ヤマグチトオルの映画漂流記

ヤマグチトオルの映画漂流記

とりあえず観た映画の感想(一応頑張って評論にしようとはしています)を書いてます。目標1週間に1本で。基本新作のみで頑張ってみようかと。

2020年5月鑑賞映画ひとことレビュー

 

5月の初見本数は27本。といってもやっぱり映画館鑑賞は0。映画館が無い生活がいかに辛いものか初めて味わいました。やっぱり映画は暗闇の共有が大事なんだと改めて認識した次第です…

 

では先月に引き続き観た映画全てにひとことを。結構な長丁場ですのでお覚悟を…笑

 

 

「ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官」

この手の香港映画の無国籍感やなんでもアリ感は好物だけど、ここまでストーリーがはちゃめちゃだとやっぱりそれ以前かなと。まあ超絶肉弾ガンアクションの職人芸を堪能できるだけでいい気もしますが。

【60】

 

「にがくてあまい」

林遣人と美味しそうな野菜を鑑賞する映画。それ以上でもそれ以下でも無い。けど、それ以上を求める必要があるのでしょうか。

【65】

 

「映画 体脂肪計タニタの社員食堂」

こういう映画を企画する意図っていうか、これにお金を出そうっていう人たちがいることが(タニタ以外)不思議。一体誰のための映画なのかさっぱりわかりませんでした。まあおデブちゃんたちは頑張ってましたが、そういうポジティブシンキングがめちゃめちゃ不快でした。

【60】

 

「バニシング(2018)」

期待を裏切らない漢ジェラルド・バトラー兄貴の隠れた一面が観れるサスペンスミステリー。実話ベースのモキュメンタリーだけどもうちょっとはっちゃけても良かったかと。というかバトラー兄貴、やりたい事はわかるけれど、やっぱり暴れて欲しかった…21世紀の「黄金」になり損ねた勿体ないお話。

【65】

 

「レオン(2018)」

男女入れ替わりモノとしては特段良くも無く悪くもないお手軽映画。家事の片手間には最適かと。ただ主役の知英さん、なかなかのお色気と80年代っぽさがいい感じです。あとやっぱり竹中直人はこういう感じがステキです。

【60】

 

「最”狂”絶叫計画」

”パロディは”愛”がなければディスり芸”

【50】

 

「リトル・モンスターズ」

お手軽ゾンビ映画としては「ゾンビ・スクール」と肩を並べる(それがいいかどうかは置いておいて笑)愛すべきおバカ映画。子供達のトラウマが心配になったりしますが、子供たちに大人気の子供番組のスターがクソ野郎だったり、子供嫌いのクズな主人公がピンチの中でどんどん成長していtたり、王道をきっちり踏まえているのも好印象。ルピタ・ニョンゴ十八番の顔芸も健在でちゃんと楽しめる映画となってます。

【70】

 

「エンテベ空港の7日間」

やっぱり「特攻サンダーボール作戦」の印象が強過ぎるのが残念ではありますが、かなりの力作。崇高な思想を持って参戦したのに、政府要人達のエゴに苛まれ自滅していく実行犯たちの悲哀をスター俳優たちが熱演。全体に地味な印象ではあるけれど、気を衒わず、じっくりと事件のイベントを丹念に映像化したその姿勢は好感度大。ドラマティックに描いていない分逆に胸に迫る真摯な映画です。

【75】

 

「エンカウンター 地球外侵略者」

まあ取り立てていう事もない映画。アプダクション絡みのモキュメンタリーっていう設定が目新しいけれど、だからといってそれだけっていうのはあまりに考え無さ過ぎかと。しかしCGの進化のスピードがすご過ぎてそれなりに見れてしまうのがすごい…

【55】

 

「Xーコンタクト」

ジャケットがもろ物体Xなのに出てくるモンスターが全然魅力的じゃあないのが致命傷な切ない映画。やっぱりモンスター映画はデザインセンスが全てだと痛感できる1本。(「ザ・デプス」参照)

【55】

 

