中国湖北省で新型コロナウィルスが発生して間もなく、日本から中国へ贈られた医療物資には
「山川異域 風月同天」
とメッセージが添えられました。
鑑真和上に来日を決意させた、長屋王が唐の僧侶へ贈った袈裟の縁に刺繍された
「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」
という漢詩です。
国境はあれど、風も月も同じ。心は通じ合える。
そして、返礼として大連から届いた20万枚のマスクには
「春雨や身をすり寄せて一つ傘」
夏目漱石の春の俳句です。
※結核だった正岡子規の「人に貸して我に傘なし春の雨」への返句という情報が拡散されていますが、漱石がこの句を詠んだ14年前に他界していることから、それはないようです。もしかしたら14年越しの返句なのかもしれません。
一つの傘に身を寄せ合い春雨を乗り切りましょう
相手国の文化を知り教養をもって返す。
日中両国の文化交流の歴史がまた1ページ。
もうすぐ8時です。
敬意を言葉で表すこと大切です。
せめて想いが届くように、
医療従事者の方々へ感謝を込めて 今日も8時に拍手を贈ります。