2025年1月 鑑賞映画ひとことレビュー
1月の鑑賞本数は32本。「トワイライト・ウォリアーズ」このまま盛り上がってほしいです。
■「陪審員2番」
クリント・イーストウッド最新作にして多分引退作になるであろう映画。これが劇場公開されず配信スルーなのが昨今の洋画の状況を反映しているようでものすごく悲しくなったりもしますが、ある意味ワーナーなんて大手スタジオだからこその弊害なのでしょう。いつの日か劇場で観られることを期待しつつ、とりあえず配信で鑑賞したわけですが。
いやー御大、流石の侘び寂び、日本庭園のような美しさと完全なるバランス、そして一部の隙もない映画でした。
お話としては、陪審員に選ばれた訳ありの家庭人が、もしかしたら自分が真犯人じゃないかという事件を担当してしまった事から起こる様々なドラマを描いたサスペンス・ミステリーなのですが、陪審員制度を描いた過去の名作に準じて他の陪審員のキャラを描き分けつつ、事件の真実とそれからの展開を気を衒う事なく、ただただ正解のみでラストまで進んでしまう御大の見る目は相変わらず完璧。実際、物語としては結構強引で、主人公の行動もかなり危なっかしいのですが、御大にかかるとそのシナリオの不備さえも物語を進める要素の見えてくるからあら不思議。ラストのなんともいえない後味といい、御大ここにありを示す流石の傑作でありました。
とはいえ齢90。流石に往年のオーラというか‘滲み出る情念みたいなものが感じられず、ただ淡々という印象があるのも事実。でもそれは映画館じゃ無いからかもの印象なので、本当にいつでもいいので映画館で観たいです。
【80】
□「ビーキーパー」
ステイサム兄貴の働く殺し屋シリーズ第1弾(多分)。今回は養蜂家の兄貴がお世話になったオバ様のために大暴れ、果ては国家にまで喧嘩を売る様が描かれます。
今回の兄貴はかなりハードモード。口数少ない、過去に傷もつハードボイルド系な兄貴。そんな兄貴が世話になっている近所のオバ様が特殊詐欺に引っかかり全財産を失った末、自殺するという悲劇。そこから始まる兄貴の復讐劇は壮絶というかやりすぎMAX。ピタゴラスイッチ的に暴れるたびにどんどん敵が大きくなっていき、果ては国に喧嘩を売るまでにスケールがアップしちゃうおバカかつツボを心得た小粋なやりすぎ感が何とも言えない爽快感(と苦笑い)を生み出してくれます。
兄貴が”ビーキーパー”が世界最強の秘密組織出身(だから養蜂家なのか、それともこの組織の隠れ蓑がそもそも養蜂家なのかさっぱりわかりませんが)なんていう、ありがちだけどなんだかよくわからない設定を含め、全体に漂う妙に膨大そうな行間の裏設定感、兄貴の能力がチート過ぎてスリルとサスペンスが全然無いなど、どこか抜けてるというかありきたりじゃない独特の感性が全体から醸し出されてるこの映画。なんだろうと思ったらシナリオが、かの”ガンカタ”発明者にして”ウルトラヴァイオレット”でアクション映画を別の次元に放り込んでしまった(そして誰もついてこなかった)カート・ウィマー‼なるほど、この絶妙に普通じゃない感は「ソルト」の時に感じたものと同じで、周りのキャラとアクションを誇張しまくる事で主人公を引き立てるその手法が今回もなかなか気持ち良い感じになっておりました。
まあ兄貴のいつもの映画とはちょっと違う独特な雰囲気を持つこの映画、なかなかに愛すべきバカ映画でした。別次元から帰ってこれない監督としてのカートさんの復活を心から祈っております。
【70】
■「プー あくまのくまさん」
とりあえずプーさん可愛くしないと。
【50】
可哀想な邦題つけられてますが、真面目で重厚な歴史物。
【55】
遥か昔にビデオ鑑賞したのみだったので本当に久方ぶりのリマスター版。イロモノだけどしっかりした内容でさすがの貫禄。据え膳食っちゃう三船の愛嬌とチャーミングなブロンソン、冷酷無比が板につきまくるドロンの三大モンスターの魅力爆発だけに全振りした物語と演出をなんだかんだで職人達が円熟の技でまとめ上げた痛快延滞エンタテインメントのお手本のような良作。
【75】
■「宇宙の彼方より」
ラブクラフトの雰囲気がちゃんと出てたのが素晴らしいです。
【65】
つまらなくは無いのですが、お手軽なCGといい加減な作りで台無し感が。
