外出自粛で籠城中。

 

那覇伝統織物事業協同組合へ / 2019年秋 沖縄の旅 その10 のつづきです^^/

南風原の上原美智子さんの繭織工房へ♪

 

ご自宅の室礼も素敵〜♡


上原美智子さんは「あげずば織」でつとに著名な作家さんです。

 

2012年に女子美のアートミュージアムにて開催された「沖縄の布 〜 未来を紡ぐ〜」でみた触りたくなる衝動を抑えるのに必死だった、空中に漂うあの布です〜。

 

「あげずば」は琉球の言葉で蜻蛉の羽。

 

琉球舞踊「綛掛」の中に

 

「七ヨミと二十ヨミ(はてん) 綛掛けて おきゆて里が 蝉羽織(あげずば) 御衣よすらね」
 

7ヨミや20ヨミの細い経糸を綛に掛けて愛しい貴方のために蝉の羽のように美しい布を織りましょう、とあります。

 

その蝉の羽の布「あげずば」です。

ちなみに1ヨミは80本、20ヨミは1600本の細い糸。

 

蚕は3デニールの糸を1500m吐き出します。9000mで1円玉1枚分の重さ。

 

上原さんのあげずば織はその3デニールの糸がつかわれます。

 

ストールを広げて見てくださいました。

この薄さ、透明感、伝わりますよね。

 

人は空気をみることはできませんが、この布を纏ったら空気がみえる。

 

こちらは蚕が吐いたそのままの糸で織られたショール。

撚りがかかっていません。

解けちゃいそうな風合い♡

 

ご自宅の軒先には島バナナ

 

猫の繭ちゃん♪

 

朝香沙都子調べでは、織物作家は猫好きが多い。

 

工房へ

 

工房では下村撚糸と繭から糸を引く実験と検証が行なわれました。

素材に無理をさせず負担をかけないように丁寧に、しかし効率よくつくるにはどうしたらいいのか。

ウールの紡績につかわれた機械を改良したものをつかっています。

煮ながら、ゆっくりと、しかも自動的に糸を引くことが可能

糸が切れないようにどう安定させるかが課題かしら…。

 

工房では新作も織られていました。

 

こちらは苧麻の麻織物

広幅でも織られています。

 

人にとって最も心地が良い布は、糸に負担をかけず、糸にも最も心地良い状態で布を織る。

 

美しい布を作る方はやはり美しく心豊かな暮らしをされていました。

 

お手製のアップルパイも美味しかった♡

 

上原美智子先生、繭織工房の皆様、ありがとうございました。

 

 

2019年秋の沖縄の染織の旅レポは終了。

 

2020年初春の沖縄の染織の旅レポへとつづきます!