マル・ウォルドロンのリーダー・アルバムで、フロントはエリック・ドルフィーとブッカー・アーヴィン、ロン・カーターはセロで参加しています。全曲M.ウォルドロンのオリジナルです。一週間前に吹き込んだ『WHERE? / RON CARTER』の“お返し”のようなアルバムで、前衛とハード・バップの“ハイブリッド”といった趣のアルバムです。
MAL WALDRON(p) ERIC DOLPHY(as,bcl,cl) BOOKER ERVIN(ts) RON CARTER(cello) JOE BENJAMEN(b) CHARLES PERSIP(ds)
86点 side1-1 「STATUS SEEKING」 1961/6/27
85点 side1-2 「DUQUILITY」 1961/6/27
86点 side1-3 「THIRTEEN」 1961/6/27
87点 side1-4 「WE DIDDIT」 1961/6/27
86点 side2-1 「WARM CANTO」 1961/6/27
88点 side2-2 「WARP AND WOOF」 1961/6/27
87点 side2-3 「FIRE WALTZ」 1961/6/27
「ステイタス・シーキング(1-1)」
少しだけ前衛的な匂いがします。速いテンポの曲で、ソロはE.ドルフィー(as)から、そしてB.アーヴィン(ts)、R.カーター(cello)、M.ウォルドロンと続きます。マルは前衛っぽさの中に自分の位置をきちんと決めているようです。ちょっといい86点です。
「デュキリティ(1-2)」
R.カーターのセロから始まります。スロー・テンポでバラードです(多分…)。ソロはM.ウォルドロンで、マルのバラード・ピアノが聴かれます。やや前衛的な合奏を挿入して、セロが主導するテーマに戻ります。良いのか?良くないのか?ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。
「サーティーン(1-3)」
テーマ部に前衛の味を少し見せておいて、ソロ・パートはC.パーシップのドラムに引っ張ってもらいます。ソロはE.ドルフィー(as)、R.カーター(cello)、B.アーヴィン(ts)、M.ウォルドロンです。前衛とハード・バップのハイブリッドという趣です。ちょっといい86点です。
「ウィー・ディディット(1-4)」
C.パーシップ(ds)から始まり、ソロはE.ドルフィー(as)、R.カーター(cello)、B.アーヴィン(ts)、M.ウォルドロン、C.パーシップ(ds)の順です。各人のソロに活力があり ―― 但しR.カーターのセロは香辛料 ―― お洒落で格好いい87点です。
「ワーム・カント(2-1)」
E.ドルフィー(cl)が牧歌的な一面を見せると、R.カーターがセロで調和して来ます。セロの良い面が(初めて)出ました。続くM.ウォルドロンのピアノは大地の匂いです。ちょっといい86点です。
「ワープ・アンド・ウーフ(2-2)」
グルーヴィーなテーマにセロが加わりハイブリッドで始まります。ソロはM.ウォルドロンからで、B.アーヴィン(ts)、E.ドルフィー(as)と続きます。セロの前衛臭はあくまでも香辛料、基調はグルーヴィーなので、お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「ファイアー・ワルツ(2-3)」
M.ウォルドロンが短い前奏を弾き、E.ドルフィー(as)がテーマを朗々と吹きます。ソロはM.ウォルドロンからで、以下R.カーター(cello)、B.アーヴィン(ts)、G.デュヴィヴィエ(b)と続きます。お洒落で格好いい87点です。
86点 side1-1 「STATUS SEEKING」 1961/6/27
85点 side1-2 「DUQUILITY」 1961/6/27
86点 side1-3 「THIRTEEN」 1961/6/27
87点 side1-4 「WE DIDDIT」 1961/6/27
86点 side2-1 「WARM CANTO」 1961/6/27
88点 side2-2 「WARP AND WOOF」 1961/6/27
87点 side2-3 「FIRE WALTZ」 1961/6/27