【55】
□「室町無頼」
大泉洋主演、室町時代を舞台にした痛快時代劇。という事で、「十一人の賊軍」に続き、大好物な題材であるのですが、「賊軍」とは違い、かなりエンタメ方向に振った分だけわかりやすくて痛快、そして全体に軽くて浅いけれど、これはこれでOKなんでは無いかと。
室町時代というあまり知られていない(自分が知らないだけかもですが)時代を徹底的に調べ上げ、取捨択一。それに自身のやりたい事やテーマを詰め込んだシナリオは、シンプルかつわかりやすい現代批判を含みつつ、努力・友情・勝利のジャンプイズムと、往年のマカロにウェスタンや黒沢時代劇へシンプルな(安直な)リスペクトに満ちた、まさに監督を形作って来たものを全部出しました、やりたい事や好きな事を全部詰め込みました的な、愛すべきそしてある意味幼稚な所謂現代風エンタメ娯楽時代劇。それはそれで微笑ましい感じではあるのですが、それ以上でもそれ以下でも無いのがこの映画の限界。意外にもお師匠役が似合ってた大泉洋(自信ありげな髭面のにやけ顔がこんなに似合うとは思ってなかったです)や、相変わらずのイケボがたまらない堤真一はもちろん(とはいえあのカツラと衣装は2.5次元ぽくてどうにでもでしたが)、実質主役の長尾謙杜はいかにも現代っ子なところはしょうがないにしてもアクション含め頑張っていたので及第点。それも含め、いろんな意味で現代に時代劇を作ることの難しさと可能性を感じさせてくれた映画でした。
【70】
■「インテグリティ 煙幕」
ラウ・チンワンさんの濃厚過ぎるお顔のせいか、ストーリーの割に熱すぎる映画になってしまってるのがなんとも微笑ましい。
【65】
□「劇映画 孤独のグルメ」
まあこれに関してはこの10年五郎さんと付き合いがあるかどうかでだいぶ変わって来るかと思うのですが、五郎さんの1年にわたる孤独のグルメに同席していた身としてはここまで来たかとなんだか嬉しいような気恥ずかしいような。
そんなドラマの映画化、しかも監督・脚本・主演五郎さんということで、さすがにわかってらっしゃる感満載のファンにはたまらない、どこをとっても孤独のグルメなところと、映画人として長いキャリアを誇るシネフィル松重さんの矜持が現れたところが混在する、一粒で2度美味しい、言い換えればどっちつかずのなんとも評価のしづらい出来となっております。ドラマ版のスケールアップで進むパート(ほぼ3分の2)は安定の孤独のグルメで、流れに任されとんでもない状況を彷徨う五郎さんの呆れるほど生命力あふれる食いっぷりと、異国の地でのハートフルなドラマはまさにテレビそのまんま。そこからオダジョーが登場した瞬間、一気に映画モードへ。先人へのリスペクトをふんだんに混ぜながら、食をテーマとした人間ドラマとして一気に厚みと重さが出てくる後半は松重さんの映画に対する愛と尊敬に溢れ、なかなかに感動させてくれます。人気ドラマへの長年のファンへ敬意を評しつつ、やりたい事もきっちりやってるこの映画、松重さん策士です。
【70】
■「空気殺人 TOXIC」
社会派サスペンスとしてはよく出来ている佳作。実話ベースでここまで脚色できるのが韓国映画の強み。
【70】
□「ストップモーション」
ストップモーションアニメを生業としている母娘。強権的な母の病気をきっかけに独自で作品を作ろうとした娘が創作と才能のギャップから徐々に狂気に落ち込んでいく様を描いたなんともいえない味わいをもったホラー映画。
やりたい事とやってる事はなかなかに野心的で、本物の血と肉で作ったフィギュアを使ったストップモーションアニメなんて好事家にはたまらないアイテムなんかがてんこ盛りで、ディティールそれぞれは非常に楽しいのだけれど、いかんせん演出が上手くない。ストップモーションアニメという狂気の芸術を志している者の狂気が今一つ伝わってこないので、全体に流れが悪いというか、それぞれの魅惑のディティールも関係性が悪く空回り。やりたいことに監督の力がついてこれていない感が半端ない、簡単に言ってしまえばごく退屈な映画になってしまいました。まあ簡単に言ってしまえば、ストップモーションアニメと物語の関係性が今ひとつわからない、要はストップモーションアニメの題材としての必要性が今ひとつ見えなかったのは致命的かと。それも含め、色々と勿体無い映画でした。
