わたしには、「戸籍上の父親」と「養父」の二人のお父さんがいる事になる。
「戸籍上の父親」には、はっきり言って、何の思い入れも、情もない。
小さい頃は、とても辛い環境だったので、「本当のお父さんに会いたい!!」なんて考えていた事も、実はある。
本当のお父さんならこんな時、優しくしてくれるのではないか。
ベットの中で静かに泣いている時、本当のお父さんがもうすぐ迎えに来てくれるのではないか。
そんなの全部、子供の甘い妄想の世界の中の話だった。
現実はそんなに甘くなかった。
大人になったいま、「私があの時の娘なんですっ!!」なんて出て行くつもりも、会いたい気持ちも、ハッキリ言って毛頭ない。
ただ、どんな人間なんだろうかと、興味はある。
どんな風貌なのか、どんな動きをするのか、ハゲてはいないのかなど、遠くから眺めては見てみたい。
あと一番現実的な事として、どんな病気を持っていて、血縁者はどのような病歴があるのかは遺伝子レベルで知りたいところだ。
最近、遺伝性だなと感じる病気がいくつか出てきた。
その度に医者に決まって、「血縁者にそのような病歴の方はいらっしゃいますか?」
答えられる範疇は母方だけだ。
もう一つ、ずっとわからなくて、捜しているものがある。
父親が子供に及ぼす心理的影響だ。
辛くて仕方なかった幼少期、グレてしまった少女時代。
家庭環境が子供の心理に及ぼす影響。
これこそが、私の「父を捜して三千里」なのである。