久しぶりじゃのう・・・。





今年も濱田村に実りの秋がやって来た。

濱田村・・・関西地方にある、ワシの大好きな美しい村じゃ。

この村の主である濱田はんと田村どんは、大変な働き者で、

色々な個性のある果実たちを、手塩にかけてせっせと育てておる。

その果実が、今年も見事に花を咲かせる季節を迎えたのじゃ。



まずは、この村の現在の最上級品種「さっとん」じゃ。

どんな味なのじゃと?

そうじゃのう。甘くてすこし酸味の効いた、

「パイナポー」に似たテイストとでも言っておこうかのう。

今週末には、大切な国内の品評会を控えて、最後の調整に余念がない時じゃ。

前回、カナダでの品評会の時には、見る目のないバイヤーに難癖をつけられ、

不当に低い評価となったもんでのう。

その指摘が正しかったかどうかはともかく、

濱田村ではさらに「さっとん」に磨きをかけるため、

改良を加えとる最中なのじゃ。



「さっとん」の品質向上については、以前からずっと努力が重ねられており、

そしてこの果実は磨けば磨くほどその輝きを増す品種なので、

今では世界のどこに出しても恥ずかしくない、美しい果実となったのじゃ。

それでも競争の激しい世界の市場に出せば、

自国の品を優先する理不尽なバイヤーの標的とされる事もある。



しかし言い換えればそれだけ「さっとん」に対して脅威を感じているからこその、

裏返しの高評価でもあるのじゃぞ。

気にすることはない。

どんな辛口の意見も素直に養分として取り入れて、

それでまた甘みを増す点においては、他のどんな品種もかなわない、

稀有の果実なのじゃ。

さて、またまたどんな具合に風味を増すのか、楽しみじゃのう。



次は「おにぎり」じゃな。

いや、おにぎりは果実ではなかったのう・・・。

「大福餅」ん?・・・これも違うのう。

「ゆうな」・・・そうそう、これが正式名称じゃった。

3つの見分けがつきにくい事が、この果実の唯一の欠点じゃな・・・。

「実りの秋」
というイメージが、一番よく似合う品種でもあるぞ。

見た目は「さっとん」と同様、小粒なのじゃが、これがまた美味いのじゃ。

そして、この果実を食べると、なぜか笑顔になってしまうという特質を持っておる。



この果実の樹、今年は春にアクシデントがあってのう。

大切な枝が折れてしもうて、その回復が大変じゃったのだ。

しかし、濱田はんの果実を育てる腕はほんに大したもんじゃ。

しっかりとこの秋の大切な品評会に間に合わせてきおった。

先日の新品種の国内最高峰の大会で、今年も昨年に続いて2位を獲得したのじゃ。

まあ、2位で満足とはいかないが、あわてる事はないぞ。

まだまだ伸びしろがある「ゆうな」じゃからのう。

ワンランク上位の品評会に出品される来年が楽しみじゃ。



さて次は「まりん」じゃ。

見た目の美しさでは、この村のトップクラスといえるほどの華のある品種じゃぞ。

実の育ち始めは「でこぽん」のように見える時期もあるのじゃが・・・。

昨年急速に成長し、ロシアのライバル品種のアクシデントもあって、

世界大会で優勝したのじゃ。

しかしそのせいもあったのかのう・・・今年は苦しい年じゃった。

それでも国内大会においては、同じ村から採れた「ゆうな」に次ぐ3位となった。

これはこれで十分立派な成績なのじゃが、

本人、いや、本果?はずいぶん悔しそうじゃった。

しかしこれもいい勉強じゃ。

4年に1回しかない大品評会はまだ1年半後じゃ。

今年の秋は、そこへ向けてのプレシーズン。

試練を経て、また一段と大きく成長すればいいだけじゃ。

「さっとん」
という、いいお手本もすぐ近くにあるのじゃからのう。

それに、この「まりん」の姉妹品種も順調に成長しておる。

それらが市場に出て来るのもまた楽しみじゃのう・・・。



この村には他にもいろいろ楽しみな品種が育っておるぞ。

育てるお二人の愛情がたっぷり詰まった、優良品種ばかりじゃ。

一年に3回半も「梨」に似た花を咲かせるという、

「きひら」という楽しみな品種も生まれたぞ。

いずれこれらもまた紹介してみたいもんじゃ。

それでは、もう帰るとするぞ。

何しろワシは忙しいのじゃからのう。

無駄じゃ、無駄じゃ・・・。






紗来ちゃんかっ!( ̄□ ̄;)

ようつべカスタマイザ