この12枚組レコード・ボックスは、クラシック・ジャズ界の巨星12人の放送録音、コンサート、ライヴ、マイナー・レーベルへの録音など貴重な音源を集めたものです。その3枚目にビリー・ホリデイが入っています。録音は1944年から1956年にかけてです。残り11人の巨星は次の通りです。ルイ・アームストロング、アール・ハインズ、シドニー・ベシェ、ベン・ウエブスター、デューク・エリントン、レスター・ヤング、アート・テイタム、ジョニー・ホッジス、ジャック・ティーガーデン、テディー・ウィルソン、コールマン・ホーキンス。
B.ホリデイの一枚は別格の90点以上が、全体の半数以上となる8曲もあります。アポロ劇場のハウス・バンドとのもの、T.ウィルソンのピアノをバックに歌ったもの、J.ロウルズのピアノをバックに歌ったもの、其々がじっくりと聴きたい名唱揃いです。
1944/1/18 (1-1,2)
BILLIE HOLIDAY(vo) ROY ELDRIDGE(tp) BARNEY BIGARD(cl) COLEMAN HAWKINS(ts) JACK TEAGARDEN(tb) ART TATUM(p) ALBERT CASEY(g) OSCAR PETTIFORD(b) SIDNEY CATLETT(ds)
1945/12/15 (1-3,4)
BILLIE HOLIDAY(vo) THE APOLLO HOUSE BAND featuring HOT LIPS PAGE(tp)
1947/1/13 (1-5)
BILLIE HOLIDAY(vo) TEDDY WILSON(p)
1948/12/15 (1-6,7) (2-1~6)
BILLIE HOLIDAY(vo) NEAL HEFTI(tp) HERBIE STEWART(cl,ts) HERBIE HARPER(tp) RED NORVO(vib) JIMMY ROWLES(p) IGGY SHEVAK(b) BLINKIE GARNER(ds)
1947/1/13 (1-5)
BILLIE HOLIDAY(vo) unknown(p) from Archie Blyer Band
1948/12/15 (1-6,7) (2-1~6)
BILLIE HOLIDAY(vo) NEAL HEFTI(tp) HERBIE STEWART(cl,ts) RED NORVO(vib) JIMMY ROWLES(p) IGGY SHEVAK(b) BLINKIE GARNER(ds)
1956/12/9 (2-7)
BILLIE HOLIDAY(vo) unknown
89点 side1-1 「DO NOTHING TILL YOU HEAR FROM ME」1944/1/18
90点 side1-2 「I’LL GET BY」 1944/1/18
91点 side1-3 「FINE AND MELLOW」 1945/12/15
90点 side1-4 「ALL OF ME」 1945/12/15
90点 side1-5 「THE MAN I LOVE」 1947/1/13
88点 side1-6 「MISS BROWN TO YOU」 1948/12/15
92点 side1-7 「LOVER MAN」 1948/12/15
94点 side2-1 「I WONDER WHERE OUR LOVE HAS GONE」1948/12/15
88点 side2-2 「I LOVE MY MAN」 1948/12/15
90点 side2-3 「YOU AIN’T GONNA BOTHER ME NO MORE」1948/12/15
88点 side2-4 「GOOD MORNING HEARTACHE」1948/12/15
87点 side2-5 「YOU’RE DRIVING ME CRAZY」1948/12/15
90点 side2-6 「MAYBE YOU’LL BE THERE」 1948/12/15
89点 side2-7 「YOU BETTER GO NOW」 1956/12/9
「ドゥー・ナッシング・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー(1-1)」
D.エリントンのオリジナルを、B.ホリデイがはしっとりと歌いますが、つくづく「上手いなあー」で、お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「アイル・ゲット・バイ(1-2)」
F.アーラートの曲です。B.ホリデイはスインギーに歌い、ご機嫌なのですが、1コーラスで終わる短い曲です。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「ファイン・アンド・メロー(1-3)」
B.ホリデイのオリジナル・ブルースです。アポロ劇場の聴衆はB.ホリデイ最初の一節で歓声を上げ、遠くではサックスが小さな音でオブリガードをつけます。B.ホリデイのブルースは真ん中で大きく膨らみ、気品があり別格の90点です。
「オール・オヴ・ミー(1-4)」
G.マークスとS.シモンズの共作です。アポロ劇場のハウス・バンドは軽やかにスイングし、B.ホリデイはやや気怠く遅れ気味に乗る、この対比が見事で、気品があり別格の90点です。
「ザ・マン・アイ・ラヴ(1-5)」
ラジオ番組でのもので、作曲者はG.ガーシュインです。B.ホリデイは、深夜に小さなクラブで名も知られぬピアニストを相手にひっそりと持ち歌を歌っている、そんな妄想を抱いてしまいましたが、曲が終わると大きな拍手が沸き起こりました。気品があり別格でいつまでも浸っていたく、他人(ひと)に奨めようかなという気がよぎる93点です。
「ミス・ブラウン・トゥー・ユー(1-6)」
R.レインジャーの曲です。B.グッドマンやT.ウィルソンと演った時のように、終始スインギーなB.ホリデイが聴かれます。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「ラヴァー・マン(1-7)」
J.デイヴィス、R.R.ラミレス、の共作です。J.ロウルズ(p)のイントロから始まり、B.ホリデイはJ.ロウルズ・トリオをバックに、大人の情緒でじっくりと聴かせてくれます。気品があり別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「アイ・ワンダー・ホエア・アワ・ラヴ・ハズ・ゴーン(2-1)」
W.B.ジョンソンの曲です。J.ロウルズ(p)の二音から始まり、B.ホリデイは失った恋を妖気すら感じさせる歌唱で聴かせます。胸に怪しい塊が生じました。気品があり別格でいつまでも浸っていたく、他人(ひと)に奨める直前の94点です。
「アイ・ラヴ・マイ・マン(2-2)」
B.ホリデイのオリジナル・ブルースです。J.ロウルズ(p)のイントロから始まり、B.ホリデイの真正ブルースが聴かれます。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「ユー・エイント・ゴナ・ボザー・ミー・ノー・モア(2-3)」
J.ロウルズ(p)がイントロを弾き、B.ホリデイは暗い情念を歌に載せます。気品があり別格の90点です。
「グッド・モーニング・ハートエイク(2-4)」
I.ヒギンボサムの曲です。J.ロウルズ(p)のイントロに続いて、B.ホリデイが失恋への呟きを漏らしますが、J.ロウルズはそれに控えめながら巧みな返しをします。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。
「ユア・ドライヴィング・ミー・クレイジー(2-5)」
W.ドナルドソンの曲です。J.ロウルズ(p)のイントロを受けて、B.ホリデイはこの短い曲をスインギーに歌います。お洒落で格好いい87点です。
「メイ・ビー・ユール・ビー・ゼア(2-6)」
S.ギャロップの曲です。J.ロウルズ(p)のイントロの後、B.ホリデイはしっとりとした歌を聴かせてくれます。気品があり別格の90点です。
「ユー・ベター・ゴー・ナウ(2-7)」
I.グラハムの曲です。オーケストラ、アナウンサー、オーケストラとあり、B.ホリデイが歌い始めます。ジャズからは遠く甘い伴奏に、ビリーは酸いと苦味をサラリと加えて巧妙な味に仕上げます。お洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。
90点 side1-5 「THE MAN I LOVE」 1947/1/13
90点 side2-6 「MAYBE YOU’LL BE THERE」 1948/12/15