「決算!忠臣蔵」

ライトなテイストの昨今流行の現代風時代劇と思いきや、いやいやどうして結構シリアスな拾い物時代劇。赤穂浪士の討ち入りを”お金”という側面から語るというのは最近のニューウェイブ系ではありきたりは方向性だけど、そこに江戸期の社会情勢やら大衆のエゴを絡めつつ、それに翻弄されつつも武士としての本分を全うしようとする主人公たちの生き様が現代洲社会の問題定義にもつながっているのは(浅いとはいえ)なかなかの好印象。世間の空気と減っていく予算の板挟みになる大石内蔵助をライトなコメディタッチで描いてはいるものの、時たま見せる武士としての矜恃がスパイスとなっていてなかなかに策士な印象を受けます。よしもと芸人総出演の学芸会的なノリはやっぱり引くし、内蔵助のキャラ設定や岡村隆史の素人芝居は鼻につくけれど、それでもこういう企画物を一定のレベルで見せる映画作りは職人たちの腕の見せ所的な感じでいいもんだなと感じます。

【70】

 

「チャーリズ・エンジェル(2020)」

昨今のジェンダーフリー時代に合わせた新生チャーリーズエンジェル。これ本国では大コケしたらしいので過度な期待はなかったのですが、なかなかどうしてスカッと爽やかなエンタメ映画でした。まあ主役3人に華が無い(失礼)とか、アクションがショボいとか(見せ方が下手)、変にリアルな社会問題を突っ込んでる(浅くて意味がない)とか色々言いたい事はあるけれど、それでも「世のバカな男達に制裁を!」てな脳天気な主張が全編に溢れてて、そのストレートさ(幼稚さともいうけれど笑)が妙に心地良い。ともすれば痛々しくなるそのまっすぐさを巧妙にユーモアでブレンドしたのは監督のセンスかと。ラストの展開も驚き&なるほどの楽しさだし、愛すべきダメ映画っていう括りで楽しめるエンタメ映画でした。

【70】

 

「映画 としまえん」

慣れ親しんだ「としまえん」もうすぐ閉園なんですね…切ないです。一時期近くに住んでいて、遠くから遊園地のアトラクションを見て非現実観の美しさに思いを馳せたりしたのですが…正直この映画よりその風景の方が遥かに映画的でした。

【40】

 

「ブルー・ダイヤモンド」

復活(っていっても別に落ち目なわけじゃあなかったと思うですが)したキアヌ・リーブス主演の今ひとつ制作意図がよくわからないサスペンスアクション。ダイヤを巡る悪党どもの争いを、取り立てて特徴のないありきたりな演出で描いたものだから映画としての出来はイマ二つ。キアヌも別にキアヌじゃあ無くてもいいじゃんっていうかどうにもや遣り手のブローカーに見えないのは完全にミスキャスト。っていうかこの人が現実社会の普通の人が似合わないっていうのは自明の事だと思うのですが。まあそんなこんなで別に観ても観なくてもいいある意味暇つぶしには最適の1本。

【60】

 

「劇場版 幼女戦記」

元になったTVアニメを観たことがなかったし、昨今のこういう(転生ものっていうんですかね)アニメ世界に触れる事が少なかったので、今ひとつ世界観に慣れるのに時間がかかったけれど、これはこれでなるほど売れるのがわかるなという完成度のアニメでした。これを観て真っ先に思い出したのが皇国の守護者でしたが、それに比べると全体に緩いというか戦記マニアの咀嚼の仕方が今ひとつ上手くないようには思えましたし(いかにもな世界観にもう一工夫欲しかったかなと)、魔法の扱いが戦力以外の広がりが無い分工夫が足りないようにも感じたけれど、とにかくソシオパスのフリをしながらやたら人間的な主人公のキャラがなかなかに強烈で、それを楽しむだけでも一見の価値ありかとは思います。とはいえ無垢な少女の扱いがこの手の映画の定石から踏み出せなかったのは勿体なかったかなと。

【70】

 

