カエルの日記

ここでは小説と日記を中心に書いてます

載せ方とかめちゃくちゃだよと思われると思います Σ(~∀~||;)

知ってる方いましたら、どしどしコメントくださいませヾ(@~▽~@)ノ!!

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さむ

こんばんは




誰も見てないブログを日々更新するカエルです




今日はとにかく飲みまくって




くらくらです




十八歳の花盛りが、なんで一人酒やってんのか




寂しい限りなのですが





私はそもそも十五歳から働き始めて





当時から一人酒をやるようになりました





と、言うのも





友達は全員そろってお酒飲まない子ばかりで





のもーよーと誘っても





いや




と、断られます





恋人もお酒飲まないし






話は変わり





最近始めたアルバイトの話でも書いてみようかなと思います





今までのアルバイト先では




①ファミレス



②風俗



③マージャン屋




とかなので、結構偏っていたんですが




今回アルバイトした場所はかなり、働きやすいです




ただ男ばかりと言うのが、少し緊張しますが




女の人も一人超可愛い人がいました




私は今までバイト初日にさっそく仕事って言うのが普通かなぁ




と、思っていたのですが




その店ではちゃんと仕事内容を時間をかけて説明してから




店に出させると言う形らしいですね




それがすごく分かりやすくてヘ( ̄▽ ̄*)ノ




次からはいよいよ店にでるのですが、仕事に対して初めて楽しみと言う感情が生まれました





ニート+引きこもりだった私ですが




どうにか無事アルバイトできそうです




でも、なぜか




その店にはエリートが大勢いて(;´Д`A ```




アルバイト&社員と話してて



「え!そんな事も知らないの?」



と、言われる日々が続いてます(;´Д`A ```





悲しい(´;ェ;`)ウゥ・・・





あんたらが頭よすぎんだよ




と、突っ込みを入れたいけれど



言えない毎日です





韓国から来た交換留学生が居ますが




その人に漢字の書き方教わったりして





あほ丸出し状態




悲しいので




ちょっと勉強することにしました




だって中学から学校行ってないから

(一年から)




常識知らないのかなって




恥ずかしくなって。・゜゜・(≧д≦)・゜゜・。エーン!!




こんな




どうでもいいはなしを書くために




ブログ始めたんだっけなぁ・・・




と、今思いました





誰にでもそうだと思いますが





自分にとっては大変で大事で大切な事は




他人にはそう見えないんですよね




では、また飲んできます(〃 ̄ω ̄〃ゞ


あぶない話

こんばんは



ネタ収集二回目デス



なんて言っても



見てくれる人いないみたいなんだけど



[壁]oT) エーンエーン



まあ、誰の読者にもなってないし(;´▽`A``

こんな文章センスで誰が見るかと、自分でも思うし(;´Д`A ```



この際ですから

ちょっとぶっちゃけ話しましょう



私の家庭はちょっと仲が悪く


仲の悪い家族なんてごまんとあるので、それほど珍しい話ではないですが



私の家の場合は
ご飯が無かったんです( p_q)

