亜留間次郎「ソビエトが無くなったので資本主義の国で政治指導員メイドになりました」 | 比々流のブログ

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今度の「本」はなろうである。しかもまだ本になってない。

 

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連載が終わってやっとR15になった。「そういうシーン」がてんこ盛りなので、苦手な方は自己責任で回避して頂きたい。

 

舞台は1991年、ソビエト連邦の崩壊と共に日本に移住した少女イリーナの青春物語。社会主義者がバブル経済の余韻たっぷりの日本で「ありあまる富」をかき集め、女大帝として目覚めていくと言う筋書き。

作者初の長編(3部)である。

 

作者は埼玉在住のアマチュア小説家で、大名家の当主、石油王の血を引き、15人の妻と30人近い子供を持つ富豪…が飼っているアルマジロである。

いや(ボコォッ!)そんな(スカァッ!)訳はない(グヘェッ!)のだが、そう言う事にしといて。

 

まあ埼玉で江戸時代の間一つの大名家が存続した(かつ愛知県に繋がりがある)のはあのお家だけだから、探すのは難しくないだろうが、旧華族としての動向は非公開なので、そこは察して頂きたい。

 

仕事上旧ソビエトとの繋がりがあり、実際ソビエト人の知り合いがいるそうで、読者に「ソビエト人の彼女でもいたんですか」と言われる程のリアリティ。

あくまでリアリティで、「ソビエト人のリアル」は理解しようもないが、数少ない「日本人によるソビエト文学」である。

 

一方で最もリアリティがなかったのが新興宗教の描写だった(滝汗)。

教祖になるには「カリスマ性(女ならプラス若さと美貌)」と「(嘘でも良いから)超能力・霊能力」が必要なのだ。

単に「占いが当たるおばさん」では教祖にはなれんわい。

魔女狩りを現在でもやっている石油王の国ならではの発想で、そういった意味では「日本人ムスリムによる、日本語のムスリム文学」でもあるのだ。

 

控えめに言って超貴重。年末年始のお供に。