「八」は末広がりな字形から、縁起が良いとされています。
それだけではなく「8」という数字、実は着物には縁がある数字です。
着物の最大の特徴は、形状が決まっていることにあります。
●1反の反物を8枚に裁ち縫い合わせる●
身頃×2、衽×2、袖×2、衿、共衿
●袷の裏につける八掛は8ヶ所●
裾の前身頃、後身頃
衽の上前、下前
衿先の上前、下前
袖口の左右
●女性と子供のきものには風が通る通気口は8ヶ所●
首周り、袖口の左右、身八つ口の左右、振りの左右、裾周り
着物の構成はこの展開図がわかりやすい (※2010年 京都きもの学より)
着物は1反の反物を8分割に平面裁断して着物の形状に仕立てます。
平面裁断による構造ゆえに、身頃や衿の上前と下前を入れ替えることで、上前が汚れても下前と付け替えることができます。
紬の場合は裏返してつかうことも可能。布を纏うということはこういうことなのです。
8月8日には末広がりのように広めたい、着物のことですね。
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