厳しい先輩の話 | 人生七転八倒

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「だらだら言いたいことをいう」がテーマ。
・・・だったのですが、今では素で罵詈雑言と呪詛とを書き散らす王様の耳はロバの耳な落書き帳に成り下がりました。
使用上の注意読むと気分を害する可能性があります。
フィクションです。

四月に入った新人ちゃんが、ちょっとずつ慣れて来て、同期とひと悶着あったので、興味深い。

この同期は、もともと転職魔で、何社か渡り歩いている人です。

世間的に、転職経験が多いのをマイナスととらえがちですが、実際はプラスに働く事もある。
転職経験が多いって事は、多くの会社を経験してるので、視野が広かったり、経験が豊富だったりする事があります。

一概に、転職経験が多いからダメってのは、そもそもメディアがやいのやいの言ってる事で、現実は有能な人材が結構いるので、人事系の方はよく吟味された方がいいと思います。

同期は、まさに、その実例なのです。女だてらに、やり手の企画屋で私の職場でもバリバリ仕事をする人です。酸いも甘いも噛み分けてる感じなので、めったに怒らない。が、仕事には厳しいので、後輩の駄目な失敗は優しく怒ってあげる人です。

同い年ながら、すごく大人なので、尊敬してます。(山田は事無かれ主義なので、基本、注意とかしない。)

同期は、この度、企画で役職が上がった(羨ましい。)ので、部下というか、後輩として新卒Bちゃんがアシストにつきました。

このB子ちゃんが、ちょっと困ったちゃんで、アシスト当初から、同期は頭をかかえていたのですが、かなりがんばってB子ちゃんをかばって、なんとかかんとかやりくりしてました。

B子ちゃんのスペックは、某有名大学(旧帝大卒)で、イギリス留学経験あり。ので、英語ペラペラ。んで、なんかエライ資格もってる。らしい。

さぞかしデキルだろうよ。って事でめでたく企画職についた・・・のですが、この経歴が邪魔をする。
輝かしい肩書きを持っている若者は、ついつい、「自分がデキル人間」だと勘違いしがち。(な場合が多い)のですが、このB子ちゃんもそうで、仕事えり好みする傾向有りなのです。

一方同期は、たたきあげ。専門卒業して、転職繰り返したが、業界経験は合計で10数年。
行く先々でそこそこ、または、かなりの実績を作り上げ、業界では知る人ぞ知る。って感じ。

・・・・・・・・・・・・社会人やってると、わかってくる。「学歴はオプションです。」って事。

もちろん、高い学力が無いと採れない資格もありますから、全てとは言いませんが、それだって、人間そのものの器量と言うものが影響してきますでしょう。

B子ちゃんは年若いので、そこがわからないのです。

B子ちゃんのお得意のセリフは、「それってぇ、私の仕事なんですかぁ?」と、「残業手当って出るんですかぁ?」です。

例によって、だだをこねるB子ちゃん。

同期は厳しく叱りつけたそうですが、B子ちゃんもなかなか気が強いので、押し問答に。

忍耐もここまでと思った同期は、「わかりました。明日から、貴方は何もしなくていいです。全部私がやりますから、帰っていいですよ。」

と、静かに言って、客先に出向いて、帰らなかったそうです。

で、今日は、私と打ち合わせでしたので、打ち合わせ中、凹みまくる同期の話を聞いてたのですが、

・・・・・・・・・・・・っやっさしいなーーーーーーーーーと思いました。

いやぁ、本当に良い先輩だなぁと。

え、私?私だったら、そもそも絶対に叱らない。怒らない。やってくれないなら、一応説得は試みますが、それ以上は追及しないし、是正もしない。

人を怒るという行為は、自分が嫌な思いをしながら、相手の為になるという行為です。何故、私が嫌な思いをして、相手の利になる事をせねばならんのかと思う人間なので、性格悪いのは、わかっていますが、ほうっておくさ。

が私のスタンス。

だって、私アンタの母ちゃんじゃねぇし。

でも、同期はそこをがんばってがんばって。

えらいなぁ。B子ちゃんも、きっといつかわかってくれる。優しいだけの先輩より、厳しく叱ってくれて、でも、困ったら助けてくれる同期は本当に良い先輩なのです。

B子ちゃんの仕事のしわ寄せを、自分で受けて、残業もB子ちゃんの分まで引き受けてたの。

・・・・・ちょっと思った。B子ちゃん、いい先輩の下についてて羨ましい。

んで、打ち合わせの後、部署に戻った同期から、さっきメールが来た。内容は、

「結構ひどい事言ったと思って、こっちは凹んでたのに、ケロっとして座ってるんですけど。態度変らん!なんでやねん!しかも、仕事しないでいいって言葉を都合いい感じにとらえ取る!なんでやねん!ってかもうわかんない。理解できない。どうしよう。この先、やってけるか自信無いーーー!!」

・・・・・・・・・B子・・・

・・・・気持ちはわかる。厳しい先輩の価値がわかるのは、実は本人が成長した後です。
大人になってようやく、あの時の先輩(もしくは上司)が、厳しくあたった意味を理解し、そして、自分が先輩になった時に、過去の自分の姿を後輩の中に見出し苦しむんだよねー
ああああーーーー恥ずかしいーーーーとかって。

もともと、勉強ができたり、”一般的に”高いステータスな人は、割と結構傲慢です。
傲慢が故に、人の優しさが見えないの。
もちろん。確固たる実力と、実績と覚悟の上で傲慢ならば、結構。
それは、もしかしたら、尊敬される要因の一つかもしれないね。

しかし、経験も実績も無く、有力な後ろ盾も特に無い新参が、与えられた仕事に文句を言っているようでは、まったくもって、見栄えが悪い。

実力も無い、子羊が、メェメェ言うのは、最初のウチは可愛いが、有る程度育っちまったら、目ざわりになり、さらにそのまま育ったら、集団生活では害にすらなるって事です。

B子ちゃんも、素晴らしい頭脳と、学歴の、持ち主なのですが、それを有効に活用できるには、何事も実戦あるのみ。
ハンマーひとつ持っていても、役にはたたない。
釘と、板があって初めて物が出来上がるんですよね。と、言う事を理解しないかぎり、同期の苦労は、あんまりわかってもらえないと思うわー。

それにしても、B子ちゃんの心の中どんなでしょう。
同期の言葉は、私から見ると非常に優しい、B子ちゃんの為になる事ばかりなのですが、そこんとこ、B子ちゃんがわかるにはもうちっと時間かかりそうだわーと思う。