今シーズン最後の公式戦、フィギュアの国別対抗戦。

とても楽しそうな、お祭りにも似た賑わいでした。

日本選手、ずいぶん頑張ったようです。

引退する佳菜子ちゃんを送り出すにもふさわしい舞台となりました。

でも、何か入り込めない、醒めた心で眺めている自分でした。



この感覚、前にも味わった様な気がします。

あれはもう19年も前の事、長野オリンピックのジャンプ団体戦。

前回オリンピックの雪辱に向け、日本中が固唾を呑んで見守った感動の舞台・・・でした。

僕もその現場に居合わせ、声援を送っていました、一応・・・。








原田選手には頑張ってもらいたかったし、船木選手も岡部選手も斎藤選手もみんな好き。

ライバルとなるドイツもオーストリアもフィンランドも・・・。

嫌いな選手なんか誰一人としていない試合でした。

でも、なぜか疎外感・空虚なものを感じながら僕はそこにいたのです。



理由は分かっていました。

その舞台に、「葛西紀明」 がいなかったから。

ジャンプが大好きで、色んな選手の活躍も楽しみで、待ちに待ったオリンピック観戦でした。

それなのに、「一番大切な選手」 がそこにいない・・・。

その事が大きな喪失感を募らせるのでした。



緒戦のノーマルヒルには出場できたものの、船木・原田に次ぐ3番目の順位。

しかし、次戦のラージヒルの出場メンバー4人の中に、彼の名はありませんでした。

いや、それでもきっと大丈夫と信じて待っていた団体戦のメンバーにも・・・。

後日、葛西選手はその団体戦当日の心境を、

「金メダルを獲るなー!落ちろー!って思って見ていた」 と述懐した事がありましたが、

不謹慎ながら、それは僕も全く同じ気持ちでした。

日本の劇的金メダルに湧き、試合後も「Waになって踊ろう」 の音楽が流れる、

大騒ぎの会場の余韻に浸ることもなく、

僕はその場を後にして、帰路に就きました。



今回の国別対抗戦、その時の気分に似たものを感じていました。

見たかった選手、応援したい選手もたくさんいるのに、

楽しいはずの舞台なのに、どうしてこうも醒めているのか・・・。

他の選手を応援する方には悪いのですが、今回はテレビの録画もしていませんでした。

思えば、最近はフィギュアに関するビデオがずいぶんスッキリ片付いた気がします。

ハードディスクが一杯になりかけても、躊躇なく過去の録画も整理できる様になりました。

理由は簡単。

最低限、知子ちゃんのを残しておけばいい、という、

絶対的な判断基準が出来たから・・・( ̄ー+ ̄)



世界選手権からまだ一カ月しか経っていないのに、

焦るな、慌てるな・・・と自分に言い聞かせてはいても、やはり寂しさが募ります。

彼女は今頃、どうしているんだろう。

順調に回復できているのだろうか・・・と。

「便りのないのはいい知らせ・・・」

こんな昔の諺を信じるしかない、やるせない気分です。



でもこれがまだ、オリンピックでなくて良かった。

来シーズン、こんな気分は絶対に味わいたくないと思いました。

しかしそれにしても、たった「2枠」しかない日本女子のオリンピック選考、

今から想像しても、とてつもなく厳しいものになるでしょう。

年末の全日本まで、もうたった8カ月・・・。

でも、大丈夫、大丈夫!

あれだけ長く苦しんでいたノリちゃんだって、

ソチの時には、生まれ変わったかのように

あんなに明るく、強くなって戻ってきてくれたではありませんか!

そしてジャンプの神様が、やっと彼にも微笑んでくれました!



彼女もきっと大丈夫!

焦らなくても、積み上げてきた練習量という貯金がこれから生きてくるはず。

スケートの神様がいるのなら、ひたむきに頑張って来た彼女に、

もうこれ以上つらい事なんか起きるはずがない。

きっとまた、この苦難を力に変えて、

より強く、より美しくなって戻ってきてくれるはずです。

そして、待ちわびた僕の涙腺をいとも簡単に破壊してくれる事でしょう。

その時が楽しみだなあ・・・(///∇//)




*写真は、感謝してお借りしましたm(u_u)m




Longer / Dan Fogelberg