23

86点 side2-2 「THE SEARCH」 1967/3/23

86点 side2-3 「CANDY’S RIDE」 1967/3/23

85点 side2-4 「BREAD」 1967/3/23

85点 side2-5 「EAGLE FLIPS OUT」 1967/3/23

86点 side2-6 「BRINDLE’S PLACE」 1967/3/23

84点 side2-7 「SLEEP BABY SLEEP」 1967/3/23

「ルーザーズ・ラメント(1-1)」

テーマは“ラメント”の名に相応しい、マルっぽいメロディーです。G.コールマン(as)が艶っぽくテーマを吹き上げ、ソロはD.バーンズ(tp)ミュートです。マルはそこにマルらしいバッキングをつけますので、マルの世界がよりはっきりと見えて来ます。お洒落で格好いい87点です。

「デラ(1-2)」

G.コールマン(as)がテーマを吹き、ソロをとります。マルはバックで鍵盤を左から右へと駆け上がります。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です

「ヒラリー(1-3)」

ベースの低音弦とピアノの低音鍵盤で始まり、G.コールマン(as)がテーマを吹きます。マルは低音鍵盤でワルツのフレーズを繰り返し弾きます。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です

「エスプレッソ・タイム(1-4)」

R.デイヴィス(b)がジャズっぽく出て、G.コールマン(as)もフォー・ビートで心地良いです。ちょっといい86点です。

「キール(1-5)」

D.バーンズ(tp)ミュートのリードでテーマを演り、ソロはG.コールマン(as)とD.バーンズ(tp)ミュートです。ちょっといい86点です。

「スモーキン(1-6)」

G.コールマン(as)が始めてテーマを演り、ソロはG.コールマン(as)とD.バーンズ(tp)です。ちょっといい86点です。

「デラズ・ドリーム(2-1)」

M.ウォルドロン・トリオの演奏です。どこかで聴いたことがあると思ったら、『ALL ALONE』に入っている「ワルツ・フォー・オブリヴィアス」です。あちらは94点でしたが、こちらはお洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。気合いの入り方が違うと思いました。

「ザ・サーチ(2-2)」

きっと“探索”の場面なのでしょう。A.ドリアース(ds)とG.デュヴィヴィエ(b)が見事にその感じを表しています。ちょっといい86点です。

「キャンディーズ・ライド(2-3)」

強烈なドラムで始まるこの曲も聞き覚えがあります。異なる曲名で確かに聴きました。ちょっといい86点です。

「ブレッド(2-4)」

D.バーンズ(tp)ミュートがテーマを吹き、ソロも演ります。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。

「イーグル・フリップス・アウト(2-5)」

マルはここでは不協和音を用いて音楽を作っています。エリック・ドルフィーとの共演を思い出しました。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。

「ブリンドルズ・プレイス(2-6)」

A.ドリアース(ds)が儀式の始まりと終わりを告げますが、間に現れるのはM.ウォルドロンとG.コールマン(as)です。ちょっといい86点です。

「スリープ・ベイビー・スリープ(2-7)」

全体をソプラノ・サックスがリードします。きっと場面には相応しいのでしょうが、ちゃんとしたジャズだけど再聴下限に一歩届かない84点です。