泣きながら祖母に電話した日
毎日、母の実家で暮らしていた日に戻りたいと思っていた。
叔母さんは、しょっちゅう様子を見に来てくれた。
でもそこは子供で、叔母さんの顔を見ては元気になり、日々の辛さを語るなどはしなかった。
一度だけ、祖母に家から電話をかけた事がある。
新しいお父さんは仕事で、母は買い物に行っていた。
電話をかけても、留守かもしれない時間帯だった。
だけど、ばあちゃんは電話に出た。
「もしもし」とばあちゃんはいつもの声で言った。
私は声が出なかった。
ばあちゃんの声を聞いた途端、涙が溢れて声が出せなかったのだ。
しばし無言の後、泣いているのを知られたくなくて、切ろうと思った。
でもその時、ばあちゃんはなんと、「〇〇ちゃんやろ?」と言ったのだ。
当然、ナンバーディスプレイの時代ではなく、黒電話時代だ。
びっくりした。
「どうしたの?」
「なにかあった?」
「元気にしてる?」
もうばあちゃんは私と知っていて、矢継ぎ早に質問してきた。
何かしゃべると、泣いているとバレるので、なぜかそのまま切った。(なんでー
)
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