母親父親帰って来ず


育児放棄だと叫びたいのですが

叫ぶ相手さえいない状態で


そんなこんなで私は中学から売春でご飯食べてたわけですが


もう本当


色んな男の人がいました


私は最初テレクラだとか出会い系サイトとかで男の人探していましたが


そのうちテレクラでも出会い系サイトでも常連になってしまい


管理者に怒られてしまったので


新しく出来たデリバリーヘルスで雇ってもらう事にしました


新しく出来たデリヘルで、結構大きな組が仕切ってたんで


お客さんも怖い人が多く


反面


面白い人が多く


毎晩毎晩ほんとに刺激的(;´Д`A ```



一人、すごい人がいました



一体どこからそんな人捕まえたのか不思議だったのですが



アジアで事業やってる若手実業家



会社三つ位持ってるらしい



歳は二十六歳で



彼とは三回しか会えませんでしたが

セックスは一度もせずに(笑

ずーっとホテルのソファでお話してました


私は彼の話をいろいろ聞いていたわけですが


やはり彼もあまり幸せではない幼少時代をすごしたらしく


親は二人とも健在だったらしいのですが


両親ともに虐待され続けたらしいです



それで、高校中退して家飛び出して


彼は東京出身だったのですが


タクシーただ乗りして関西まで行って


お金払えず警察に通報されて


タクシーのおじさんと自分とでパトカー待っている間に逃げ出して・・・



そんなスタートを切ったのに


今は英語と中国語の広東語北京語ペラペラで


お金も一杯あるんだよー


とか、言っていました



私は当時自暴自棄で


食えなくなったら自殺してやる


と言う燃え尽き症候群的な意気込みで生きていたので



彼がセックスもせずにそんな話をしてくれたのは印象的でした



だから何年たった今でも大切に覚えて居たいと思ってます



本当は、彼は私を中国に誘ってくれたんですが



そうなると偽造パスポートとか戸籍のすり替えとか色々あるし



第一そんな美味しい客を組が逃がすはずもなく



二人で海外に行く事はできませんでした



家庭内の問題や、個人では抱えきれない社会問題の被害者達はこれからも増えると思いますが


そうやって、色々乗り越えた人も確かに沢山いて


同じ傷を持った人達を勇気付けられるんだなと思うと


私もいつか、そんな風になりたいなと思います



そんな能書きはどうでもいいのですが


そのデリヘルで働いていた時


ここではかけない国の仕事に関わる職業の人とも寝たし

国とまではいかないにしても、そこそこ有名な配送業の社長さんもいたし


きっと私達が十代前半のバカ娘達だと思って


自分の役職ばかり自慢して


ナンも考えずにパンツ脱いだんでしょうね(笑


チップと言う古風なものはやはり存在しますが


今考えると


…(´ヘ`;) 


