2026年8月 鑑賞映画ひとことレビュー

 

8月の鑑賞本数はちょっと少なめ27本。先月のちいかわショックがちょっと尾を引いてる感じです…

 

■「怪速急行■■行き」

 韓国のこの手のホラーって当たり外れが激しいので結構ギャンブルなんですが、今回はハズレ…

再生数に伸び悩むホラー系動画クリエイターの女性ダギョンは、起死回生をはかるべく、行方不明者が続出しているという地下鉄「光臨駅」の都市伝説を動画配信サイトに公開する。その動画は大きな反響を呼び、一夜にしてランキング上位に躍り出る。再生数への欲望が止まらないダギョンは噂の真相を求め、戻れない闇へと足を踏み入れていく…(映画.comより)

 なんというか、一言でいえばつまらない。よくあるプロットなのはいいのですが、いかにもなキャラがいかにもに闇落ち、いかにもな因果応報。それは全然いいのだけれど、だからこそ大事な細部の作り込みが甘すぎというかありきたり。オムニバス形式で駅にまつわる怪談話を語ってる訳ですが、そこに一貫性が何のが勿体無いというか練り込み不足というか。ドッキリ演出が少ない割りに恐怖演出にも冴がなく、韓国ホラーのどきつさも今ひとつなので、正直結構退屈でありました。主人公も含めパターン化されたキャラも魅力が薄く、イカすタイトル以外にはこれと言って見どころのない凡百なホラーでした。

 あと前にも言いましたが、配信者を主役にするのはいい加減もう禁止にしましょう。

【60】

 

□「レジェンド・オブ・ウォーリアー 反逆の勇者」

 この手のB級マッスル肉弾系アクションの中ではかなり出来は良い方です。

【65】

 

□「私がビーバーになる時」

 これなんだかやたらとマニア受けしてましたが、個人的には主人公に耐えられなかったです。自己中わがままエコ女子で目的のために手段を選ばない生意気なクソガキ…しかもなぜかアジア系。確信犯かと…とにかく大雑把な設定といい加減なテーマ、安易なパロディがあまりに酷いナメた映画でした。

【55】

 

■「プリミティヴ・ウォー 恐竜戦争」

 ベトナム戦争下のジャングルで突如現れた恐竜とアメリカ兵の死闘を描いたサバイバルアクション。いやーこれほど心踊る設定があるでしょうかなどストレートなボンクラ男子映画で期待度MAXだったのですが…良くも悪くも新人ヲタク監督のパッションが爆発してる映画でした。

 1968年、激戦のベトナム戦争さなか、特殊任務に就いていた米軍グリーンベレー所属の精鋭部隊「毒ヘビ部隊」がジャングルで消息を絶った。捜索のため現地に赴いた米軍「ハゲワシ小隊」がジャングルの奥深くで遭遇したのは、ティラノサウルスやトリケラトプスをはじめとする恐竜の大群だった。陸、川、空と、全方位から襲いかかる恐竜たちを相手に、ハゲワシ小隊の隊員たちは壮絶なバトルを繰り広げる…(映画.comより)

 正直このあらすじで観たいのは恐竜とグリーンベレーの壮絶な戦闘アクション。言ってしまえはそれ以外はどうでも良くて、逆にいかにそれ以外を上手に魅せるかが腕の見せ所というか、面白い映画の条件なのだけれど(そこが抜群に上手かったのが「プレデター」)、いかんせん新人監督、そのドラマパートがあまりに下手。その成果映画全体の間延び感が半端なく、せっかく戦闘が始まっても盛り上がりにかけてしまう始末。低予算で無名の役者さんばかりなのそれを気にしてかキャラ説明にかなり時間を割いてるけれど、それがほんとに退屈なのが映画全体に影響していて、なんとも修行不足というか、正直1本の映画を作る器量がまだ無いという印象でした。

 ただ、戦闘シーン単体ではなかなかで、特に恐竜のCG映像なんかは動きも含めてよく出来てたし、低予算とはいえそのこだわりは監督の情熱が伝わってきて好感度は高かったし、そここにセンスを感じたりはしたので、ほんとこれから修行を積んで、好きを貫けるだけの技量を身につけて欲しいと切に願います。