【65】
ゾンビ映画の新機軸という触れ込みで結構期待していたのですが、如何せんよくあるお話の粋を超えられず。愛するものが生き返る事が引きおこす様々な現象を人間ドラマとして感情をメインに据えて描いているのだけれど、全体に新鮮味が無いというか、どこかで観たようなもので終わってしまっている感を禁じ得ないのは、演出の実直さと真摯な姿勢と言えば聞こえはいいけれど、せっかくの北欧ムードも眠気を誘う倦怠感になってしまっているのはやっぱり力不足かと。かろうじて老齢の同性愛女性たちの展開は多少涙というか無常観を誘ったのだけれど、全体にもう少し振り切った、狂気にまで踏み込めれば怪作となったであろうその境目を超えられなかったのが残念でした。
【65】
■「ロンドン塔の呪縛」
雰囲気とか妙にハードなのはいいんだけれど、どうにも安っぽすぎて。
【50】
□「機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning」
カラー×サンライズなんてまさかのガンダム新作が製作されることになろうとは。おっさんアニメファンにはたまらない夢のタッグが実現したこの映画、カラー全開な予告等で一抹の不安を抱きつつ、やっぱりガンダムマニアとしては観ざるを得ないという事で行って参りました…
ここからネタバレ
・
・
・
・
・
冒頭から苦笑いの嵐。ガンダムを観に行ったらガンダムが始まるという(笑)、意味不明かつ面白過ぎるオープニング(いっその事ライブラリーで声使って欲しかった…)がら、なんだが腰高足細なザクが現れたかと思いきや、操縦してるのがかのスレンダーとジーンそのまんまで、まさかの赤い腰高ザクまでかの赤い人(オールドファンにはやっぱり声に違和感が…)を乗せて登場。原典1話丸パクリかと思いきや、どうみてもカッコよくない複眼ガンダム登場からのマルチバース展開に終始に大笑い。そこからの好き勝手し放題のジオン勝利展開は、「ギレンの野望」をプレイしたものなら誰もが妄想したジークジオン世界が現実のものとなるというファン激熱の物語。まあ主役の赤い人がなんだか濃すぎて胃もたれしそうではありましたが(笑)。この前半だけでもうお腹一杯。後半の本筋は正直どうでも良くなっている自分がおりましたが、前半と後半のギャップが過去から現在までのアニメの歴史がそのまま見えたようでなんだか感心してしまいました(本筋とは一切関係ありませんが、まるで2001年宇宙の旅のワンシーンのようでした笑)。後半についてはこれからどうなっていくのか(ギレンやキシリアは登場するのか⁉)まで期待を持たせる内容でしたし、TVシリーズはきちんと鑑賞しようと思いましたので、それだけで成功かと。とにもかくにもバンダイと”ガンダム”という圧倒的な軛から解き放たれる、かつその恩恵を最大限に利用するには最高の方法で始動した本作、逆シャアマニアの庵野氏の同人誌(とはいえUCとは思考からして根本から違うのが面白い)がどのように昇華されていくのか、非常に興味があります。
【80】
史上最大という割にはちょっとスケールが…
【60】
■「アウシュビッツ・リベンジ」
本筋はなかなかいい感じなんだけれど、ちょっとエンタメにより過ぎたかと。
【55】
■「バック・イン・アクション(NETFLIXオリジナル映画)」
祝・キャメロン・ディアス復帰第1作!はさすがに自分を知り尽くしたスターのみが作れる至高のアクションコメディでした。
アクション映画としてはごく普通の出来ではありながら、とにかくキャメロン嬢が可愛い!カッコいい!美しい!もうそれだけで充分。脇を固める盟友のジェイミー・フォックスが好き好んで引き立て役に徹しているのがまた嫌味が無くて良。アットホームな雰囲気に包まれた、なんとも幸せなアクション映画でした。
【70】
■「イップ・マン 九龍」
かのイップ・マン+九龍城砦なんて面白く無いはずが無いと思ったのですが、勿体無さすぎ…
【50】
■「イップ・マン 立志」
イップ・マン青春時代。こっちもなんだかテキトーな作りで…
【55】
トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演!
