きものイベントは、着物好きにとってのお祭りのようなもの♬

 

きものサローネの利点は駅から直結の立地の良さと出展者の多さ。魚屋や八百屋を1件ずつまわって買物をするのは大変だけど、大型スーパーだと網羅できる、年に一度現れる、着物のショッピングモールのようなものでしょうか。出展にはだいぶ偏りがありますが、サローネ好みがあってもそれはそれで良いと思います。

 

今の時代、買物の仕方は多岐にわたります。

 

ネットの普及は、つくり手と消費者を直接繋げる、つくり手と消費者間取引、いわゆるDirect to Consumer(DtoC)を可能としました。

 

さらに、メルカリやフリルといったネットを介した手軽な消費者間取引Consumer to consumer(CtoC)も台頭しています。超掘り出し物にあう可能性もありますが、多くはそれなりのもの。信頼性の高いものを購入したいと思ったら向きません。

 
消費者が小売店から購入するということは、この信頼に対価をお支払いするようなものです。ですが小売店に知識がなければその価値はありません。
 
そして今まで蓋をしていきたことがじわじわと表面化されてきたこともあって、企業間取引Business to business(BtoB)と企業対消費者間取引Business to Consumer(BtoC)のバランスも難しいものとなってきています。
 

ですが、つくり手が自分がつくったものを消費者へ直接売るのは、どの業界でも難しいのです。リスクも大きい。
 
それに自分で自分の作品を売り込むことは自画自賛のようなもので、とくに職人気質にはしにくいものだと思います。
 
着物業界の流通の不透明さは「この着物、この価格で買っていいのかしら…」とずっと消費者を不安にさせています。小売りをするところが暴利をむさぼっているわけではなくても、問屋との取引が浅いところなどは卸値そのものが高くなるゆえに価格も高くなってしまう。
 
こうしたしわ寄せは、どうしても消費者へきてしまいます。
 
この辺りをどう折り合いをつけるか。
見極めることが課題となります。
 
もちろん、頑張っている小売店もあります。
それぞれに得意分野がある。
 
信用できるところで納得して気持ちよく買物できることが何よりなのです。
 
出展されていた地方の呉服屋さんと和裁士さんと、あーでもない、こーでもない、とお仕立ての柄合わせを相談。
 
着物は仕立てて着てみてこそのもの。
 
それゆえに、きものエンドユーザーとなる消費者の買物を含めた所感、着姿、着心地などの発信は、つくり手にとっても、小売店にとっても、そして消費者同士でも、やはり重要な情報源なのです。
 
 

。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 Facebookページに「いいね!」をくださる皆さまありがとうございます。

相互交流までの余裕がなく心苦しく思いますが、励みになっております。
皆さまの寛容さと染織に対する好奇心が私の原動力です♡

 

「きものカンタービレ♪」のFacebookページ矢印