【60】

 

□「SISU 復讐の血闘」

 かの無口で不死身な老兵が帰って来た!今度も戦争だ!という事で今回はVSソ連軍。因縁のライバル登場で過激さと無茶苦茶さもパワーアップ。つっこみどろこ満載の不死身っぷりに拍手喝采。なんだかゴアさもアップしてるのもご愛嬌。派手ならいいんじゃ的な。物理法則(も含めた全ての世の理)無視な見せ場の連続で爽快感MAXな、バカ映画の至宝。

【70】

 

□「カラヴァッジョの影」

 絵的には非常に美しいのだけれど、ストーリーをわざと複雑な感じにして高尚さを出そうとしてるのがなんだか姑息というか…カラヴァッジョ好きなので余計な事はしなくてもとは感じました。

【65】

 

□「スパイナル・タップⅡ 最後の爆音」

 かの怪作「スパイナル・タップ」実に40年ぶりの続編。ということで正直続編もちょっと古いというか感性が昔風。モキュメンタリーの開祖みたいな映画なのだけれど、もはやその手はやりつくさてる感がありまくるし、全体にギャグは横滑り、切れ味も無くどこか加齢臭が漂う切ない出来に。あまりに遅すぎた続編でした。いや嫌いじゃあ無いのだけれど。

【60】

 

□「悪魔の口」

 なぜに昨今のこの手の映画のキャラたちはこんなに馬鹿すぎるのか。一切感情移入出来ない低脳な輩がどんなに襲われようと知ったことかとしか思えないのdすが。

【55】

 

■「オークストリートの異変」

 「イット・フォローズ」の監督がまさかこんなブロックバスター系の映画を撮ろうとは…という所に俄然興味が湧いた今作。お話的に合わないんじゃ無いのかなあと思っていたのですが、製作にJJが絡んでいると聞いて妙に納得しました。

 プラット家の4人家族は、平和な町オークストリートで普通の毎日を過ごしていた。しかしある日を境に町で不思議な現象が起こりはじめ、水道や電気も完全に止まってしまう。不穏な空気が町を覆うなか、絶滅したはずの恐竜が次々と現れ、住民たちを容赦なく襲いはじめる。プラット家の家族は手近な武器を手に取り、さまざまな恐竜の脅威をくぐり抜けて町から脱出するべく奔走するが…(映画.comより)

 アン・ハサウェイとイアン・マクレガーが夫婦役という事もあり、妙に漂うゴージャスなライト感や、舞台が80年代という事も含め、全体としてスピルバーグ全盛期の雰囲気が漂う本作。そのいかにもJJが好きそうな80年代らしいジュブナイルちっくな少し不思議系SFな設定の中で展開される物語もなるほど全体としては壊れかけた家族が一致団結して危機を乗り越え絆を取り戻す系の王道で、ある意味安定のエンタメではあるのですが、そこここに滲み出る不安感というか悪意というか無遠慮なところがなんとも面白いというか新鮮。なんの知識も技術もないごく普通の人々が突然恐竜が闊歩する時代にタイムスリップしたらこうなるんだろうなあという事柄が結構容赦無く描かれていて(残酷に喰われるわ、襲われるはでグロ描写も結構)、主役家族も知識もないから普通に大声出したり夜中歩き回ったりで、観てるこっちのハラハラを誘発するのはなかなか上手な手だなあと。スター恐竜はもちろん、草食系のやつらのウンコとかで街がどんどん荒れて行く様なんかもなんだかいい感じでしたし、街の住人がバタバタと襲われて行く様もなんだかんだでリアルだあと感じたりもしました。まあ1番のスターがティラノサウルスではなく白いアナコンダのお化け(こいつの気持ち悪さがこの映画で一番良かったです苦笑)なのもなんだかそれっぽいし、途中、襲われ喰われてしまう●●のシーンが普通にゴア描写なのもさすが「イット・フォローズ」な個性が出ていて良かったです。