チップ弾んでくれた人達の記憶はあまりなく


一人の生きる人間として印象に残る人ばかり覚えてる


お金ってやっぱり時間が経つと忘れられちゃうものなんですね(;´▽`A``


そしてそのお金は大半が


コンビニ弁当と500ミリペットボトルに変換されて


私の胃袋の中で消化されてしまったわけですね



今冷静に書いてて思ったのですが



こうやってお金の回り方を考えると


すんごい社会勉強になってる



けど


これから先生まれてくる子供達には絶対に



して欲しくない



ただでさえ



親が充分に愛情を伝える事が出来なくなっているのだから



そんな親だって、充分に親の恩恵、愛情を受けなかったのかもしれないから。



本来愛と繋がるセックスを



今からの日本で、小さな子供達が



そんな風に覚えちゃったら



人事ですが



泣きたくなるくらい悲しい事だと思う



そんな事をしてまで服が欲しいなら


お店から盗んじゃえばいいと思うし


おなか減ってるなら


スーパーの裏口に捨てられるお弁当食べればいいと思う



いや


駄目ですね



でも、補導や少年院少女院と比べたらね



売春は比べ物にならないです



誰かにばれなければそれでいいのではなく


自分がそれを知っているのだから。



とかとか


私すごい偉そうな事言ってますが



実際売春する人の気持ち、痛い程分かります



実際してたから。



何も余裕なんてなく、自分が女であるのなら



使えるものは何でも使えばいいじゃないと



そう思うんです。



そうやって傷ついて、がむしゃらになって、また、傷ついて



そんな事を繰り返す人がもし近くにいたら



思いやりを持って、その人を助けてあげようとする気持ちが


すごく大切だと思います


金銭面でも物質面でも助けてあげる事はできなくても


その人達の気持ちに届くように、


精一杯思いやりを持って接してあげる事が一番、その人のためになるんじゃないかなぁって


今の私は、そう思ってます


o(=ёェё=)o ミャー♪

第十八話


 朝の七時だった。

 愛理は慶介達の柳田家に泊まり、目を覚ました。

「…」

 いつもなら、うとうとと眠気が襲うけれど。

 今日はとてもじゃないけれど、眠る気にもなれなかった。

 与えられていた客室を出て、愛理は慶介の部屋に行った。

「おはよう」

 と、慶介はネクタイを締めながら言った。

「おはよう、そっか…今日仕事か」

 うん。

 慶介は小さく頷いて、鏡に向かってネクタイを締めている。

 愛理は小さく笑った。

「なに?」

「けいちゃん、もうすっかり大人だなと思って」

「愛理ちゃんだって、もう大人だよ」

「そうかしらね」

 彼はクローゼットを閉じ、ジャケットを片手に下へ降りた。

 愛理も寝癖を手でとかしながら下へ続く。

「ご飯食べる?」

「私作ろうか?」

「いや、俺は朝食べないからいいよ」

 そう。

 愛理は頷いて、コップに冷えたお茶を注いだ。

「お母さん達、まだ病院かしら」

「今、じいちゃんの家で仮眠取ってるって」

 え、と、愛理は驚いた。

「連絡、あったの?」

「うん。夜中の三時。愛理ちゃん寝てたし、起こすのも悪いと思ったから」

「そう…どうだって?」

 不安そうな愛理に、慶介は小さく微笑んだ。

「出血、止まったって」

「本当? よかった…」

「ただ…」

 そう、それが怖い。

 脳内での出血は出血中ももちろん危険だけれど、止まった後の方がよっぽど、恐ろしい。

「母さん、泣いてた」

「伯母さんが…」

「もう二度と目を覚まさないかもしれないって、言ってた。まず喋る事は出来ないし、体を動かす事も…」

「…」

 愛理は無言で、タバコに火を点けた。

 かた、と、小さな物音がして、そちらへ目をやった。

「あ」

 ハムスターが、沢山いる。

 愛理は近づいて、中を覗いた。

「うわ、一杯いるなあ」

「最近生まれたんだ」

 へえ、と、愛理は頷いた。

「そっか。お母さんがもらってきたハムスターか…」

「うん。母さんが好きでさ」

「そう。可愛い」

 愛理は手にハムスターを乗せて、指の腹で頭を撫でた。

 慶介はそんな愛理を見つめた。

「愛理…」

 呼び捨てにされ、愛理は少し驚いて彼を見た。

「なに?」

「あのさ、一つ聞きたい事があるんだ」

「うん…」

「ばあちゃんが倒れた時、何してたんだ?」

 慶介の質問は真剣で、聞こえないフリをするのも、適当に返事を返すのも、到底出来そうになかった。

 愛理は無言で、ハムスターをゲージへ戻した。

「別に、責めるつもりじゃないんだけど」

「うん」

「長時間、連絡取れないみたいだったから。皆心配していて…」

 けいちゃん、と、愛理は呟いた。

「最近、彼氏と別れたの」

「彼氏?」

「うん。恋人」

 ふうん、と、慶介は意外そうに頷いた。

