ロン・カーターの初リーダー・アルバムで、R.カーターは右手にベースを左手にセロを持ってジャケット写真に収まっています。従来の枠を超えようとする意欲作ではあるようです。マルの出番は極めて少ないですが、エリック・ドルフィーとの共演は一か月後の“ファイヴ・スポット”へと続くことになります。
RON CARTER(b,cello) ERIC DOLPHY(as,fl,bcl) MAL WALDRON(p) GEORGE DUVIVIER(b) CHARLIE PERSIP(ds)
85点 side1-1 「RALLY」 1961/6/20
85点 side1-2 「BASS DUET」 1961/6/20
86点 side1-3 「SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE」1961/6/20
85点 side2-1 「WHERE?」 1961/6/20
85点 side2-2 「YES INDEED」 1961/6/20
86点 side2-3 「SAUCER EYES」 1961/6/20
「ラリー(1-1)」
R.カーターのオリジナルです。R.カーター(cello)とE.ドルフィー(bcl)がテーマをユニゾンで演りますが、今までにはないサウンドではあります。ソロはR.カーター(cello)からで、E.ドルフィー(bcl)、M.ウォルドロンと続きます。このドルフィーからマルへのソロ受け渡しは、“ファイヴ・スポット”を思い起こさせますが、こちらの方が時間的には先でした。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。
「ベース・デュエット(1-2)」
R.カーターのオリジナルです。題名どおりR.カーターとG.デュヴィヴィエのデュエットで始まりますが、途中からマルのピアノが控えめに聴こえてきます。デュオはR.カーター主導、G.デュヴィヴィエ主導と途中で主役が入れ替わります。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。
「ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ(1-3)」
S.ロンバーグの曲です。R.カーター(b)が弓弾きでテーマを演りますが、サビはE.ドルフィー(as)です。ソロはE.ドルフィー(as)から。これがちょっといいです。続いてR.カーター(b)の弓弾き、E.ドルフィー(as)とC.パーシップ(ds)のフォー・バースです。ちょっといい86点です。
「ホエア(2-1)」
R.ウェストンのオリジナルです。M.ウォルドロンのピアノから始まり、R.カーター(cello)がテーマを弾きます。マルのピアノが一旦受けてR.カーターのセロによるソロです。マルはバックで哀愁を見せます。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。
「イエス・インディード(2-2)」
S.オリヴァーの曲です。E.ドルフィー(fl)とR.カーター(cello)ピチカートがユニゾンでテーマを演り、ソロはE.ドルフィー(fl)、M.ウォルドロン、そしてR.カーター(cello)ピチカートです。ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。マルのピアノ・ソロがフツーに良いです。
「ソーサー・アイズ(2-3)」
R.ウェストンのオリジナルです。C.パーシップ(ds)から始まり、E.ドルフィー(fl)がテーマを吹きます。ソロもE.ドルフィー(fl)からで、以下M.ウォルドロン、R.カーター(b)です。C.パーシップのブラシが軽快で、ちょっといい86点です。
85点 side1-1 「RALLY」 1961/6/20
85点 side1-2 「BASS DUET」 1961/6/20
86点 side1-3 「SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE」1961/6/20
85点 side2-1 「WHERE?」 1961/6/20
85点 side2-2 「YES INDEED」 1961/6/20
86点 side2-3 「SAUCER EYES」 1961/6/20