 ラストのオチについてはまあえらい御都合主義な感じでちょっと興ざめ感もありましたが、そんな感じも80年代。素直に心を開けば良いのでしょう。

ある意味アン・ハサウェイのアイドル映画でもある本作ですが、そこも含めて、万人みんながそれぞれ楽しめる良作でした。

【70】

 

■「ミニオンズ&モンスターズ」

 「ちいかわ」にお株を奪われたのか、いつもと比べてもあんまり話題になってない本作。ミニオン人気もついに陰りが見え始めたのか…とお嘆きの方もいらっしゃるかと思われますが、今回、映画自体が完全に大人向けだったのが原因と思われますのでご安心ください(個人的印象)。

 最強最悪のボスを求めて旅を続けるミニオンズは、夢あふれる映画の都ハリウッドにたどり着く。ひょんなことから映画スタジオに入り込んだ彼らは、自分たちでモンスター映画を作ろうと張り切り、本物のモンスターを召喚しようと試みる。最初に現れたのは想定外の小さな緑色のモンスターだったが、やがて超危険なモンスターたちが次々と街に解き放たれ、ハリウッドは大パニックに陥る。それに加えて仲間割れも発生し、ミニオンズたちにかつてないピンチが訪れる…(映画.comより)

 いつもの3人組から今回は主役が変更。異質の中のミニオンの中でも異質な彼を主人公に据えた今作は、「映画」への愛に溢れた、完全に映画マニア向けの映画。映画の歴史上重要な作品たちをパロるオープニングからひたすら映画への愛と尊敬を描いた物語は、時にミニオンらしいギャグや馬鹿騒ぎを盛り込みつつもどこかメランコリック。はぐれものの主人公がその情熱と愛で成長し、仲間との信頼を取り戻していく様は、今までのミニオンのライトな軽薄な馬鹿騒ぎ系とはちょっと違い、結構ドラマとして充分に鑑賞に耐える出来。なので今までのミニオン映画の中では1番の映画でした。

 とはいえミニオン映画の中ではなので、安易なパロディは正直イラっとするし、愛に溢れたとは言ったものの、その愛も幼稚なリスペクト感な軽さがあるのはまあしょうがないとはいえやっぱり複雑。あくまでミニオン映画としては良く出来てるという範疇なのはご理解を。逆に能天気に可愛いミニオン映画という枠組みでは、ミニオン同士の確執という、現実的な世界観が垣間見えてしまってる以上、今回失敗してるという意味では最悪という見方も出来るのでなかなか難しいところではあります。

 あと字幕版の上映があまりに少ないのは今回に限り失敗だと。今回のターゲットは子供達より大人たちでしたね。

【70】

 

□「ツイステッド」

 カウフマン作じゃない方の「ツイステッド」。悪人が悪人に裁かれる系のイヤーなお話なのですが、その捌き方がまあ生理的にも心情的にもイヤー過ぎるのでそこはさすが「ソウ」絡みの監督だなあと。

【60】

 

■「レディ・オア・ノット2」

 前作が未公開なのに2が劇場公開されるという、ある意味クオリティが保証されているみたいな感じの続編。前作で生き残ったヒロインが、さらに過酷でスケールアップしたデス鬼ごっこに巻き込まれるサバイバルスリラー。

 血に染まったゲームを生き延びたグレースだったが、悪夢は終わっていなかった。その生還は、世界を裏で操る支配者たちの目に留まり、彼女は再び標的に選ばれる。舞台は選ばれし名家が覇権を争う禁断の領域〈カウンシル〉。悪魔ル・ベイルと契約を結んだ6つの名家の代表が、それぞれの一族に伝わる武器を手に、夜明けまでにグレースを仕留めるべく襲いかかる。唯一の味方は長年絶縁状態だった妹フェイスだが、2人は手錠でつながれ、自由に動くこともできない。極限状態の中、2人は生き延びるために家族の絆を試されることになる…(映画.comより)

 というわけで映画は前作のラストの続き。なので1作目を観ていないと結構苦しい所もあるけれど、大筋はシンプルなのである程度無視。パワーアップした金持ちクソやろうどもと底辺女子姉妹の血で血を洗う壮絶スプラッタバトルに酔いしれるのがこの映画の正しい見方。そういう意味では非常に楽しい映画でした。