 そりゃ、そうだろうなと愛理は思えた。

 自分だって、当然の事だけれど慶介が恋人と付き合っていたり、浮気をしていたり、そういった事をしていたら、驚いてしまう。

 まだ、意識の中でけいちゃんはけいちゃんなのだから。

「別れ話していて…それで」

「だからって、電話くらい出られるだろ?」

「いえ、その…」

 愛理は床に尻餅をついて、小さく笑った。

「電源、消していたし。車の中に携帯電話置きっぱなしだったの。朝まで」

「え」

 けいちゃん、と、愛理は急いで釘をさした。

「お母さん達には、言わないで」

 お願い。

「分かったけど…何してたんだ?」

「私は何もしてない。ただそいつが勝手に私の上で動いていただけ」

 ああ、と、慶介はまるで男友達のように頷いた。

「そう言う事か」

 言われて、愛理はなんだか寂しい気がした。

 昔から遊んでくれた従兄のお兄ちゃん。自分がそんな事を知ってしまったなんて、あまり気付かれたくは無い。母に対する気持ちと一緒だ。

 いや、けど、少し違うような気もした。

 慶介と言う人間に知られるのが、悲しいのだろうか。

「別れたんじゃないのか?」

「別れたつもりなんだけどね」

「…そっか」

 慶介は立ち上がって、椅子の背もたれにかけたジャケットを掴んだ。

「大丈夫か?」

 愛理は思わずどきっとしてしまった。

 いや、何思ってるの。

 この人間に対して、心鳴らす事は許される事じゃない。

 愛理は首を振った。

「うん。大丈夫」

「何かあったら、俺に言えよ。兄貴代表で叱ってやるから」

 慶介はジャケットを羽織ながら笑った。

「うん…ありがとう、けいちゃん」

 慶介が家を出て行ってもまだ、愛理の心は温かく鳴っていた。

 ふう。

 心からため息が出た。

   4

『十月三十日』

担当、白百合正子。

 今日は、全国的に一段と冷え込んで、病院内もとても寒いです。看護婦さんが一枚毛布を持ってきてくれて、母にかけてくれました。

 母は、呼びかけると、少しだけ反応をするようになりました。

 先生はただ外からの刺激に反射的に反応を示していると言う風に言っていました。

『十一月一日』

 担当、柳田彰子。

 これを書いているのは午前四時です。

 母はようやく病室のベットに戻りました。

 先生によれば、まだ脳が腫れている状態だとの事で、看護婦さんが氷枕を敷いてくれました。

 皆さんお疲れの所、わざわざ来て下さってありがとうございました。

『十一月三日』

 担当、柳田彰子、白百合愛理。

 愛理です。

 今日は久々の晴天で、病室に吹き込む風もなんとなく清々しいような気がします。

 今日はおばあちゃんの足にサポーターをつけました。足も冷えていたので、暖かな毛糸の靴下も履かせてます。

 替えをいくつか用意しました。

 テレビ台の下に入っています。看護婦さんにも伝えておきました。

『十一月六日』

 担当、竹内幸三。

 先生や看護婦さん、親族の皆様。

 ご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。

 今日の妻はとても穏やかな顔で眠っています。

 入院当初と、十一月一日の出血後と、私達から見る限りはなにも、変わりないように見えますね。

 追記

 ブレスレットが枕元にありました。

 どなたのでしょうか。

 テレビ台の下へ閉まっておきました。

『十一月七日』

 担当、柳田彰子、柳田慶介、白百合愛理。

 慶介です。

 今日は水の要らないシャンプーで、母と愛理ちゃんがばあちゃんの髪の毛を洗ってくれました。

 しかしどうも上手くいかず、結局水で湿らせたタオルでふき取っていました。

 追記

 愛理ちゃんのブレスレットらしく、持って帰りました。

『十一月八日』

 担当、白百合正子。

 今日の先生との会話で、もう少し母の容態が落ち着いたら、胃にチューブを通しそこから養分を入れる手術をするかどうかの話をしました。

 手術自体は簡単で、二十分もあれば終わるとの事です。

 まだ、先の話ですね。


第十七話

祖父の家に着き、その事を伯母に話すと、伯母はやれやれと笑った。

「だけど、もうリハビリ始まっているのね」

 愛理が言うと、伯母は首を振った。

「入院して、二日目にもう始まっていたわよ」

「そんなに早く?」

「そう。体を全く動かしていないと、筋肉が固まってしまうからね」

 そう言えば、そうか。

 ずっと、二十四時間眠ったままなのだ。

 今こんな風に自分達が話している間も、何をしている間もずっと…。

「そうだ、愛理ちゃん明日さあ」

 伯母が少しだけ明るい調子で言った。

「少し早めに切り上げて、お買い物行きましょうよ。日曜日だし」

「うん、どこに?」

「最近産業道路沿いに出来たデパートが…」

 母は見ていて、思わず驚いた。

 あんなに、嫌いあっていた二人なのに。

 お買い物?