1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた狂乱の人間ドラマ。
イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた…(映画.comより)
香港映画ミーツスコセッシなノリで全編突っ走る本作、とにかくトニー・レオンの成り上がり悪党っぷりが半端なく素晴らしい。うらぶれた貧乏人から違法行為で一気にバブル成金にのし上がる人物を、時には愛嬌たっぷりに、時には憎らしいくらいに嫌味たっぷりに、時には冷酷無慈悲な悪党と、キャラをしっかり理解し演じ分ける様はさすがの名優。金に群がる亡者どもを操っていく様はその個性と相まって説得力抜群。とにかくそんなトニー・レオンの名人芸を観るだけで一見の価値あり。敵対するアンディ・ラウはかなり抑えめで、相反する立場にありながら15年間の時を経て、チンを理解し自らを重ねていくキャラを年齢に応じた演じ分けで体現。その愛想半ばする関係性をもう少し丁寧かつ上手く描写出来ていれば大傑作になったかもしれないのですが、どうにも80年代香港バブルの再現に力を入れ過ぎたせいかちょっとおざなりになってしまっているのがちょっと勿体ないかと。その分バブルの再現度が素晴らしく、金が絡むと人間こうもみっともなくなるんだなあと妙に感心してしまいました。
とにもかくにもトニー・レオンありきの映画ではあるのですが、金融詐欺を含めバブルに絡んだ全ての人間に対する強烈な怒りと、人間の愚かさを訴えた監督の意思が明確に伝わる力作でした。
【75】
■「ザ・ローブ THE HEROES HIGH VOLTAGE」
パチモンX-MENの中ではまだマシな方かと。ブルース・ウィリスが切ないというか悲しいというか…
【55】
□「ヌルボムガーデン」
韓国に実在する心霊スポットであるヌルボムガーデンを題材にしたホラー。なんだけれど、実在するからと言ってそのほんとの謎が解き明かされるわけでもなく、ただフィクションの舞台にしましたってだけなのはどうなんだろう。謎が謎呼ぶお話はてんこ盛りすぎて破綻しまくりだし、そのてんこ盛りも安い油使った天ぷらみたいなチープさで胸やけするだけ。こういう題材を扱うならモキュメンタリーにした方がよっぽど潔いと思うし、こういうお話にするには実在スポットを使わずに全部フィクションで勝負しなさいよと思ってしまいました。韓国ホラーは出来不出来の差があんまり無いかと思っていたのですが、最近の「破墓」とかと比較するとどうにも粗さと心意気の無さが目立つ切ない出来でした。
【55】
□「おんどりの鳴く前に」
ルーマニアの辺境の村を舞台に、狭いコミュニティ内で起きた殺人事件を通して人間の醜悪さを生々しく描いたサスペンス映画。
実際、物語というか起きてる事状についてはそれほど珍しいものでは無く、往年のアメリカンニューシネマ的な雰囲気のお話なのだけれど、これがルーマニア、それも辺境となると話が変わってきまして。とにかくその辺境の村がすごい。表だっては美しい自然と平和な雰囲気なのに、裏側では有力者が町全体を仕切り、どこか鬱屈し、寂れ、あきらめが支配しているような死んでいく街。そんな中でひっそりと警官をしている主人公がある殺人事件を機にそれまでの人生を賭けた戦いに挑んでいくのですが、この主人公がまた負のオーラ全開で、有力者に気に入られ、夢も希望もない状況に諦めまくっている様に観ているこっちはイライラムカムカ。希望とやる気に溢れた新人警官を叱責する場面なんかはその怒りが最高潮になたりするのですが、そこから起こる様々な出来事から徐々に変化していく主人公がどんどんカッコよく見えていく不思議。淡々とオーソドックスながら状況を重ねていく事で変化・行動していく様子をしっかりと描いているからこそのマジックなわけで、そういう意味でも良く出来た映画でした。特にラストの主人公のカッコよさは、これぞヒーローという神々しさと哀しみに溢れていて、このシーンのためだけに全てがあったといっても過言ではない名シーンでした。
