パレスチナ大使夫人主催の「パレスチナ•日本 伝統衣裳展示会」へ♬
 
パレスチナ大使夫人でいらっしゃるマーリー•シアムさんとパレスチナ刺繍の帯をつくるプロジェクトを立ち上げられた山本真希さん。
 
山本真希さんは、古典柄の小紋にパレスチナ刺繍の帯が不思議と合うステキなコーディネートです。
 
マーリー夫人との交流からパレスチナ自治政府主催の訪問ツアーに参加され、伝統的手工芸であるパレスチナ刺繍を知り、パレスチナ刺繍で帯をつくることを思いつかれたのだそう。
 
現地になんども赴かれ、パレスチナの伝統的手工芸を支援しつつ、日本の着物文化に活かすための活動されています。パレスチナでも着物を着られるとのこと。こういう女性がいらっしゃることがとても嬉しい!
 
こちらのお嬢さまは総絞りの振袖にパレスチナ刺繍の帯
木綿地の帯ですが裏生地には繻子織の生地がつかわれ帯結びがしやすいようになっています。絞りという加飾表現にもピッタリ。
 
パレスチナの伝統的手工芸である、クロスステッチとコーティングステッチの刺繍がつかわれた帯は、総刺繍のものだけでなく切り嵌めにしたものもつくられています。刺繍はパレスチナで、帯のお仕立ては日本でつくられます。
 
刺繍の意匠にはそれぞれ意味があり、両側の文様はコホルといわれるアイラインの粉をいれる化粧瓶なのだそう。オシャレ♡
 
刺繍の意匠は、かつてはひとつひとつに地域による特徴があったそうですが、今は古典柄になっているのだそうです。
 
素材は、もともとは養蚕が盛んで絹織物が多かったようですが、現在は木綿でつくられるものが多く、生地はシリアにいって調達されたりもするのだとか。
 
そういえば、ダマスク織りの名称はシリアのダマスカス。ガーゼの由来はパレスチナのガザで織られた粗い織物といわれています。中東の染織文化については知らないことばかりですが、とてもとても興味深い…。
 
刺繍がたっぷりと施されたアンティークのパレスチナの民族衣装が展示されていました。

 
意匠の意味の解説のキャプションもあり、興味深く拝見。そしてウットリ〜♡
 
ベツレヘムの既婚女性の帽子には、結納のコインが飾られています。
円型の意匠は永遠の象徴。
 
1930年代にフランスの木綿糸と刺繍の文様集が発売されたことからヨーロッパ的な文様が広まったのだそう。

 

メソポタミアが発祥と考えられている生命の樹。

ジャッファ地方の代表的なコーティングステッチ刺繍。

 

正倉院に古代オリエント文明が伝承し、日本の文様として定着したように、中東に伝承する刺繍の意匠や技法としての加飾表現は、着物や帯に不思議と調和しています。
 
世界各国をキモノで表現する、イマジンワンワールドのキモノプロジェクトでは、パレスチナの帯を山本真希さんのプロデュースにより、現地パレスチナの職人がつくっています。それも楽しみ。
 
染織文化から他国を知る、そして繫がる。
 
なんてステキなことでしょう。
この先の活動も楽しみにさせていただきます。
 
 
 
マーリー夫人がおもてなしくださった、パレスチナ料理がとても美味しくて感動しました♡
 
優しいスパイスというのでしょうか。
ぜひパレスチナへいってみたくなりました♬

 

 

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