 こないだ公開された「ゼイ・ウィル・キル・ユー」と同じ(この手の映画流行るのはやっぱり世の中荒れ始めてるんだなあと実感…)で、悪魔崇拝カルトVS底辺女子っていう構図なのだけれど、両方とも敵がセレブリッチなのがいかにも。いつの時代も持つものは嫌われるのだなあなんて人間の本質を思いつつ、グレースとフェイスの確執からの和解そして共闘が王道であるが故に爽快で、この手の映画で一番大事な敵もスケールアップ。憎たらしさやムカつき加減もなかなかで、バトルやゴアも程々に手が混んでいて上手。好き者にも安心して進められるハイクオリティなバカ映画でした。しかしクローネンバーグの圧倒的な悪の存在感…さすがです…

【75】

 

□「荒野のバッドランド」

 まあ至極真面目な西部劇なので悪くは無いです。

【60】

 

□「アメリカン・ディストピア」

 いかにも今風なディストピアものですが、ここまであからさまなのはちょっと引きます。

【60】

 

□「暗黒街の顔役(1959)」

 今更鑑賞なのもどうかとは思いますがやっぱりかっこいいし面白い。岡本喜八のクールさと熱さのバランスがほんとにお見事。

【70】

 

□「ワンダーウォール」

 確かにオサレなんでしょうが、そのオサレ感がめちゃ鼻につくのがいかにもだなあと。

【60】

 

□「斬る(1968)」

 そんな岡本喜八先生の大傑作。これも今更感バリバリですが、やっぱり西部劇風時代劇としては最高傑作では無いでしょうか。とにかく登場人物全てがかっこいいのがたまりません。こういう粋な映画、ほんと無くなりましたねえ…

【75】

 

□「サイコ・リバース」

 キリアン・マーフィの熱演は認めますが、それ以外特に…

【60】

 

■「最初の半歩」

 1980年代前半の香港を舞台に、香港初の青少年野球チームの奮闘を実話に基づいて描いた青春ドラマ。あんまり公開されない香港映画の中でこれが公開されたのはトニー・ウーさんのデビュー作だからだろうけれど、それでもこういう映画が劇場で観れるのは嬉しい限り。

 1984年、中国返還前の香港。郊外のニュータウン・沙田(シャーティン)で、香港初の青少年野球チーム「沙燕(サーイン)隊」が結成される。野球がメジャーなスポーツではない香港で、野球未経験の少年たちは新聞紙を丸めたボールで練習を始めるが、最初の試合では台湾の小学生チームに負けてしまう。それでも彼らは厳格で生徒思いのロー校長に導かれ、内向的なロンと衝動的だが義理堅いワイを中心に、少しずつ成長していく。やがてチームは、宿敵・日本バッファローズとの最終決戦を迎える…(映画.comより)

 実話に基づいた映画という事ですが、映画は野球を通して、香港の底辺でもがく二人の少年の挫折と成長、そして現実に抗う姿を中心に描いております。冒頭のシーンが民主化運動だったように制作は2016年。それ以降の香港の変化を鑑みると、この二人の少年がどうなったのかはなんとも切ないものがありますが、映画は内向的なロンの才能が目覚めた事に、それまで見下していた陽キャのワイが抱いた負の感情にどんどん追い詰められ、やがて悲劇が訪れるという、ある意味非常にオーソドックスな展開。なんとかこのクソな状況から抜け出そうとする二人の少年の焦燥と、性格の異なる二人の関係がシンプルに描かれているからこそストレートに観れるのがこの映画の良いところ。これがデビューのワイ役トニーさんが素晴らしく、ロクデナシだけれど憎めない、陽キャだけれど少し影のある役どころを完璧に演じており、以降の活躍を予言させる名演となっております。

