日増しに気温も上がり、夏の訪れを感じさせる今日この頃です。この手紙がお手元に届く頃には、中間テストが終わっている学校がほとんどだと思います。テストの点数は大切ですが、それ以上に大切なのは、見直しです。どのような部分の勉強が足りなかったのかを確認することで、次のテストにつなげることができます。決して放置することなく、しっかりと見直しをしてもらいたいものです。
<5月の「凡事徹底」>
5月の「凡事徹底」は、「ちょっとした整理・整頓を心がけよう」です。4月の徹底事項と若干かぶるところがあります。はきものをそろえるということも、整理・整頓になるからです。先月の目標を、生徒の皆さんがしっかりと意識してくれたせいか、下駄箱のはきものはいつもきちんとそろえてあり、見ていて気持ちがいいです。これだけのことでも、だいぶ塾の「風」は良くなっていると思います。もっと塾の「風」を良くし、たくさんの生徒の皆さんに気持ちよく通ってもらえる塾にできるよう、私自身も率先して動いていこうと思います。
さて、整理整頓に関して、鍵山秀三郎さんは、5Sということを言われています。
~「5S」の本当の意味~
1. 「整理」
要るものと要らないものを分別すること。要らないものは捨てる。要るものは活かして使う。
2. 「整頓」
必要なものをいつでも誰でも取り出せ、常に使える状態にすること。そのためには、置き場所の決定と表示(見出し)を明確にすることです。整理整頓を徹底しますと、仕事の効率と能率が上がります。
3. 「清掃」
清掃というのは、行動そのもの。清掃即行動。直接自分の手足、身体を使うということです。清掃を徹底しますと、仕事の質が上がるようになります。
4. 「清潔」
整理・整頓がきちんとできた状態を維持していくこと。そのうえで、汚さない仕組み、乱れない仕組みにすること。清潔を徹底しますと、工夫改善能力が身につくようになります。
5. 「躾」
整理・整頓・清掃・清潔を指示や命令でやったり、規則でやったり、当番でやるというのではなく、習慣として身に付けること。躾が定着しますと、社風がよくなります。
私自身のことを振り返りますと、「清掃」「清潔」に関しては、意識して行動することができるようになりました。苦手としているのは、「整理」「整頓」です。徹底事項として今月のテーマにもしていますので、自分が使っているデスク周辺を「整理」しました。あとは、いつでも必要なものが出せるように「整頓」する必要がありそうです。
今月のビデオレターの中で、生徒全員で取り組むことができることはないか考えて提案しました。例えば、授業後に机の上の消しゴムのかすを捨てる。塾の書棚におさまっている教材を使った後は、元通りにおさめておく。そしておさめる際には、教科ごとに教材が並べられているかのチェックをする。椅子は机の下にしっかりと収納してから帰る、などです。どれも時間をかけてやるようなことではありませんが、実践することにより何か違ったことが見えてくると思います。今月は、そのようなことを生徒の皆さんに伝えていきたいと思っています。
<経営の神様 松下幸之助さんから学ぶ>
最近、「凡事徹底」を心がけるようになってから、他にも自分自身の人間力を向上させていくためにはどうすればよいかを考えて、本を読むようにしています。私もいま勉強しているところですので、どの人の本から読んでいけば良いかわからないので、まずは有名なところから読むようにしています。
そこで、今月ご紹介したいのは、経営の神様と呼ばれる松下幸之助さんです。松下さんの話は実に簡単に、わかりやすく私たちに大切なことを伝えてくれています。私は一経営者として松下さんの本を読みましたが、この考え方は何も経営者だけではなく、どんな人でも徹底できれば、きっと人間力を向上させることができると思います。
松下さんが考える一番大切なことは、次の言葉に凝縮されています。
「絶対に必要なのは熱意である。熱意にかけては最高でなければならない。」
『何よりも「熱意」が大切』と松下さんは言っています。私が読んだ本は、会社を経営されている方から松下さんに向けた質問に対する問答形式の本でした。
熱意に関して、次のような問答がありました。
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Q. 親父の後を継ぐことになりました。しかしまだ若いため経験も乏しく、うまくやっていけるかどうか心配です。経験不足というハンデを背負うなか、経営者として成功するためには、どのようなことを心がけていけばよいでしょうか。
A. 小利口に儲けることを考えたらあきません。世の中にぼろいことはないから、結局流した汗水の量に比例して成功するわけですわ。汗もかかずして、成功するということもたまにはありますけど、それは極めて僥倖(ぎょうこう)な人で、普通はない。
だからいちばん熱心にやっている社長の姿を見て、なんとかわれわれもやってあげないといかんというて、期せずして皆がよく働くようになる。若い経営者はそれで成功すると思います。
だから、成功を信じて、自分が先頭に立って率先垂範してやる。考え方ややり方はいろいろありましょうけれど、原則としては、働かざるものは成功しないでしょう。知恵を働かすか、体を働かすか、何か働かさないといかん。その働く量に応じて成功するということやと思います。極めて簡単やと思います。~中略~
