2004(平成16)年刊行の文庫本です。収録されているのは「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」「香具師の旅「母娘流れ唄」「鮟鱇の足」「味噌汁に砂糖」の6作品です。このうち「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」が1979年上半期の直木賞受賞作です。田中小実昌さんの直木賞受賞作は 実はなかなか手に入らなくて困っていたんですが,入院前にAmazonで検索したらすぐに出てきたので,注文しました。今回の入院中に呼んだ2冊目の本です。「浪曲師朝日丸の話」は面白かったです。戦中,戦後の時期にはこういう面白いというか奇人・変人的な人物が本当にいたんだろうなと思います。でもなんだかちょっとホッとするようなストーリーであると同時に,オイオイ大丈夫かいなっていうようなストーリーでもありますね。それにしても作者である小実昌さんもおかしな人ですよね。東大に在籍しながら香具師になって日本中を旅するとか,娼婦のような女性と次々と関係をもったりと,まぁなかなか普通の感覚の人にはまねのできない人生を送ってきた日田なんですね。小実昌さんは80年代以降TVの深夜放送なんかでよく見かけるようになりましたが,ちょっととぼけた話し方と頭にかぶった毛糸の帽子が記憶の底に残っています。人の生き方にはいろいろあるんですね。

ハスの花芽が少し伸びました。いつ頃開花するんでしょうかね。楽しみです。

 

それでは,また。

 

 

 1977(昭和52)年刊行の文庫本です。これは今回の入院中に読みましたが,最初は活字がぜんぜん読み取れなくてかなり苦労しました。収録されているのは「海人舟」「黒南風」「赤いパンツ」「お月さま」「勝負師」「職人」「鯱」の7さくひんで,このうちタイトル作でもある「海人舟」が1956年上半期の芥川賞受賞作です。僕は近藤啓太郎という作家はこれまで全然知らくなくて,その小説を読んだのも今回が初めてでしたが,けっこう面白かったです。「海人舟」は年上の未亡人の海女さんに惚れてしまった若い海人が奮闘する物語ですが,文章にも迫力があって読み応えがありました。「黒南風」はある漁師の殺人事件を取り扱った小説ですが,殺人事件そのものより終戦直後の房総の漁師の生態というか生き方が生々しいタッチで描かれてこれもけっこう読み応えがありました。「赤いパンツ」も漁師物ですが,僕にはこれが一番面白かったです。作者の近藤啓太郎さんは戦時中に外房の鴨川に疎開され,戦後もそのまま鴨川に住みつかれてしまったようで,「海人舟」をはじめとする作品はその初期の時代の作品のようです。芥川賞を受賞されたのが1956年ということからも1956ある程度想像がつきますが,この方は安岡章太郎,吉行淳之介,小島信夫,庄野順三,遠藤周作さんなどと同じ文学史上「第三の新人」と呼ばれた作家の一人なですね。漁師物の後に書かれた作品は物語性に富んだ初期の作品とは異なった私小説的なものが多くなり,また流行作家となられてからはポルノ小説的なものもたくさん書かれたようです。この文庫に納められた「職人」と「鯱」は鴨川が舞台となっており,現在の鴨川シーワールドホテルや水族館の初期の頃の話が出てきて面白いです。

今日は曇り空ですが,ムシムシとして蒸し暑いです。僕の体調もイマイチっていう感じです。食欲が出ないので,早く味覚障害が治ってくれるの願ってます。

それでは,また。

こんばんは

台風13号は我が家にはたいしたこともなく去りました。一安心です。

今日は午後から退院後の泌尿器と呼吸器内科の定期診察で病院へ行きました。採血の後CTを撮影して診察を受けました。退院後の泌尿器科の診察は球が最初だったんですが,特に何をするということではなく,今後の治療方針をどうするのか主治医のK先生と相談しました。今回の入院の原因となった間質性肺炎はアフィニトールの副作用である可能性が高いということでこの薬はもう使えない,同系統の点滴薬のトーリセルも難しい。かといって他に何か未使用の良い抗がん剤があるかというと良いそれもない。結局,今後は緩和ケア中心の治療をしていくか,これまで使ってみた抗がん剤の中では一番副作用の少なかったオプジーボをもう一度使ってみるか,どちらかにしましょうということになりました。僕としてはもちろんオプジーボをもう一度使って欲しいわけですが,血液検査の結果などから今すぐには使えないので,もう少し体力の回復を待ってから,大丈夫そうならオプジーボを試してみましょうということになりました。今回の入院中にK先生と家内の間で,もうこれ以上の抗がん剤の使用は難しいので今後は緩和治療でいきましょうと話し合いが付いていたようで,僕も残念ながらそれでしかたないかなと思ってもいましたが,今日はK先生が僕の気持ちを汲んでくれたみたいでした。ただ,実際にオプジーボを投与できるような状態に僕の身体が回復するかどうかはぜんぜん分かりません。もしかしたらこのまま緩和治療になってしまうかも知れませんが,それはそれで仕方のないことと思っています。これまで1月以上苦しんできた口内炎は痛みはほとんどなくなりましたが,最近は味覚障害が酷くなって何を食べても同じ味というか,何を食べてもみんな苦くなってしまいます。当然食欲もありません。痛みは薄れてきたのでぜんぜん食べられないわけではないので何とか無理にでも食べて体力の回復を期待したいと思っています。オプジーボがもう一度使えると嬉しいんですけどね。

ところで,今年株分けをした蓮に念願の花芽が出てきているのに今日気付きました。まだ1本だけですが嬉しいですね。

ハスたね物語の蓮は立ち葉がかなりしっかりしてきましたが,今年花芽を出すのはちょっと難しいかなっていう感じです。

chocoちゃんは相変わらずいたずらばかりです。

 

それでは,また。