今回は、公立トップ校から一つ下の高校に進んだらどこの位置(順位)になるかについて記載します。(2022年度入試)
5月にも同じタイトルで記事を掲載しました。
5月の記事は、現在の高校3年生が中学3年生時の偏差値を使用しています。
今回は、現在の高校2年生の偏差値を使用します。
公立トップ校にギリギリで入学するのと、一つ落として入学するのでは、どちらが良いのか?という議論はよくあります。
私は神奈川県の進学校に入学しましたが、なんとなく中学の順位から中間ぐらいかな?と思って入学し、実際もそれに近い感じでした。(教科によりかなり凹凸はありましたが。。。)
また、一つ落とした場合、私が進んだ高校と一つ落とした高校では、大学進学実績に相当差があったので、落とすという選択肢はありませんでした。
この議論の結論は、それは人による。。。ということになると思いますが、埼玉県の北辰テストの結果から見てみたいと思います。
【北辰テストの上位からの累積分布】※現在の高校2年生の受験期
上記は埼玉県の公立上位校の偏差値分布図(上位からの累積分布)です。(5教科の偏差値です。)
黄色のところは上位50%の人が入っている偏差値帯です。
小さいので拡大しておきます。
【分布拡大①】
偏差値だけ見ると、大宮高校が県立浦和を逆転しています。
入試倍率だけ見れば、市立浦和はもう少し上なのかなと思いましたが、入学時は浦和一女のほうがはるかに上です。
【分布拡大②】
この中では春日部高校が少し上のようです。
埼玉県のトップ4校と思われる、県立浦和、浦和第一女子、大宮、市立浦和から、それ以外の高校に落とした際に、その高校で上位何%の位置にいるかを計算してみました。
例えば、県立浦和高校で50%の位置にいる生徒が、他の高校では何%の位置にいるかです。上位レベルの生徒はそもそも落とさないと思うので、上位から50%、60%、70%、80%、90%の位置にいる生徒が落とした場合で計算しています。
上記で偏差値70が69.3%の位置にいるので、ここから50%の偏差値を仮計算し、それが他の高校ではどれくらいの位置(割合)にいるか?という計算をしています。(最後に記載)
【県立浦和】
県立浦和の上位から50%、60%、70%、80%、90%の生徒が他の高校での位置です。
県立浦和で50%の生徒は、県立川越だと上位9%以内に入るという見方です。
(男子校、女子校等の考慮はしていないです。例えば、県立浦和は男子校なので、女子校の浦和第一女子と比較しても意味がないのですが、それは考慮していないということです。)
この年は浦和高校よりも大宮高校の方が上のようです。男女差はありますが、浦和一女もそれなりの偏差値を取っていることが分かります。
【大宮高校】
県立浦和と同じような感じです。
【浦和第一女子】
受験時は、浦和一女と川越女子でそれなりに差がありますが、出口の時はそこまで差がないように感じます。
【市立浦和】
入試の倍率が2倍を超えているので、もう少し県立浦和、大宮、浦和第一女子と近いのかなと思いましたが。。。
いかがでしたでしょうか。
実際は、5教科で同じ偏差値でも、得意・不得意の教科によっても大きく変わりますし、文系・理系の選択によっても大きく変わるのであくまで目安にしかなりませんが。。。
上記に大学進学実績を組み合わせると、良い?教育をしている学校とそうでない高校の差が出てきそうな気がします。。。
2021年度入試と2022年度入試で実施したので、学年の差があるか。。。どうかをどこかで見てみたいと思います。
---計算方法---※数字は2021年度の数値
県立浦和高校の上位50%を例にして記載
① 県立浦和高校の50%の位置を算出
偏差値が72-73が34.9%(偏差値72までの割合が34.9%)、71-72が50.7%(偏差値71までの割合が50.7%)
→50%の位置は偏差値71-72の中に入っている。
→以下で50%の位置を算出
=(50%-34.9%)/(50.7%-34.9%)≒95.5%
→71-72(偏差値)の上から95.5%の位置が50%であることが分かる。
② ①の数字(95.5%)をもとに、他の高校の71-72(偏差値)の95.5%にあたる割合を算出
県立川越の場合、
偏差値が72-73が3.5%(偏差値72までの割合が3.5%)、71-72が10.4%(偏差値71までの割合が10.4%)
→ = 3.5% + (10.4% - 3.5%)×95.5% ≒ 10.1%
→県立浦和高校の50%の位置は、県立川越だと10.1%の位置になる。