 とはいえ問題が無いわけじゃあなく、まず、キーキャラのロー校長がなぜに野球好きになったのかの説明が無く、なぜにそこまでこだわるのかが最後まで引っかかってました。また肝心の野球シーンですが、まずこの大会のレギュレーションがいまいちわからない。年英的には高校生のはずなのですが、日本バッファローズとはなんぞやとか、アメリカチームとか台湾チームとか、一体この大会はどういうレベルなのか、そういうところの説明が無いものだから最後までハテナの嵐でした(実話なので調べればわかるのでしょうか、映画の中でわからないってのはお話し作りとしては不親切)。あと、これはこういう映画なので仕方がないのはわかっているけれど、やっぱり野球のレベルがひどい。最初の試合からラストゲームまでの上達の仕方がまずあり得ないというか説得力が無いし、実際投手ロンはどうみても素人ピッチング。この辺りも含め、全体に結構雑なところが感じられたの残念。映画自体はオーソドックスな青春ものとして悪い映画ではなかったので、そういう細部への目配せがあれば…という感じでした。

【65】

 

□「ゴールデン・トライアングル」

 何かと思ったら「ホワイトストーム」シリーズじゃあないですか。なぜ映画館で公開されなかったのが不思議過ぎる超豪華キャストな香港アクション。ラウ・チンワン、ルイス・クー、アーロン・クォックという香港3大スター共演、ド派手でホットな犯罪アクションなのに…クールなクーさん、イケメンが過ぎるクォックさん、そして妙にいい味だしまくってるチンワンさんそれぞれがもう魅力爆発で最高。やりすぎMAXなアクションはさすがのハーマン・ヤウ監督作。見どころしかない最高の現代香港アクションバカ映画の超怪作!

【70】

 

■「グレイ・ミッション」

 最近コンスタントに作品が公開されてるガイ・リッチー監督・脚本作。

 ヘンリー・カビルとジェイク・ギレンホールの共演で描いたバディアクションで、元アメリカ海軍(Navy SEALs)と元イギリス海兵隊(SBS)のエリートがタッグを組み、法で裁けない巨悪に戦いを挑む姿を、スタイリッシュな映像と軽快なユーモアを交えながらスリリングに描く。

 天才的な頭脳を持つ元イギリス海兵隊のシドと、並外れた戦闘能力を誇る元アメリカ海軍のブロンコ。裏社会専門のエージェントコンビである彼らは敏腕弁護士レイチェルに雇われ、10億ドルを奪って姿を消した独裁者サラザールからすべてを奪い返す任務に挑むことになる。法も正義も通用しない“グレイゾーン”に潜り込んだ2人は、盗聴や潜入、資産差し押さえなど手段を選ばないやり方で、独裁者の巨大帝国を内側から崩壊させていく。しかし任務成功を目前にしたとき、レイチェルがサラザールに連れ去られてしまう。金とレイチェルを奪還するため、軍隊も警察もサラザールの支配下にある無法の孤島に足を踏み入れたシドとブロンコは、1秒のミスが死に直結する危険な戦いに身を投じていく…(映画.comより)

 というわけで、この手の映画は主役二人のキャラと掛け合いがすべてなのですが、さすがのガイ・リッチー、その辺りは流石の手練れ。主演二人の芸達者ぶりも相まって非常に楽しい映画となっております。ヘンリー・カヴィルとジェイク・ギレンホールという人気スターを配したキャスティングなのに、超大作感が無いライトな雰囲気なのもガイ・リッチーの特性。程良く練られたシナリオと、小洒落た会話、それなりにスケールが大きいけれど適切かつ適度なアクション、魅力的な悪役…良く言えばポップ、悪く言えば軽薄、なるほどこれこそガイ・リッチー映画。大作かインディー系の両極端に振れている欧米映画界の中で、こういう映画の存在は貴重です。

【70】

 

□「盗月者 トウゲツシャ」

 若手香港アイドルたちによるアイドル映画的な立ち位置なのかもですが、なかなかによくできたハイストアクション。敵役の若いボスの子が大根過ぎるのがたまに傷ですが、それも含めてなんだか優しい目で見てしまいました。

【70】

 

■「ラスト・サバイバー(2026)」

 リドリー・スコット。御年88歳。この年でも1年1本のペースで新作を撮り続ける、最早妖怪の粋に達した巨匠。「ブレードランナー」でこの映画底なし海に引きずり込まれた自分にとって、このお人は一生嫌いになれない、無条件で新作を崇めるしかない偉大なお方なのですが、そんな信者でもさすがに直近2本、「グラデュエイターⅡ」と「ナポレオン」は手放しで喜べる出来では無かったので、さすがに御大も年齢には勝てないかと寂しい思いもあったのですが、そんな御大の新作が、まさかのディストピアSF。88歳が手を出すジャンルじゃないというか、あえてここに手をだす御大。いやーほんと妖怪です。