 天変地異が起こったかと思えるほど、それは母の目に異様に映った。

「でね、その中に映画館があって…」

 二人が楽しそうに話をしていると、電話が鳴った。

 店前の小さな書斎にいた祖父が、電話を取る。

「はい、竹内サイクル…」

 声が、途切れた。

 母が誰からだろうと思って、その方向を見ていると、そっとドアが開いた。

 祖父が顔面蒼白で、電話を片手に持ってこちらを見ている。

 ふと、愛理と伯母は会話をやめて、彼を見た。

「どうしたの、お父さん」

「じいちゃん?」

 祖父は、かすれ声で言った。

「代わってくれ」

 そして電話を母に渡す。

「はい、もしもし」

 母は真顔で頷いた。

「はい…はい。はい…」

 どんどん「はい」の声が小さくなっていく。

「分かりました。では、今から…え…ええ。そうですか…お気遣い頂いて…はい」

 では。

 電話は切れた。

 伯母が尋ねる。切迫した顔だった。

「誰から」

「病院」

 母は祖父に電話を返しながら言った。

「また、出血。血がまだ、止まらないって」

 その空間に、冷たい空気が流れる。

「お姉さん」

 母は不安げな声で、伯母に言った。

「用意、しておかないと」

「…」

 伯母はしばらくの間目を瞑り、そして開いた。

「分かったわ。病院へは、行かなくていいのかしら」

「もう遅いし、またすぐ、電話するって」

「そう。じゃあ、とりあえず親戚の番号探しておかないと」

 伯母は小走りで二階へあがって行った。

 母も後に続こうとして、愛理に止められた。

「お母さん…」

「愛理」

 母はそっと、愛理の肩に手を置いた。

「準備なさい。人が、死ぬ事への」

 母の風が過ぎた。

 ぽたりと、愛理の両目から涙が流れる。

 祖母の手のひらの感触が今もまだ、この手に残っている。

 今も、まだずっと、強く温かく残っているのに。

 上から、二人の嗚咽の声が聞こえた。

 母と、伯母の、哀しそうで、引き裂かれそうな、嗚咽の声だ。

「愛理ちゃん」

 慶介が愛理の肩にふれ、愛理は彼にしがみついた。

「怖いよ」

 愛理は言った。

「何かが、消えていきそうで」

 怖い。

 もう一度呟くと、慶介は少し涙を拭いて、ぐっと、そんな彼女を強く抱きしめた。

 何かが、消えていきそう。

 何なのだろう。

 祖母との、絆? それとも、思い出?

 そんなのじゃない。もっと、大切なもの。

 普段滅多に聞かない母と伯母の嗚咽の声、祖父の倒れそうなほど落ち込んでいる顔、まるまった背中、自分の熱い涙。

 まだ一度も、ごめんなんて伝えられなかったのに。

 まだ、仲直り、していないのに。

 おばあちゃんは、死んでしまうのだろうか。

 このまま?