「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢」

フランスにあるシュヴァルの理想宮は人生で行ってみたい場所ベスト5に入る程に興味がある場所なので、それを作った男の伝記と言われればやっぱり観てみたくなるもので。ひとりで33年間ただひたすらに宮殿を作り上げた男。まあそんな変人の映画となれば変な映画になるかと思いきや、至極真面目で、過酷な人生を生き抜いた1人の男の夢の成就を描いた感動ものの1本でした。寡黙で不器用な郵便配達員がなぜ33年間もかけて理想宮を作ったのか。その理由がこの映画では明かされるのですが、この映画はそれを家族への思いや未だみたことのない外の世界への憧れと捉えて描いています。いやもちろんそれが正しい答えだとは思うし、きっと常識的に考えればそれ以外の答えはないのだろうけれど、だけどただそれだけでこんな狂気の建築が出来上がるものなのだろうか、という疑問には答えがありませんでした。自分が知りたかったのはまさにその狂気の生まれた場所なので、そういう意味ではツッコミ不足な感は否めなかったです。まあそれを描くには彼と同じような狂気を持った監督(例えばキューブリックあたりには近いものを感じたりしますが)でなければ不可能かもとは思いますが、兎にも角にもただの”いい話”にしてしまうのはちょっと違和感がありました。

【70】

 

「地獄少女」

なんというか中二病たちを一刀両断する玉城ティナをはじめとする地獄の使者たちの現実を突きつける様が痛快なだけのお子ちゃま映画。だけどそれでいい、それがいい。という中二病撲滅思考が気持ちいい映画です。

【60】

 

「サイバー・ゴースト・セキュリティ」

かの隠れた痛快作「ゾンビマックス!怒りのデスゾンビ」の監督の新作。ゾンビマックスの弾けっぷりを期待していたのですが、ちょっと予算が増えてしまったせいか、ちょっとパワーダウンな印象が切ない映画でありました。設定自体がかなりぶっ飛んでるのにどうにも大人しめなのはやっぱり遠慮というか力不足というか。やりたいことをやりたいようにできない監督の裏側の苦悩が目に見えるよう。その苦労話が笑い話になるようなブレイクをこの監督には期待したいです。

【65】

 

「テッド・バンディ(2019)」

アメリカで最も有名な殺人鬼を描いた実録物。っていうと過激なスプラッタやら異様なリアルさに溢れたカルトっぽくなると思いきやまさかの恋愛ものでした。まあ今更テッド・バンディを描くのにその行動を逐一正確に再現したところでしょうがないっていうところもあるのだろうけれど、唯一愛された女性の目線を通して描くという手法を用いたのがこの映画のミソ。なので猟奇的なものを求めて観たら肩透かしもいいところ。じゃあつまらないかといえばそんな事はなく、とにかくバンディを演じたザック・エフロンのなりきりっぷりを筆頭に役者陣の頑張りが素晴らしく、適材適所なキャスティングとともに監督の研究家っぷりが物語のリアルさを補完、恋愛モノとしても猟奇殺人者としてもハイレベルな映画となりました。まあ個人的にはバンディのクソ野郎っぷりがかなりツボでした。

【65】

 

「レイク・モンスター 超巨大UMA出現!」

超巨大UMAよりもスコット・アトキンズよりも何よりもドルフ・ラングレンが強いという真っ当に正しい映画。

【50】

 

「ミッシングID」

「トワイライト」シリーズで人気者になったテイラー・ロートナーのアイドル映画。なので全体的に甘々なサスペンスなのですがそれはそれでテイラー君がカッコよく見えればOK。導入部や展開自体は悪くないし、ストーリー的には良く出来たものなので、出来ればアイドルじゃあない地味目な役者陣で観てみたかった映画です。

【65】

 

「ドント・ゴー・ダウン」

タイムループに巻き込まれた特殊部隊の戦いを描いたSFアクション。というとトムクルの「オール・ユー・ニード・イズ・キル」ていう面白映画がありますが、アイデア的にはそれ以上の面白さかと。だけど全く面白くないのは一重に演出力の差。とにかく全体的に安っぽすぎてお金を取るレベルじゃあないかと。同じストーリーでそれなりの予算とそれなりの監督・役者だったら結構みられる映画になったんじゃあないかと思われ勿体ない映画でした。

【50】

 

