ベースにJ.ルンゴール、ドラムにE.シグペンを迎え、レギュラー・トリオと言ってよい構成です。あまり演らない曲が多く含まれ、ジョーダンの創作欲はまだまだ枯渇していないことを知らしめてくれます。またトリオの息もぴったりで、粒が揃いつつもジョーダンらしいペーソスと揺れをここそこで見せてくれます。

 

DUKE JORDAN(p) JESPER LUNDGAARD(b) ED THIGPEN(ds)

 

88点  CD1-1  「HOW DEEP IS THE OCEAN」    1996/8/13

91点  CD1-2  「I BETTER WATCHED OUT I’M FALLING LOVE WITH YOU ~ IT HAD TO BE YOU」                                                 1996/8/13

91点  CD1-3  「NO PROBLEM」                    1996/8/13

88点  CD1-4  「SEPTEMBER SONG」             1996/8/13

86点  CD1-5  「THE FUZZ」                         1996/8/13

90点  CD1-6  「TIME AFTER TIME」               1996/8/13

89点  CD1-7  「FROM RUSSIA WITH LOVE」    1996/8/13

87点  CD1-8  「ST. THOMAS」                      1996/8/13

88点  CD1-9  「LULLABY OF THE ORIENT」    1996/8/13

87点  CD1-10  「SENTIMENTAL JOURNEY」    1996/8/13

 

「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン(CD1-1)」

荒れ気味の海から始まり、劇的なスタートを切りますが、ソロに入ると海は落ち着きを取り戻し、ジョーダンは次第に深みへと沈潜して行きます。J.ルンゴールのベースは凪いだ海の上を渡りますが、テーマに戻ると再び波は高くなります。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「アイ・ベター・ウォッチド・アウト・アイム・フォーリング・ラヴ・ウィズ・ユー ~ イット・ハッド・トゥー・ビー・ユー(CD1-2)」

ジョーダンのオリジナルとアイシャム・ジョーンズの曲をメドレーで演りますが、ともにラヴ・ソングです。1曲目はジョーダン得意の揺れを感じます。揺らされて心がほぐれるようです。どこから2曲目に入ったか分かりませんでしたが、気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。

「ノー・プロブレム(CD1-3)」

最も有名なオリジナルをそれとは知られぬようなイントロをつけて始めます。リズムに工夫を凝らしているので、何か新鮮さを感じさせます。ここではE.シグペンがいいドラムを聴かせます。ジョーダンはソロが進むにつれてペーソスが滲み出し、いい感じです。新らしい「危険な関係のブルース」は、気品があり別格でちょっと浸りたい91点です。ジョーダンの創作欲は未だ衰えを見せません。

「セプテンバー・ソング(CD1-4)」

映画「旅愁」のテーマ曲で作曲者はクルト・ワイルです。このよく知られた曲をジョーダンは深刻にならず、わりと軽めにしかし艶を加えて仕上げます。J.ルンゴールのベースは変わらず良く、ソロも難なくこなします。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「ザ・ファズ(CD1-5)」

ジョーダンのオリジナルで、ジョーダンは淡々とリズミカルなピアノをみせます。J.ルンゴールのベース・ソロとE.シグペンのブラシによるドラム・ソロもあります。ちょっといい86点です。 

「タイム・アフター・タイム(CD1-6)」

イントロからテーマに移ると同時に身体に揺れが来ます。ジョーダンのソロになっても心地良い揺れは続きます。J.ルンゴールは速い指使いでベース・ソロをとり、E.シグペンのブラシが優しいテーマに戻ります。気品があり別格の90点です。

「ロシアより愛をこめて(CD1-7)」

ご存じ007の主題曲をボサノバで演ります。違和感を感じるかと思いきや意外としっくり来ます。ジョーダンの次はJ.ルンゴールのベース・ソロですが、「上手くなったなあー」です。ジョーダンのピアノを聴き、リラックスして一つ二つと思い出に浸るのが良く、お洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。

「セント・トーマス(CD1-8)」

S.ロリンズでお馴染みの曲で、テーマを聴いていると今にもS.ロリンズが出て来そうです。J.ルンゴールのベース・ソロから始まり、ジョーダン、E.シグペンと続きます。お洒落で格好いい87点です。

「ララバイ・オヴ・ジ・オリエント(CD1-9)」

日本のある女性にジョーダンが捧げた曲です。イントロのようなテーマの後フォー・ビートを効かせて、翳があるが一聴明るいピアノを聴かせます。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「センチメンタル・ジャーニー(CD1-10)」

ドリス・デイでお馴染みの曲を少し長めの重たいイントロで始め、明るいテーマを際立たせます。ジョーダンのソロは洒落た味わいで、J.ルンゴールのベース・ソロがそれに続きます。お洒落で格好いい87点です。

 

86点  CD1-5  「THE FUZZ」                         1996/8/13