(2021年8月8日 16:00 筆)

もうすぐオリンピック閉会式ですね。

 

他国の選手が開催国である日本への敬意を示した衣装やパフォーマンスなのに、肝心の日本は「多様性と調和」というテーマと、ジェンダー平等に忖度しすぎて迷走している印象が否めないオリンピック。

 

 
そんな中で、昨日レスリングの表彰式へプレゼンターとして現れた、伊調馨さんの振袖姿は日本女性らしくしっとりとして素晴しかった。
 
表彰式という式典に相応しく、未婚女性の第一礼装である振袖で、それも華美になりすぎない色無地あり格式が最も高い五つ紋付。薄いブルーの色合いも東京2020のために誂えたかのようにピッタリ。
 
合わせた袋帯は、国民栄誉賞の副賞として授与された龍村美術織物「光吉装華文」
 
ひとえ仕立てであるかとか、素材が夏物であるかとか、そういうことより、肝心なことは想いを示すことなのだ。
 
矜持と選手への敬愛が現れた装いは、なんと見るものに幸せと充足感を与えてくれることか。
 
やはり、装いとはこうあるべきものとあらためて感じ入る。
 
 
閉会式では、オリンピック史上ではじめて
 
女性から女性へ、五輪旗が渡されます。
 
リオオリンピックの勇姿再び、小池百合子都知事の着物姿を期待したい…。
 
自国の誇りを、女性は女性らしさを、これも大事な多様性のひとつのはず。
 
※写真は日刊スポーツより (撮影・パオロ・ヌッチ)

2020年8月8日 16:00 文責 朝香沙都子