ユナさんが逮捕されたと聞いた。
どうやら、自分から警察署に、出頭して来たらしい。
彼女を、ここまで追い詰めてしまった、自分の浅はかさを悔やんだ。
ユナさん、ごめんなさい…。
俺は、あなたの人生をめちゃくちゃにしてしまった…。
シーツをギュッと握りしめて、この現実を重く受け止める。
ドアが開いて、おふくろが入って来た。
俺は、おふくろに、
「チャンミナとの事、許してもらえないかな?」
頭を下げて言った。
おふくろは、呆れたように、
「まだそんな事を言って…。
頭を冷やしなさいよ。
世の中には素敵な女性が、たくさんいるのに。
なんで、わざわざあんな男を、選ばなきゃならないの⁉︎」
腰に手を当てた。
「チャンミナは、人としても本当に素晴らしいんだ。
あんなに心が綺麗な人は、そうそういないよ。
俺は、あいつじゃないと、もうダメなんだ。」
「私には分からないわよ。」
「分かってくれとは、言わないよ。
ただ、俺たちの事を、黙って見守ってくれないか?」
「…。」
「お願いします!」
「…認めた訳じゃないからね。」
そう言うと、いったん部屋から出て行った。
ふぅ…。
チャンミナ…、俺たちの未来は、前途洋々という訳には、いかないようだ。
だけど、絶対に諦めないから。
お前の両親にも、必ず認めてもらえるよう、誠意を尽くす。
だから、俺について来てくれな。
それから毎日、チャンミナが見舞いに来てくれた。
おふくろは、もう何も言わずに、黙って見ていてくれた。
こうして、2週間あまりが過ぎて、ようやく、退院の日がやって来た。
おふくろが、俺に実家に戻るよう、何度も説得したが、戻るつもりはなかった。
なぜなら、俺はチャンミナと一緒に暮らすつもりだったから。
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