一貫した作陶姿勢を貫く世界に例がない陶家、樂家15代までの楽茶碗を一堂に。

茶碗とかって、全然分かんない。
一個一個の違いとかまったくつかめない。
見たあともよくわからない。
でも、一気に茶碗ばっかりたくさん見ると、溢れるように何かが変る。
そんな体験をした。

コピーに次ぐコピー。徹底的に500年以上コピー。
そして、少しだけのオリジナル。
そのオリジナルが、わずかに揺らぐことで生まれる美しさ。
強烈な個性とは、そうやって生まれるんじゃないかな?と。

みんな30代くらいまではひたすらに先代の背中を追ってるのな。
そういうことが大事なんだ。そこから生まれるパワーってすごいんだ。
本当に力のあるモノはそうやって作り出されるのかもしれない。

なんで、茶碗がすごいのかなあと思ってたんだけど
こいつら、人の手で直に作られてるすごさがあるんだなあ。
異常につかみにくい曲線を作って、人の気持ちをホッとさせる。

最近、計算してこういう曲線を作るらしいけど
こりゃおいつけないよ。本質が違う。
自然は掴まらない。

楽
なんで心打たれんだろう?っていう瞬間の景色がある。
その感覚を形で見せてくれる。この人が見る光は、感心するほどカラフル。
空の描き方がグッとくる。
そうなのだ、一瞬でも空がこんな風に見えて、
言葉が出なくなる瞬間がある。
それをフリーズして、目の前に出されて、ホッとする感じ。
何でも、ネオジャポニズムとも呼ばれているらしい。
日本人の光の感じ方なのかな?こういう色の見え方。
オーケストラの白と黒の人が並ぶ様子。
この人が描く黄色い紅葉。それも好き。
驚いたのは、この人の油彩、2000万とかするのな。
しかも、下の三越で売ってた、それで売れてた。
いやあ、あるとこにあるなあ。
ただ、上の階で飾られているやつと下で売られている奴は
明らかに上の階にあるやつの方が出来がよくて
作家さんというのはそういうものなのかなあ、
いちばんいいやつは売らないのかなあとか思った。

ブラジリエ
プロが撮る銀座に対して、素人が撮る銀座。
お互い知り合いが撮るから柔らかい顔が並ぶ。
活き活きと止まった時間がそこにある。
油断させるという技術は偉大だなあ。
そんなユルッとしたチカラを身につけたい。
中に子供が撮った銀座っていうコーナーがあるんだけど
明らかに大人の編集が入ってる気がして、気持ち悪い。
もっと無茶なモノ、撮るだろ、子供なら。
そうやって、何も考えられなくなっちゃうんだ、子供が。
そんなことを思って、吐気がする。
女たちの視点