ビリー・ホリデイがモンタレー・ジャズ・フェスティヴァルに出演した時のアルバムで、これがビリーの最後から二番目となります。伴奏はマル・ウォルドロン・トリオ。それにゲストとしてジェリー・マリガン、ベニー・カーター、バディ・デ・フランコが加わります。G.マリガンの働きが突出して素晴らしいです。ビリーは得意な曲ばかりを全曲ひとにソロを渡すことなく一人歌い切ります。
BILLIE HOLIDAY(vo) MAL WALDRON(p) EDDIE KAHN(b) DICK BERK(ds) GERRY MULLIGAN(brs) BENNY CARTER(as) BUDDY DE FRANCO(cl)
90点 side1-1 「AIN’T NOBODY’S BUSINESS BUT MY OWN」1958/10/5
89点 side1-2 「WILLOW WEEP FOR ME」 1958/10/5
90点 side1-3 「WHEN YOUR LOVER HAS GONE」1958/10/5
90点 side1-4 「GOD BLESS THE CHILD」 1958/10/5
91点 side1-5 「I ONLY HAVE EYES FOR YOU」1958/10/5
92点 side1-6 「GOOD MORNING HEARTACHE」1958/10/5
91点 side2-1 「THEM THEIR EYES」 1958/10/5
94点 side2-2 「BILLIE’S BLUES」 1958/10/5
90点 side2-3 「OH, WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO」1958/10/5
92点 side2-4 「TRV’LIN LIGHT」 1958/10/5
87点 side2-5 「LOVER COME BACK TO ME」 1958/10/5
「エイント・ノーボディーズ・ビジネス・バット・マイ・オウン(1-1)」
B.ホリデイが尊敬するベッシー・スミスが得意にした古いブルースです。アナウンスメントがあり、M.ウォルドロンがひと弾きした後B.ホリデイが歌い始めます。最初何の歌か分かりませんでしたが、暫くするとテーマが出て来ました。ブラシが「いいですねー」ストップ・タイムを使ったビリーとマルのやり取りも効果的で、気品があり別格の90点です。
「ウィロー・ウィープ・フォー・ミー(1-2)」
A.ロネルの曲です。M.ウォルドロン(p)のイントロがあり、B.ホリデイが歌います。ビリーは巧みに揺れ、マルはバックでマルらしい処を見せます。お洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。
「ホエン・ユア・ラヴァー・ハズ・ゴーン(1-3)」
E.A.スワンの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイは今日もスインギーに歌います。ここでもブラシが良いです。途中飛行機らしい音が聞こえます。気品があり別格の90点です。
「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド(1-4)」
B.ホリデイのオリジナルです。ビリーが挨拶をし、マルが前奏を弾き、B.ホリデイの歌です。今日もミディアム・スロー・テンポで、サビの部分が魅力的です。マルは前奏のみならずバックでも良いピアノを聴かせて、将にビリーにぴったりと寄り添っています。気品があり別格の90点です。
「アイ・オンリー・ハヴ・アイズ・フォー・ユー(1-5)」
H.ウォーレンの曲です。ビリーとマル(?)の会話から始まり、「疲れたわ」などとビリーが言っているようです。前奏はM.ウォルドロン、G.マリガン(brs)が参加してオブリガードを付けます。気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。
「グッド・モーニング・ハートエイク(1-6)」
I.ヒギンボサムの曲です。M.ウォルドロンの良いイントロで始まり、B.ホリデイの語りかけるような歌は、次第に心の奥深くまで沁みて来ます。ここでもG.マリガン(brs)が巧みなオブリガードを付けます。又飛行機の音がしますが、今度は大きな音で演奏が聞こえないくらいまでになります。それでも、気品があり別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ゼム・ゼア・アイズ(2-1)」
M.ピンカード、W.トレイシー、D.トーバーの共作です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイの持ち歌は今日も快調で、気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。
「ビリーズ・ブルース(2-2)」
B.ホリデイのオリジナルです。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはブルースの良さを100%発揮してくれます。G.マリガンは後ろで良い仕事をしてこの演奏の価値を高めています。気品があり別格でいつまでも浸っていたく、他人(ひと)に奨める直前の94点です。
「オー・ホワット・ア・リトル・ムーンライト・キャン・ドゥー(2-3)」
H.ウッズの曲です。前奏はM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはこの曲らしく軽快にスイングし、マルもマルとしては最大限にスイングします。最後にビリーとマルが例によって会話をしますが、ビリーの出なかった音をマルが「これでしょう」と言って出したりします。演奏が一旦終わった後伴奏者たちがノリノリで短い後日祭をします。気品があり別格の90点です。
「トラヴェリン・ライト(2-4)」
T.ヤングのオリジナルです。ビリーが感謝の言葉で始め、M.ウォルドロン(p)の後、B.ホリデイはしっとりと歌い始めます。ビリーは今日も穏やかな寛ぎを我々に与えてくれ、気品があり別格の90点です。
「ラヴァー・カム・バック・トゥー・ミー(2-5)」
S.ロンバーグの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはハイ・テンポなこの曲を“聴かせる”という訳には行かず、お洒落で格好いい87点止まりです。
90点 side1-1 「AIN’T NOBODY’S BUSINESS BUT MY OWN」1958/10/5
89点 side1-2 「WILLOW WEEP FOR ME」 1958/10/5
90点 side1-3 「WHEN YOUR LOVER HAS GONE」1958/10/5
90点 side1-4 「GOD BLESS THE CHILD」 1958/10/5
91点 side1-5 「I ONLY HAVE EYES FOR YOU」1958/10/5
92点 side1-6 「GOOD MORNING HEARTACHE」1958/10/5
91点 side2-1 「THEM THEIR EYES」 1958/10/5
94点 side2-2 「BILLIE’S BLUES」 1958/10/5
90点 side2-3 「OH, WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO」1958/10/5
92点 side2-4 「TRV’LIN LIGHT」 1958/10/5
87点 side2-5 「LOVER COME BACK TO ME」 1958/10/5