時代には染織の技法と共に色ありけり。

 

江戸は「青」、明治は「赤」。

 

それを実感できる浮世絵展が、國學院大学博物館にて開催中です。
 
1882年(明治15年)に創設された皇典講究所および皇典講究所内に設置された神職養成教学機関である國學院が國學院大学の起源。
 
その大学に併設されている博物館を侮るなかれ…。
 
地中から掘り出されたモノから衣食住を支えてきた知恵や神仏への祈りのかたちを辿る考古学、日本各地の多様な神社祭礼を紹介する神道、そして皇典講究所の初代総裁であられた、有栖川宮熾仁親王の勲章はじめゆかりの品々など國學院の学術資産が常設展示されています。
 
そして、イベントや企画展も充実しています。
 
2016年に収蔵された浮世絵コレクションが初公開。
 

「浮世絵ガールズ・コレクション―江戸の美少女・明治のおきゃん―」(〜8月25日まで)

 

展示構成もわかりやすくユニーク♪

 

錦絵の技法と出版工程

 

浮世絵の読みかた。

浮世絵には、題名、改印(出版の許可印) 、年月印、絵師印、版元印、彫師名、宣伝、大首絵、こま絵、と情報が詰まっています。

 

そして、浮世絵に描かれているものと関連するものも同時展示。

 

歌川国芳「山海めて渡図会」と描かれている暦(嘉永五壬子暦)

 

美人画に描かれる髪型の解説、つかわれる簪や笄も。

 

鬘を被って鏡に写ってみようという体験コーナーもあり

 

明治の浮世絵と明治に入ってきた様式の椅子

 

 

日本橋の紺屋(染め物屋)に生まれた国芳の描く美人画の着物は要チェック♪

 

歌川国芳「山海愛度図絵」には、縞、型染め、絞りの江戸時代の加飾表現が描かれています。

歌川国芳「山海愛度図会 五十七 はやく酔をさましたい 豊前小倉縞」

 

で、ワタクシが注目したのは、明治期の浮世絵

 

この強烈な赤!

洋紅は明治時代に入ってきた化学染料。

化学染料の普及は染織だけでなくそれを描く浮世絵の世界にも変化をもたらすのです。

 

豊原国周「開花人情鏡」

 

月岡芳年「東京自慢十二ヶ月」

あー、この猫柄の浴衣がめちゃ可愛いラブラブ

 

明治女性の憧れを幻燈に写し出して描いた浮世絵

楊洲周延「幻燈写心競」

 

この企画展は、一般でも撮影可能。そして、何と無料!

 

ご紹介が遅くなってしまって申し訳なかったのですが、絶対にオススメですビックリマーク

 

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