 いやだ。

 まだ、何も伝えていない。

 準備なんてする時間はなく、人生はいつも、ぶっつけ本番だった。


第十六話

十一月の一日。

 出張に行った社長を送ってきた蓬が言った。

「おばあちゃん、大変だね」

「まあね」

 でも、と、愛理は呟いた。

「お父さんはまったく協力姿勢がないわ。たまたま、出張が重なってしまったしね。この一番大変な時に」

「お母さんは、どう? やはり大変そう?」

「ええ。前は、遅くても十時には寝る人だったんだけど…。今は毎晩毎晩、一時二時まで起きてるの」

 うーん、と、蓬は唸った。

「落ち着かないのかな」

「うん。伯母も、祖父も。皆いつもと違っちゃって」

「そうなんだ」

「私も、なんとか母の負担軽くしてあげたくて…色々やるんだけど…おばあちゃんの状態が一向によくならないから…少し落ち込むわ」

「でも、誰だっけ。慶介くんだっけ?」

「うん、けいちゃん」

「彼と協力し合ってるんだろう。それはすごくいいことだと思うよ」

「そうね…」

 蓬は微笑んだ。

「今愛理ちゃんがやってる事は、とても尊い事だと思う」

「尊い?」

「そう。尊い事」

 尊い、事。

 二度と、出来ない事という意味だったのだろうか。

 愛理はその日会社から帰り夕方までテレアポのバイトをして、迎えに来た慶介に連れられて祖母の病室に行った。

 若い、白いパンツの白衣を着た人がいた。

「どうも」

 彼は祖母の手足を何度も、何度も折り曲げていた。

「リハビリですよ」

「リハビリ?」

「はい。竹内さん! お孫さんが来てくれましたよ」

 リハビリの先生が言うと、祖母の眉間がまた、しわだらけになった。

 慶介が言った。

「聞こえてるのかな…」

「ええ、聞こえてます」

 先生ははっきりと頷いた。

「え」

「呼びかけると、少し目じりがあがったり、今のように眉間にしわがよったり。聞こえていますよ」

 先生がリハビリをし終わって、愛理は早速祖母の左手を握った。

「おばあちゃん、聞こえてる?」

「…」

「おばあちゃん」

 祖母は安らかに眠っている。

「ばあちゃん! 起きろよ」

 慶介が軽く肩を叩いた。

 その時、声がした。

「なあに?」

 え。

 驚いて、思わず慶介と愛理は顔を見合わせた。

「ば、ばあちゃん?」

「はあい」

 しかし目の前の祖母の口は動いていない。

「なあに」

 愛理は顔を上げ、辺りを見渡した。

「どうしたの」

 声は、隣のベットから聞こえた。

 カーテンをそっと開けると、そこには小さなおばあちゃんがいた。

「あら、たらちゃん」

 と、おばあちゃんは言った。

「た、たらちゃん?」

「たらちゃん」

 そのベットに寝ているおばあちゃんは笑った。

「こっちこいで」

 手招きをしている。

 慶介も何事だろうと思って、そんな様子を見ていた。

 愛理はしぶしぶ近づいて、耳元で言った。

「おばあちゃん、私たらちゃんじゃなくて、愛理です」

「たらちゃん」

 ふふ、と、思わず慶介が笑った。

「サザエさんじゃないんだから…」

 たらちゃん。

 まるで、昔の祖母のように、おばあちゃんは愛理を呼んだ。

 愛理の手を握り、手の甲を優しくなんども、震える手で撫でている。

 愛理はネームプレートを確認した。

 竜馬ハル。

「竜馬さんか…」

「なあに」

 おばあちゃんは相当耳がいいらしく、小さな声で呟いても返事をした。

「ハルさん」

 と、慶介が言った。

「なあに」

「たらちゃんって誰?」

 たまちゃんはねえと、おばあちゃんは喋りだした。

「違うよ、たらちゃんの話」

「たまちゃんはねえ、可愛い子だよ。五匹いるんだよう」

 おばあちゃんはさらに喋り始めた。

「たまちゃんは三歳の猫。たらちゃんは五歳の猫。まりちゃんは十歳の大きい猫…」

 つまり愛理は猫と勘違いされているわけである。

 愛理は苦笑した。

 そうか、認知症のおばあちゃんか。

「ちゃんとえさ、あげてくれた?」

 おばあちゃんは慶介に尋ねた。

「え…いや、俺は分からないな」

「ちゃんとあげてくれなくちゃ、死んじゃうよう。あそこに置いておいてくれないと…」

「あそこってどこ?」

「家。一階のねえ、ほら、あれあるだろう。そこにいるんだよ」

 どうもよく、分からない。

 その時、カーテンが開いた。

 愛理の母である。

「二人とも、何してるの?」

「あ、いや…ちょっとおばあちゃんとお話」

「そう?」

 おばあちゃんは母を見て、起き上がろうと愛理の手を掴んだ。

 慶介が背中を押す。

「ああ、えりちゃん…」

 母は驚いて、愛理を見た。

「おばあちゃん、あの人は私のお母さんだよ」

「お母さん? おばあちゃん?」

「違うってば。私の、お母さんなの」

「たらちゃんのお母さん?」

 慶介が笑った。

「そうそう。たらちゃんのお母さん」

「本当! おいで、お母さん」

 母は手招きをされて、しょうがないなと言った風に笑った。

 見舞いが終わり、慶介は愛理と母を乗せて祖父の家に向かった。

 車内で母が言った。

「隣の人、おばあちゃんが話せたら、いいお友達になれるのにね」

「そうね」

 愛理も頷いた。

「でも、少し参ったね」

 慶介が言った意味は、その後祖母に何度呼びかけても、隣のハルさんが返事をしてしまうからだった。

 返事が、返ってこないよりはいいけれど。

 ハルさんののんびりとした声が、まだ耳に残っている。

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