そして、熱意がなければいかんと思います。熱意があれば、たとえ黙っていても説得できる。滔々としゃべる必要はない。熱意がこめられていれば、無言でもものが売れると私は思うんですよ。絶対に必要なのは熱意や。まず経営者であれば、社員が百人いて皆が熱心だとしても、社長は熱意にかけては最高やないといかん。
知恵や知識が優れた人はいる。けれどもこの商売をやっていこう、この店を経営していこうという経営に対する熱意というものは、だれよりもいちばん強くなければいかん。経営者が熱意にかけたならば、社員はみな動かないということをぼくは何べんも言うてきたんですよ。
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これにははっとさせられるものがありました。「熱心にやる」「熱意を持つ」など、口ではよく言うことではありますが、無言でものが売れるほどの熱意となると、相当徹底して考え、実践しないといけないと感じました。
こういった偉人と呼ばれるような人に共通していえることは、一つの考え方に半端ないほどの力を注ぎ込まれているということです。松下幸之助さんは、仕事に関しては、とことん熱意を入れて取り組んでいるということ。鍵山秀三郎さんは、掃除。そのどれをとっても、徹底的に仕上げきる強い熱意を持ち続けています。とうていこのような人の真似はそんなに簡単にできるわけではありません。
しかし、それに少しでも近づこうとする努力は必要だと思いますし、今自分自身でできることの積み重ねをしていくことが今後の蓄積になると思います。
鍵山さんにしても松下さんにしても、かなりの経験をつんでいます。その経験の中には、良かったこともあればつらかったことも多くあったようです。それでも一つの信念を貫き通す力があったのです。
そして、もう一つ思うことは、「プラス思考」だということです。松下さんは次のように言っています。
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窮状に陥っても悲観しないことです。戦争で自分は財産が一瞬にしてなくなったことがありました。しかも膨大な個人負債ができたんです。しかしこれでも死んでいる人よりはましや、弾に当たって死んだ人もたくさんあることを思えば、ありがたいことや、そう思ったら悲観することはない。それで歓喜をもってこの困難に取り組んでいこうと考えてやってきたと思うんですよ。
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事実を受け入れることは大切だと思います。しかし、ネガティブなことをネガティブなままに受け入れすぎても、心が持ちません。このような発想を持つことにより、窮地に陥った時に、何とか頑張りきろうと思えるのでしょう。しかし、だからといってその場を逃げずにやっていきたいものです。
私は、まだ塾長になってから3年しか経っていません。これらの方の本を読み思うことは、まだ私の塾長としての人生は始まったばかり。そこで常にどのような考え方があるか、さまざまな情報を耳にし、それを着実に実践していくことでしか、人格を向上させることができないと思いました。
塾是に「人格を向上させると共に社会に貢献する人財の育成」と謳っていますが、この理想を実現させるためには、まず塾長である私が少しでも人格を向上できるよう、今後も努力していきます。
<中間テスト後の取り組み>
新年度最初のテストで、新1年生にとって初めてのテストでもありますので、皆様にお願いしたいことがあります。
それは、テストが返されたら必ず答案を持って来て下さい、というお願いです。
これまでも、テストが終わるたびに問題と答案を持ってくるように呼びかけ、もって来てくれた生徒さんには、どのような問題が良くでき、どのような問題ができてなかったのか一緒に考え、分析し、次のテストに活かしてきました。
しかし、持ってきてくれない生徒さんも多いのです。答案を持ってきてくれると、次のテストがどんな勉強をすればいいのか、具体策や作戦も授けられます。
私たちとしては、面倒を見ている生徒全員の成績を上げてあげたいのです。テストの点数が悪かったから塾の先生に見せられない、ではなくテストの点数が良かったら、一緒に喜び、悪かったら一緒に落ち込み、反省し、そしてたとえ点数は悪くても、もし自分が頑張ったところがちゃんとできていたなら、それは誇らしく思えばいいし、あるいは、次にどこを頑張れば、成果が出るのかを、一緒に考えることができます。そして、私たちは、一人ももれることなく、そうしたいと思っているのです。
ですから、これまでちゃんと答案をもってきてくれていた生徒さんも、今までは持ってこられなかった生徒さんも、皆さんにテストの答案を持ってきていただきたいとお願いします。
一緒に頑張りましょう。
~最後までお読みいただきありがとうございました。~
【参考文献】
社長になる人に知っておいてほしいこと/PHP研究所

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