 映画は謎のパンデミックで人類の大半が死滅した世界で、愛犬と共に生き延びるパイロットの姿を描いたサバイバル映画。映画はパイロットの絶望的な日常を描きつつ、希望を求めて旅立つ様を描いているわけですが、みんな大好き終末ヒャッハーな描写はほとんど無く、雰囲気的には大自然でのサバイバルガイド。やたら美しい大自然をバックに、孤独なセスナが飛び回るシーンが津続くという、ヒャッハーを期待した人には肩透かしも甚だしい映画となっております。

 なので評判がすこぶる悪いのですが、裏を返せば端からそんな地獄世界を描きたいわけでは無く、凄まじい孤独と後悔の中生きざるを得ない主人公の魂の救済ドラマとして観ると、なるほどなあという感じではあります。

 主人公が長年の孤独のあまり、人との距離感がバグっているていう設定があるらしいのだけれど、映画ではその辺りがどうにも曖昧で、ジェイコブ・エロルディの雨に打たれた子犬のような(体はめちゃデカいですが)雰囲気と、その行動にちぐはぐさというか違和感を感じるし、武器マニアの元軍人バングリー(ジョジュ・ブローリンが適役過ぎてもう最高)との関係や、物語途中からの親子との関係性がなんだかありきたりな感じでの進展なのも、物語としては陳腐というかありきたり。この映画に関してはエロルディがちょっと作りすぎなのも含め、総じて普通の粋からは出られてないという印象でした。

 まあクライマックス近辺の大殺戮と、いきなりのゴアゴアシーンはサービスカットなのであんまり気合が入っていない感じなのはしょうがないとしても全編通して演出に粘りというか、御大独特の意地悪さが感じられなかったのが正直なところ。いっその事ひたすら美麗な映像美でおくる終末サバイバルガイド的な映画にした方が良かったのかもしれません(まあ大コケするでしょうけれど苦笑)。

【70】

 

□「片腕ドラゴン」

 こちらも今更鑑賞作。いやーなんだかこのいかにもなカンフー。ほのぼのします。

【60】

 

□「新・片腕必殺剣」

 その流れでのこれ。片腕になった経緯があまりにあまりで絶句でしたが(笑)こちらもいかにもなカンフーでほのぼのです。

【60】

 

■「シェルター(2026)」

 イギリス政府の“抹殺リスト”に登録された元特殊部隊員と少女が、生き延びるために繰り広げる逃亡劇をジェイソン・ステイサム主演で描いたリベンジスパイアクション。

 というわけで安定安心のいつものステイサム映画なわけですが、今回もその信頼感は健在。もはやアクション映画界の寅さん並みの安心感でスカッと爽快アクションを展開してくれます。

 今回はどちらかというとリアル路線で、ド派手な見せ場やアクションは控えめですが、いつもより孤独度が高い分、時折見せる少女への優しさと、悪への遠慮無い一撃でザ・漢を存分に堪能させてくれます。もうお話云々とかそういうレベルの事じゃあなく、ステイサムがカッコよければなんでもいいっていう、全てがその一点に集中したその潔さ・思い切りがなんとも気持いいのでした。少女を演じた新星ボディ・レイ・ブレスナック、、ラスボスのビル・ナイなど、地味っぽいけれど堅実やキャスティングも相まって、ジャンルステイサムの中でもなかなかに渋い系の映画でした。

【70】

 

□「ミステリー・アリーナ」

 なぜか「国民クイズ」を思い出しましたが、それh置いておいて、とにかくお話がはちゃめちゃすぎてどうにも。肝心の謎解き事件があまりに陳腐でこれに100億円?てなるし、その謎解きも支離滅裂。唐沢寿明のやる気の無さも含め、一体なんのために作ったのかよくわからない妙な映画でした。

【60】

 

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