『BILLIE HOLIDAY / PERFECT COMPLETE COLLECTION VOL.10-12』3/3

 

(3-1~3)は“Art Ford’s Jazz Party”というTVショーに出演した時のものです。(1958/7/10)

(3-4~6)も“Art Ford’s Jazz Party”というTVショーに出演した時のものです。(1958/7//17)

奇しくもこの一年後にB.ホリデイはこの世を去りました。

(3-7,8)も“Art Ford’s Jazz Party”というTVショーに出演した時のものです。(1958/9/9)

(3-9,10)は“OAKDALE JAZZ FESTIVAL”でのものです。

(3-11)はパリのオリンピア劇場でのものです。

(3-12~14)はロンドンでの“CHELSEA AT NINE”というテレビ番組でのものです。

(3-15~20)はボストンのストーリーヴィル・クラブからのラジオ番組です。これが本当の意味での“ラスト・レコーディング”です。1959/5/25にニュー・ヨークのフェニックス・シアターで2曲歌ったという記録がありますが、それらは未公開です。

 

1958/7/10 (3-1~3)

BILLIE HOLIDAY(vo) BUCK CLAYTON(tp) TYREE GLEEN(tb) GEORGE AULD(ts) MAL WALDRON(p) MARY OSBORNE(g) VINNIE BURKE(b) OSIE JOHNSON(ds)

 

1958/7/17 (3-4~6)

BILLIE HOLIDAY(vo) BUCK CLAYTON(tp) CHARLIE SHAVERS(tp) TYREE GLEEN(tb) GEORGE AULD(ts) HARRY SHEPHERD(vib)  MAL WALDRON(p) MARY OSBORNE(g) VINNIE BURKE(b) OSIE JOHNSON(ds)

 

1958/9/9 (3-7,8)

BILLIE HOLIDAY(vo) BUCK CLAYTON(tp) MAL WALDRON(p) unknown(b),(ds)

 

1958/9/26 (3-9,10)

BILLIE HOLIDAY(vo) BUCK CLAYTON(tp) GEORGE AULD(ts) COLEMAN HAWKINS(ts) MAL WALDRON(p) MILT HINTON(b) DON LAMOND(ds)

 

1958/11/12 (3-11)

BILLIE HOLIDAY(vo) MAL WALDRON(p) PAUL ROVERE(b)  KAUSAS FIELDS(ds)

 

1959/2/24 (3-12~14)

BILLIE HOLIDAY(vo) MAL WALDRON(p) unknown personnel

 

1959/4/15 (3-15~20)

BILLIE HOLIDAY(vo) MAL WALDRON(p) CHAMP JONES(b)  ROY HAYNES(ds)

 

87点  CD3-1  「WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO」1958/7/10

88点  CD3-2  「FOOLIN’ MYSELF」                     1958/7/10

87点  CD3-3  「IT’S EASY TO REMEMBER」      1958/7/10

88点  CD3-4  「MOANIN’ LOW」                          1958/7/17

91点  CD3-5  「DON’T EXPLAIN」                       1958/7/17

87点  CD3-6  「WHEN YOUR LOVER HAS GONE」1958/7/17

91点  CD3-7  「WHEN YOUR LOVER HAS GONE」1958/9/9

93点  CD3-8  「DON’T EXPLAIN」                       1958/9/9

89点  CD3-9  「I WISHED ON THE MOON」      1958/9/26

92点  CD3-10  「LOVER MAN」                           1958/9/26

84点  CD3-11  「I LOVE MY MAN」                     1958/11/12

88点  CD3-12  「I LOVES YOU, PORGY」           1958/2/24

87点  CD3-13  「PLEASE DON’T TALK ABOUT ME WHEN I’M GONE」1958/2/24

91点  CD3-14  「STRANGE FRUIT」                    1958/2/24

87点  CD3-15  「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」1959/4/15

88点  CD3-16  「WILLOW WEEP FOR ME」       1959/4/15

87点  CD3-17  「WHEN YOUR LOVER HAS GONE」1959/4/15

87点  CD3-18  「I LOVE MY MAN」                     1959/4/15

86点  CD3-19  「TOO MARVELOUS FOR WORDS」1959/4/15

86点  CD3-20  「LOVER, COME BACK TO ME」1959/4/15

 

「ホワット・ア・リトル・ムーンライト・キャン・ドゥー(CD3-1)」

H.ウッズの曲です。唄の途中から録音が始まります。B.ホリデイは軽快で体調が良さそうです。M.ウォルドロンも軽快でマルであることを忘れます。ここでもマルと二度会話を交わし、そして終わります。お洒落で格好いい87点です。

「フーリン・マイセルフ(CD3-2)」

イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイは好調で安定感を感じさせます。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「イッツ・イージー・トゥー・リメンバー(CD3-3)」

R.ロジャースの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)B.ホリデイマルとしっくり

お洒落で格好いい87点です。

B.ホリデイはじっくりと歌い上げていますが、聴いている方は「スタンダード曲だけど違って聴こえるなあー」とか「恋の講師から教え諭されるようだ」とか、レポートがイマイチですね…。U.グリーン(tb)の使い方がここでも「いいですねー」気品があり別格でいつまでも浸っていたい92点です。

