TOEICなどの英語の試験対策をする生徒さんから
「単語を覚えられない」と相談を受ける英語教員の方も多いのではないでしょうか。
生徒から「覚えられない」と言われたときに
生徒の怠慢であると断じたり
自分の先生としての力量不足であると自らを責めてしまうことがあるのではいでしょうか。
語彙力はどんな言語においても学習のキホンですよね。
語彙力の基礎がなくてはその上に文法や長文読解のスキルを構築していくことはできません。
しかしまずTOEICを教える英語教員として押さえておきたいのは
「覚えられない」などと、否定の言葉を使うのをできるだけ避けることです。
人は無意識に「覚えられない」という単語を使いがちです。
そしてその言葉は無意識に人の行動に影響を与えてしまいます。
「覚えられない」という言葉で
知らず知らずのうちに脳に「~できない」
という呪縛をかけてしまうのは避けましょう。
そして「忘れてしまう」という言葉に一旦置き換えて、
「忘れてしまう」のは人間の生命のメカニズムにおいて
ポジティブな意味を持っていること、としてまず受け止めるよう
生徒さんにお伝えしてあげましょう。
「覚えられない」と自分を否定するのではなく
「忘れてしまうのは普通のこと」とまずはニュートラルに容認することが大切です。
人は1日経てば7割以上忘れる
どれくらい人は忘れてしまうのか。
「エビングハウスの忘却曲線」でに有名な心理学者エビングハウスにによると
人間は一旦覚えたものを24時間後には74%忘れるそうです。
日々膨大な量の情報にさらされている現代の私たち。
その中から本当に必要な情報のみ覚えているようにするために
私たちの脳はあえてモノを忘れるようにできています。
言うなれば
「より良い状況」を作るために私たちの優秀な脳がそのように情報を
精査しているのです。
こう考えるとTOEICのための学習もとてもポジティブな気分になれますね。
「思い出す」ための仕組み作り
「忘れてしまう」ことへの心理的な圧力を取り除いたら
今度は「思い出すための仕組み」作りに集中してみるよう促しましょう。
接触回数の多いことは自然と記憶に定着するものです。
ですから、記憶に留めたい単語のリストなどは
何度も目にしてしまう場所、何度も目にしてしまう方法で
何度も接触するよう、計画を立ててしまいましょう。
例えば、TOEICに出る単語を目に触れる場所に付箋に書いて貼る。
スマホの待ち受け画面に表示させておく。
スマホのアラームに単語を登録して表示されるようにする。
複数の場所に単語を記しておき、時間を経て見るようにする。
これらの動作をできるだけ心理的な圧迫なしに
行うよう促していきます。
TOEICの単語は、無理をして覚えるのではなく
「接触回数が多い」=自然と覚えてしまうもの
というようにアップデートしていきます。
耳からの記憶との組み合わせ
接触回数を増やして無理なく記憶に定着させていくためには
もちろん「耳からのインプット」も効果的です。
最近はスマホアプリなどでのTOEIC学習も進化していますので、
単語の学習では「繰り返し」「反復して」覚えるように
計画して仕組みを作っていきましょう。
また、耳からのインプットと目で確認するインプットを重ねることにより
より強固な記憶として定着することも可能です。
エピソード記憶への道
私たちが何かを記憶するとき、
「覚えなくてはいけない」と思って記憶する場合と
「思わず覚えてしまった」記憶があります。
一般に、文字の羅列など、
「自分にとってあまり関心がないものの記憶」
の場合は「意味記憶」という概念が使われ
「自分に関心がある、自分の感情とつながった記憶」
の場合は「エピソード記憶」と呼ばれています。
この「エピソード記憶」は長く、しっかりと脳に定着します。
具体的には、TOEICの単語を覚えるときに、
ただ単に単語の一覧を覚えようとしたらそれは「意味記憶」
例文とともに情景を思い浮かべて覚えたら「エピソード記憶」
また、覚えた方法、覚えた場所などと共にその単語をとらえた場合
それも「エピソード記憶」になります。
たくさんの単語を覚えようとする場合、
その結果を見ると気が遠くなってしまうかもしれません。
まずは単語を覚えるという具体的な「行動」に注目して
効果的に単語を体感する方法を定着させていきましょう。
以上、「TOEICの単語を覚えられない」
という生徒さんへのアドバイス方法をまとめてみました。
「覚えられない」という呪縛を解き
「自然と覚えてしまう方法」を模索し
「ラクに効果的にTOEICの単語を覚える方法」
を生徒さんに提示するアイデアをぜひ実践してみてくださいね!
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