「15ミニッツ・ウォー」

1976年、ジブチで発生したバスジャック事件を映画化した骨太のアクションサスペンス。フランスの対テロ組織の創設前夜の伝説の人質救出作戦を、人質である21人の子供たちと1人の女教師(アメリカ人。ここがミソ)、5人のスナイパーそれぞれの人間模様を絡めて描いた、非常に興味深い実話物でもありました。植民地におけるバスジャックテロという、圧倒的な緊迫感の中、政治的しがらみや物理的な死への恐怖と戦いながら、それぞれが自身の立場やプライドをかけて全力を尽くそうとするそのプロフェッショナルな生き様を、気を衒わずしかしドラマティックに描いたその演出手腕はリアルに徹した手堅い中にもサスペンスとしてのエンタメ部分をしっかりと描いているのがなかなかに知的。様々なことに邪魔されながらもプロフェッショナルとして救出に全力を尽くすスナイパーたちの一発の爽快感はこの手の映画の醍醐味。その後の”15ミニッツ”のバトルアクションはちょっと蛇足かなあとは思うけれど、それでもサスペンスミリタリーアクションとしてはかなりの完成度で、最近では一番の拾い物です。

【75】

 

「ポリス・ストーリー/REBORN」

最近のこの手のジャッキー映画がどうしても苦手なのは妙なハリウッドナイズと昔の香港映画のケレン味の相性が悪いからなのか、それともジャッキー自身が歳を取った(泣)せいなのかはわからないけれど、これもそんな1本。アクションのキレなし、ベタすぎて笑えないギャグ、妙なSF設定。まあそれがジャッキーといえばそれまでなんだけど…つうかポリスストーリー関係ないやん(苦笑)。

【55】

 

「大統領の料理人」

フランスのミッテラン大統領に仕えた女性料理人の実話を元にしたフランス映画。これはもう女性料理人のキャラクターが全て。奔放で有能な情勢料理人が、お堅い官邸の常識と心を変えていくというストーリー自体はよくあるお話なので、やっぱり主人公のキャラ立ちが大事な要素。そういう意味ではこの映画、なかなかに良く出来てるかなと。まあ出来過ぎな面も結構見受けられてちょっと興醒めするところもあるけれど、そこも含めての安心して観られる優等生な映画です。

【65】

 

「エイプリル・フールズ」

この手の群像劇はそれぞれ別のイベントがラストで実は繋がってました的な快感が結構好みだったりするのだけれど(伊坂幸太郎好き)、これはそのオチがかなり強引すぎかなと。決して悪いお話じゃあないけれど、やっぱりそれぞれのパートがちょっと出来過ぎというか大仰しすぎ。特に里見光太郎と富士順子のパートはみていて結構な不快感だし、ファミレスのパートもそれぞえがコメディって事を意識しすぎた演技が鼻につきまくりで気持ち悪いレベルでした。というか全体としてこじんまりしてスケールの感じられない演出はやっぱりテレビ屋さんなんだなあとちょっと残念でした。やりたい事やその心意気は買うけれど、映画として観るにはいろいろなものが足りないという印象です。

【65】

 

「ミュータント・フリークス」

90年代の隠れすぎた伝説のカルト映画。「ビルとテッド」シリーズのアレックス”ビル”ウィンターの初監督作品っていう微妙な位置づけながら、とにかく下品・グロ・チープの三拍子揃ったまさにカルトになるべくして生まれた映画であります。なので良識ある映画ファンにはそっぽを向かれるのは当たり前。中学生のやりたい放題をそのまんま映画化しただけなので実際演出等のレベルとしては相当低いのですが、それでもそんなやりたい放題してやったぜパワーと良識に囚われない思考に溢れてるのはなんか微笑ましいです。とはいえこれを金払って映画館で観た人達の怒りは想像するにあまりあるくらいな酷い出来ではあるのだけれど、端からそういうモノと割り切ってみないと一生トラウマになるくらいの強烈な無邪気さに溢れてるのでご注意ください。

【60】

 

ここでお得な映画番組情報‼︎台東区の銭湯「有馬湯」をキーステーションにお送りする毎回1本の映画について僕の友人である40代男達が語るポッドキャスト「セントウタイセイ.com」。かなりマニアックなものから有名どこの邦画を独特すぎる視点で時に厳しく時に毒々しくだけど基本は面白おかしく語っておりますので、是非聞いてやってくださいませ。

よろしくお願いします‼︎