 

「モーニン・ロー(CD3-4)」

R.レインジャーの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはこの日も好調で、「私はバックの如何に拘わらず私の歌をうたいます」という感じで歌っています。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「ドント・イクスプレイン(CD3-5)」

B.ホリデイとA.ヘルツォークJrの共作です。イントロはM.ウォルドロン(p)。マルとビリーがしっくりと来ています。ビリーの語りの部分が「いいですねー」。再びインテンポ、そして語って終わります。気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。

「ホエン・ユア・ラヴァー・ハズ・ゴーン(CD3-6)」

E.A.スワンの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはスインギーに歌います。お洒落で格好いい87点です。

「ホエン・ユア・ラヴァー・ハズ・ゴーン(CD3-7)」

E.A.スワンの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイは2コーラスをスインギーに安定して歌います。バックにミュート・トランペットが聞こえます。気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。

「ドント・イクスプレイン(CD3-8)」

B.ホリデイとA.ヘルツォークJrの共作です。イントロはM.ウォルドロン(p)。良いイントロです。この曲はビリーとマルの呼吸がよく合っています。インテンポから語りになりますがこの語りが今日も「いいですねー」。再びインテンポになりますが、ここも「いいですねー」。最後はポンと終わります。気品があり別格でいつまでも浸っていたく、他人(ひと)に奨めようかなという気がよぎる93点です。

「アイ・ウィッシュド・オン・ザ・ムーン(CD3-9)」

R.レインジャーの曲です。司会者から紹介があり、マルがイントロを弾いてB.ホリデイです。声もテンポも安定していて好調です。(最後はちょっと…ですが) お洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。

「ラヴァー・マン(CD3-10)」

J.デイヴィス、R.R.ラミレス、の共作です。イントロはM.ウォルドロン(p)。B.ホリデイはこういう曲では見事に本領を発揮してくれます。気品があり別格でいつまでも浸っていたい92点です。

「アイ・ラヴ・マイ・マン(CD3-11)」

B.ホリデイのオリジナル・ブルースです。音がおかしいです。B.ホリデイの声が高くて子供の声みたいに聞こえます。録音機材の不調なのでしょうか。敢えて評価しますと、再聴下限に一歩届かない84点です。

「アイ・ラヴズ・ユー・ポーギー(CD3-12)」

G.ガーシュインの曲です。オーケストラが前奏を奏でますが、ハム音がとても大きくて聴きずらいです。B.ホリデイはインテンポ→語り→インテンポと丁寧に歌い、お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー・ホエン・アイム・ゴーン(CD3-13)」

S.H.ステップトの曲です。オーケストラの前奏があり、B.ホリデイはバックがオーケストラのせいか、いつもよりは控え目な後ノリです。お洒落で格好いい87点です。

「ストレンジ・フルート(CD3-14)」

B.ホリデイのオリジナルです。B.ホリデイはM.ウォルドロンのピアノだけを伴い、この特別な曲を歌います。M.ウォルドロンはバックでマルらしい処を随所に見せます。ハム音無しのちゃんとした録音で聴きたかったです。気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。

「ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャン・ゲット・イット(CD3-15)」

G.ガーシュインの曲です。M.ウォルドロン(p)が出てアナウンスメントがあり、すぐにM.ウォルドロンがイントロを弾き、B.ホリデイの登場です。『LADY IN SATIN』という最高傑作を残し、『LAST RECORDING』も終わってレイ・エリスとの仕事も一段落。残された声とテクニックでマルと共にフェイド・アウトして行くようで寂しさが募ります。お洒落で格好いい87点です。

「ウィロー・ウィープ・フォー・ミー(CD3-16)」

A.ロネルの曲です。マルが前奏を弾きB.ホリデイです。ビリーの後ろのマルはマルと分かるピアノです。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「ホエン・ユア・ラヴァー・ハズ・ゴーン(CD3-17)」

E.A.スワンの曲です。イントロはM.ウォルドロン(p)。ビリーはこの曲をここでもスインギーに歌います。お洒落で格好いい87点です。

「アイ・ラヴ・マイ・マン(CD3-18)」

B.ホリデイのオリジナル・ブルースです。マルの前奏がありB.ホリデイです。ブルースの良さにより、お洒落で格好いい87点です。

「トゥー・マーヴェラス・フォー・ワーズ(CD3-19)」

R.ホワイティングの曲です。マルの前奏がありB.ホリデイですが、不安定さが顔を覗かせ、ちょっといい86点です。

「ラヴァー・カム・バック・トゥー・ミー(CD3-20)」

S.ロンバーグの曲です。マルの前奏に続いてB.ホリデイはいつものこの曲のようにスインギーに歌います。ビリー・ホリデイ最期の曲ですが、ちょっといい86点です。もうこの次はありません…。

 

93点  CD3-8  「DON’T EXPLAIN」                       1958/9/9

 

92点  CD3-10  「LOVER MAN」                           1958/9/26