「海街diary」
この映画、結構ヒットしているみたいで。
まあ美人4人姉妹を見るだけでもおっさんは目の保養になるので、そういう意味で幸せな気分になれる映画ではあるかななと。
そんなセクハラまがいのこと言っててもしょうがないので、とりあえず真面目に書きます。
まず前提として吉田秋生原作のコミックの大ファンで。なので、寄生獣の時のようにどうしても原作と比較してしまうんですが、それを言ってしまうと「じゃあ映画化する意味ってそれだけかいな?」っていう不毛な議論になってしまいます。のでここはあまり原作のことを考えずに行きたいとおもうのですが、というか実際その意識で映画を観るようにしてました。
で、まあ感じたことをいくつか。
この映画のおかげで鎌倉今大人気らしいんですが、すごく不思議なのが海岸とか桜並木とか踏切とか江ノ電とかザ・鎌倉な雰囲気だしまくっているのに正直この映画の中の鎌倉って少しも魅力的ではなかったこと。役者の演技を優先したのか構図が固まってなくて落ち着かなかったり、コミックの影響化にあるようないかにも作りました的な絵が多かったのもあるのかもしれないけれど、鎌倉の四季を見せるために1年以上かけたというにはあまりに稚拙かつ雑な絵作りはいかがなものかと(そもフィルム撮影かどうかわからないけれど、その季節季節の温度ていうか空気が一切感じられないのは撮影が下手だからだと思うのですが)。一番印象に残ったのがこの映画、青空が一回も画面に登場しないこと。スケジュールの都合かどうか知らないけれど、ここまで天気に恵まれない映画ってこういう映画では致命傷だと思うのですが。
それとどうみてもこの4人、姉妹に見えない。なんというか、家族としての遠慮のなさというか、話さなくても通じあえるみたいなそういう空気感、それぞれの家族が持つそれぞれの雰囲気っていうのがこの4人から感じられない。これって役者の力量不足ってのももちろんあるけれど、それを演出で作るってのが監督の仕事だと思うのですが、この監督、それをただ役者のアドリブだけでやろうとしてるところがどうにも。大体それをやるにはそれ相応の準備というか、それなりの時間をかけて関係を築いていかなきゃいけないのに、これも時間がなかったのか、そこまでは到底いけていない印象。
それぞれみんな熱演ではあるのだけれど、総じて準備不足っていうか、”キャラ”を演じてるっていう感じがどうにも抜けないのはこれはもう役者の力量不足っていうか、スターとしての宿命なのかも。そういう意味ではこの豪華なキャスティングが必ずしも映画としての成功に結びついていないのかもです。あと男優陣に総じて魅力がないのもどうかと。だからどうにも物語自体に説得力がないし、とってつけたようなエピソードの羅列にしか感じられないのだと思うのですが(特にすずの”恋人”役の男の子、どう見てもミスキャストだと思う。実はこの役結構重要だと思うのですが)。
結局、監督の理想とする映画作りに役者やスタッフがついいてこれなかったていうのがこの映画の全てだと思います。でもそういう状況下で最大限の成果をださせるのが監督の仕事だと思うので、そういう意味ではこの監督の力量不足ってのが明白になった映画だと思います。
とはいえ、そんな力入れなくて気楽に見る分には十分楽しめるレベルの映画だとは思います。あえて厳しく見てしまったのはやたら世間の評価が高いこの監督に対する世間のハードルの低さと権威に弱い日本の観客に対するちょっとしたアンチテーゼ(というか反発?)があるのかもです(笑)
★★
しかし長澤まさみ、いつのまにこんなお色気担当になってしまったでしょう…ちょっと切ない(笑)
この映画、結構ヒットしているみたいで。
まあ美人4人姉妹を見るだけでもおっさんは目の保養になるので、そういう意味で幸せな気分になれる映画ではあるかななと。
そんなセクハラまがいのこと言っててもしょうがないので、とりあえず真面目に書きます。
まず前提として吉田秋生原作のコミックの大ファンで。なので、寄生獣の時のようにどうしても原作と比較してしまうんですが、それを言ってしまうと「じゃあ映画化する意味ってそれだけかいな?」っていう不毛な議論になってしまいます。のでここはあまり原作のことを考えずに行きたいとおもうのですが、というか実際その意識で映画を観るようにしてました。
で、まあ感じたことをいくつか。
この映画のおかげで鎌倉今大人気らしいんですが、すごく不思議なのが海岸とか桜並木とか踏切とか江ノ電とかザ・鎌倉な雰囲気だしまくっているのに正直この映画の中の鎌倉って少しも魅力的ではなかったこと。役者の演技を優先したのか構図が固まってなくて落ち着かなかったり、コミックの影響化にあるようないかにも作りました的な絵が多かったのもあるのかもしれないけれど、鎌倉の四季を見せるために1年以上かけたというにはあまりに稚拙かつ雑な絵作りはいかがなものかと(そもフィルム撮影かどうかわからないけれど、その季節季節の温度ていうか空気が一切感じられないのは撮影が下手だからだと思うのですが)。一番印象に残ったのがこの映画、青空が一回も画面に登場しないこと。スケジュールの都合かどうか知らないけれど、ここまで天気に恵まれない映画ってこういう映画では致命傷だと思うのですが。
それとどうみてもこの4人、姉妹に見えない。なんというか、家族としての遠慮のなさというか、話さなくても通じあえるみたいなそういう空気感、それぞれの家族が持つそれぞれの雰囲気っていうのがこの4人から感じられない。これって役者の力量不足ってのももちろんあるけれど、それを演出で作るってのが監督の仕事だと思うのですが、この監督、それをただ役者のアドリブだけでやろうとしてるところがどうにも。大体それをやるにはそれ相応の準備というか、それなりの時間をかけて関係を築いていかなきゃいけないのに、これも時間がなかったのか、そこまでは到底いけていない印象。
それぞれみんな熱演ではあるのだけれど、総じて準備不足っていうか、”キャラ”を演じてるっていう感じがどうにも抜けないのはこれはもう役者の力量不足っていうか、スターとしての宿命なのかも。そういう意味ではこの豪華なキャスティングが必ずしも映画としての成功に結びついていないのかもです。あと男優陣に総じて魅力がないのもどうかと。だからどうにも物語自体に説得力がないし、とってつけたようなエピソードの羅列にしか感じられないのだと思うのですが(特にすずの”恋人”役の男の子、どう見てもミスキャストだと思う。実はこの役結構重要だと思うのですが)。
結局、監督の理想とする映画作りに役者やスタッフがついいてこれなかったていうのがこの映画の全てだと思います。でもそういう状況下で最大限の成果をださせるのが監督の仕事だと思うので、そういう意味ではこの監督の力量不足ってのが明白になった映画だと思います。
とはいえ、そんな力入れなくて気楽に見る分には十分楽しめるレベルの映画だとは思います。あえて厳しく見てしまったのはやたら世間の評価が高いこの監督に対する世間のハードルの低さと権威に弱い日本の観客に対するちょっとしたアンチテーゼ(というか反発?)があるのかもです(笑)
★★
しかし長澤まさみ、いつのまにこんなお色気担当になってしまったでしょう…ちょっと切ない(笑)