毎日着物生活をしてこそわかることがあります。
まず、扱いやすい素材とそうでない素材があるということ。
いわゆる本物といわれる高級品が扱いやすいかというとそうでもないこと。
それぞれにメリットとデメリットがあるのです。
建築資材にとても似ています。
着物や帯は反物として売られています。
それは仕立てなければ着ることはできません。
着物は着用とお手入れの繰り返し。
それを経験しなければ、着心地も耐久性も堅牢度も、実際のところはわからないと思います。
つくり手も悉皆屋もじつはその後をご存じない…ということがほとんどです。
快適な着物生活をするにはどうしたらいいのか
それは誰かに教わることじゃないのです。
身を以て経験値をつむことです。
自腹で購入することも大切です。
人の経験は参考にはなるでしょうけれど、体感も価値観も好みも、そして人生観も人それぞれです。
私と同じ人はいないし、貴女と同じ人もいないのです。
ちなみに「経験をつむ」というのは、ただ体験するという意味ではありません。
考えつつ実践し、さらに書き残し整理する、そしてこれを繰り返すことです。
経験することで、新たに組み合わせることもできれば、さらに選択肢が広がることもあります。
そして「自分はどんな着物生活をしていきたいか」ということ。
これに尽きるでしょうか。
小千谷の織田工房の唐花文様のマンガン捺染絣の小千谷縮に喜如嘉の芭蕉布の帯
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