新嘗祭は秋の収穫祭のこと。

 

日本は農業国であり新嘗祭は宮中祭祀の中で最も重んじられてきました。

 

五穀豊穣を祈り、またその年の収穫を感謝する。

 

飛鳥時代皇極天皇の御世からはじまったとされています。

 

天皇陛下の稲作、皇后陛下の養蚕といわれますが、どちらも自然からの恵みであり、日本を土壌から守り育ててきたものです。

 

新嘗祭は、宮中祭祀としてだけでなく、日本全国の神社で行われています。
 
宮中では天皇陛下が自らお育てになった新穀を天神地祇に供え奉るとともに、自らその新穀をお召し上がりになります。
 
新嘗祭が新米の収穫時期を過ぎた11月23日に行われるのは、北国の収穫を待ってのことだそう。
 
伊勢神宮外宮で行なわれる奉幣の儀への勅使
 
 

新嘗祭で天皇陛下がお召しになられる「御斎衣」は、生成りの御袍に形状は脇が開いた闕腋袍に近いものですが、盤領の頸上の蜻蛉が2ヶ所、そして襴に襞があります。

 

天皇陛下は「御幘御冠(おさくのかんむり)」をつけられます。纓を頭上で折り返し巾子ごと白い平絹の帯で結びます。