ルーマニアマジックに騙されている感もありますが、そこを抜きにしても良く出来たハヤカワHM系映画の佳作でした。
【75】
■「映画 真・三國無双」
まるでゴミクズのように人がバンバン吹っ飛びまくり、重力という概念が無い世界で繰り広げられるファイトがやたら気持ちいい、バカ香港映画。ゲームの映画化としては最適解かと。ルイス・クーさん、流石のお色気。
【65】
■「ボーダーランズ」
イーライ・ロス監督、ケイト・ブランシェット主演の人気ゲームの映画化。なのに大コケ、配信スルーという久方ぶりの大失敗作という事で興味を持って観ましたが、決して悪い映画ではありません。が、取り立てて良くもないという、ある意味売れない映画の見本のような映画でした。
まず、お話がチープ。そしてキャラが全員ありきたりで個性無し(唯一ジャック・ブラックのウザさは個性的)。映像的にも新鮮味はなく、どこかで観たようなセットと美術の中、ある程度お金をかけたアクションとCGがこれまた普通に展開される。よくぞここまで個性の無いものを作り上げたもんだと違う意味で感心してしまいました。ホラーでは無類の強さを発揮するロスもやっぱりこの手の映画のセンスはゼロ。適材適所の重要さを改めて思い知りました。
【65】
1944年の話なのに出演者が全員現代人にしか見えないのはねえ。
【50】
◾️「グアイウ 地下鉄の怪物」
珍しいシンガポール産のモンスター映画。決して映画産業が盛んじゃ無い場所でここまでのものが出来てしまうのが現代的だなあと変に感心。そういう意味以外ではサクサク進んでサクサク終わる、B級映画としては普通の映画。
【55】
◾️「多十郎殉愛記」
色々やりたい事やら言いたいことがあり過ぎるのかまとまりが悪い印象ですが、殺陣はお見事。主演二人の色気が素晴らしいです。
【60】
今更言うまでもない超有名作なので(もちろん複数回鑑賞済み)、4Kで観た感想。とにかく綺麗。あと暗くてわかりにくかったところが調整が入ってわかりやすくなった分グロ度が1.5倍増し。鮮明になった分、撮影の美しさと映像のコンセプトが改めて感じられるようになったので、ある意味わかりやすくなりました。
□「邪悪なるもの」
”悪魔憑き”の感染が拡大した世界で家族を救うべく奔走する兄弟を描いた期待大だったホラー映画。
”悪魔憑き”が病気のように感染し、誰がいつ悪魔憑きになるかわからない世界、そしてそれを防ぐためには迷信に近い7つのルールを守らなければいけないという設定が秀逸で、もっともっと面白くなりそうなものなのに、どうにもその扱いが下手というか、その設定をいまいちいかせていないシナリオの不出来さが致命的。また主人公の兄弟のうち、兄の性格があまりに悪すぎて(DV野郎だわ務所帰りだわ自分勝手だわ偏屈だわ融通はきかないわ頭悪いわ)で、ヒステリックに叫んでばかりなものだから観ているのが苦痛なくらい嫌悪感が強烈。もっと普通にオーソドックスに設定をいかしたパニックものにすれば普通に面白いものをなんだかこねくり回して失敗してしまった非常に勿体ない映画でした。同じ設定で黒沢清あたりに撮らせてみたら大傑作が生まれそうなのに、監督の妙なエゴ(としか思えない)で下手くそな人間ドラマを入れてしまった事がほんとに悔やまれる、昨今稀にみる勿体ない映画。
【60】
◾️「第27囚人戦車隊」
古き良きB級戦争アクションとしては満足。それで充分。
【55】
ここでお得なポッドキャストをご紹介!台東区の銭湯「有馬湯」をキーステーションにお送りする映画やその他社会のもろもろについて私の友人であるアラフィフ男どもが熱く激しく語りまくるポッドキャスト「セントウタイセイ.com」。かなりマニアックなものから有名どこの邦画を独特すぎる視点で時に厳しく、時に毒々しく、だけど基本は面白おかしく語りつくしておりますので、是非聞いてやってくださいませ。
よろしくお願いします‼